SLGH005の文字盤を俯瞰した画像

【グランドセイコーは評判が悪い?知名度は?】
正規販売店が機械式時計9Sメカニカルを紹介

セイコーから独立し誕生したグランドセイコーは国産高級腕時計の最高峰と名高い一方、デザインがダサい、地味といったレビューや、セイコーとの区別が認知されておらず、知名度が低いという評判を見かけることがあります。

果たして本当にグランドセイコーは評判が悪く、知名度が低いのでしょうか?
今回は正規販売店であるハラダが、グランドセイコーが誇る機械式時計、通称「9Sメカニカル」を例に挙げて解明していきます。

 

 

グランドセイコーの誕生と独立

初代グランドセイコーの画像

1960年台、『世界に挑戦できる国産最高級の腕時計』というコンセプトのもと初代グランドセイコーは誕生しました。

その挑戦の足がかりとして、グランドセイコーは当時世界最高峰であったスイスの天文台コンクールに出場、わずか数年足らずでトップを狙えるまでに技術力を高めます。そして現在に至るまで、スプリングドライブに代表される数々の画期的技術や洗練されたコレクションを発表し続け、現在の高級時計ブランドの地位にたどり着きました。

そして2017年、グランドセイコーはセイコーから独立し、「SEIKO」ロゴが文字板から消えることとなります。
グランドセイコーは大手時計メーカーの高級モデルという立ち位置から、高級時計ブランドとして生まれ変わったのです。

ブランドポリシーは「THE NATURE OF TIME」
自然や四季の移ろいからインスピレーションを受ける感性と、時の本質に迫ろうとする匠の心意気を日本の精神性とし、世界有数のマニファクチュールが誇る高い技術力のもと、日々追求を続けています。

 

 

グランドセイコーの悪評とは?

SBGH301の写真

さて、グランドセイコーの悪評は一体どんなものがあるのでしょうか。インターネットで見かけた意見をご紹介します。

値段が高い

独立元「セイコー」の時計の値段帯が幅広く、高いものでも20万円台のものが多いため、グランドセイコーに高価な印象がついてしまったのかもしれません。

デザインが地味、古い

これは若いお客様からのご相談や口コミでよく見かける評判です。上司、おじさんが着けているというイメージもこの評判から来ているようです。

高級時計なら海外産のほうがいい

せっかく高級時計を買うのなら、本場スイス産のものを買いたいというのはよく聞く話です。歴史が古い海外ブランドの方が技術的に安心できるという声も。

 

 

グランドセイコーの悪評は本当?ウソ?

では、グランドセイコーは本当にネットに書いてあるようなブランドなのでしょうか。一つ一つ調べてきました。

値段が高い?

グランドセイコーは高級時計ブランドであるため50万〜数百万円する時計もありますが、他の高級時計ブランドと比べるとそこまで高価なわけではありません。加えて、昨今の腕時計業界の値上がりを考えると、なるべく値上げを抑えているような印象さえ見受けられます。

 

古くて地味なデザイン?

セイコースタイルの詳細画像

グランドセイコーのデザインは古臭くて地味だと言われがちですが、実はそのデザインは1箇所たりとも妥協なく作られており、研ぎ澄まされているのです。

基本的にグランドセイコーの腕時計は、「セイコースタイル」と呼ばれるデザイン理念に基づいてデザインされており、実用性に重きを置いたフォルムが採用されています。つまり、グランドセイコーは地味で古臭いデザインを採用したわけではなく、腕時計の本質を追求した結果、シンプルで洗練されたデザインにたどり着いたということです。

海外産の方が優秀?

確かにブランド力やラグジュアリーの視点で見ると、本場スイスの名だたる有名ブランドの方が優れているかもしれません。

しかし、こと技術面に関しては、グランドセイコーは世界と渡り合える技術を持っていると言えるでしょう。グランドセイコーは優れた技術の象徴とも言われる世界有数のマニファクチュール(自社一貫製造)であり、素材にまでこだわる時計づくりを誇っています。

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「9Sメカニカル」のここがスゴイ!

裏蓋から見た9Sメカニカルの画像

ここでは、グランドセイコーの練り上げられた技術力で作られた機械式時計「9Sメカニカル」がいかに優れているかをご紹介いたします。

 

 

世界的に高水準な精度

グランドセイコーの精度検査の様子

9Sメカニカルは世界的に見ても高水準な「GS基準」を準拠しており、他社の機械式時計と比べても抜群の精度を誇っています。その誤差は1日あたり+5秒〜3秒という驚異的なもので、一般的な機械式時計の誤差が±10秒〜20秒であることを考えると、いかにメカニカル9Sが優れているかがわかります。

そのパフォーマンスを作り出すためにグランドセイコーは部品一つ一つを研ぎ澄まし、歯車の噛み合いの”あそび”すら許さないような精緻なものづくりを行なっています。

 

 

実用性、利便性の追求

GMTを搭載しているグランドセイコーの文字盤

9Sメカニカルの実用性はその精度の高さだけでなく機能面でも優れています。
世界を舞台に活躍する人に向けたGMT機能や、瞬時に日付を変える「瞬間日送り機構」、精度と安定性に優れるハイビートモデルなど、充実のラインナップが肩を並べます。

また、パワーリザーブに優れる3daysメカニカルを開発し、ビジネスシーンに使われやすい機械式時計を金曜日の夜から月曜日の朝まで動かし続けることで利便性を大きく向上させました。

余談ですが日本で初めてマジックレバーを開発し、自動巻の機械式腕時計を発表したのはセイコーだと言われています。そういうルーツからもグランドセイコーの技術力の高さが感じられますね。

 

 

圧倒的なコストパフォーマンス

9Sメカニカルムーブメントを分解している様子

9Sメカニカルに限らず他のコレクションにも共通することですが、グランドセイコーのコストパフォーマンスは世界的に見て非常に優れています。

グランドセイコーは時計の本質を追求するために、部品一つ一つを洗練し、熟練の職人により組み立て、数日間にも渡る検査など、時計の品質を引き出すために途方もない企業努力を行なっています。
その結果生まれたグランドセイコーの品質は極限まで高められており、同じレベルのものを海外ブランドで購入するなら数倍の値段がするとまで言われています。

 

 

充実のアフターサポート

ムーブメントをメンテナンス中の画像

グランドセイコーは腕時計の品質を保証するために、非常に充実したアフターサービスを提供しています。2021年10月1日に延長された5年間もの無償保証期間があるのに加え、オーバーホールや電池交換ではケースの研磨などの追加サービスを受けることができます。以下ページも参考にしてみてください。

今回延長された5年間の無償保証は、2021年1月1日以降にご購入されたグランドセイコーのみが対象となります。2020年以前にご購入されたグランドセイコーは対象外となり、無償保証期間は従来通りの3年間となりますのでご了承ください。

 

 

止まらぬ進化「テンタグラフ」

テンタグラフのダイアル画像

2023年、ついに9Sメカニカル初のクロノグラフモデル「SLGC001」が登場しました。テンタグラフと名付けられた本作は、ハイビートムーブメントでありながら、約3日間のパワーリザーブを実現した世界初のモデルとなっています。

ムーブメントのベースにはグランドセイコーの次世代機械式ムーブメント「キャリバー9SA5」が採用されており、そこにセイコー時代から積み上げてきたクロノグラフ技術が融合。これまでの伝統の集大成とも呼ぶべきクロノグラフモデルが完成したのです。

これは9Sメカニカルにとって間違いなく大きな前進であり、今後のさらなる機能拡張にも期待が高まるというものです。

詳しくは以下のページも参考にしてください。

 

 

グランドセイコーの定番!9Sメカニカルのオススメモデル

ここでは、高い技術力によって作られた「9Sメカニカル」のおすすめモデルをご紹介します。

 

美しい白樺の林をイメージ「SLGH005」

SLGH005の時計をつけている様子

グランドセイコーの機械式腕時計が生まれる「時の匠工房 雫石」の近くには、日本有数の白樺の林があります。このSLGH005、通称白樺モデルは白樺が持つ力強さと、障子などでも見られる「光と陰の間の美」をモチーフにしてデザインされたモデルです。

ヘアラインの多用や白樺ダイアルの採用によるグレートーンがそのメインモチーフとなっており、新デザインコードによる計算され尽くしたデザインは、多くの受賞経験があるほど世界的な評価を獲得しています。

性能面も充実しており、安定した精度を誇るハイビートモデルでありながらも、80時間のパワーリザーブを搭載。グランドセイコーの新時代を感じる、鋭意的な傑作です。

 

次世代を見据えたメカニカルハイビートモデル「SBGJ237」

SBGJ237の時計をつけている様子

9Sメカニカルの中でも特に外部からの影響に強いムーブメントを搭載し、世界で活躍できるGMT機能を追加したスポーツモデルです。

ミッドナイトブルーのダイヤルと、昼夜を表現したぺゼルの鮮やかな白と青が確かな存在感を発揮しています。

りゅうずを4時位置に配置するなど、実用性を重視したデザインが採用されており、GSらしさを十分に感じさせるスポーツウォッチになっています。

放射模様のシルバーダイヤルが引き立つコンパクトモデル「SBGW291」

SBGW291の時計をつけている様子

グランドセイコーのデザインのルーツである「44GS」を基にしており、現代デザインの要素を取り入れている一本です。

特に注目すべきは、現行44GSモデルの中でも最小となるそのケース。歪みのない平面と直線を主体としたシャープな造形美で、光と陰の調和による多彩な表情を醸し出しています。

手巻きムーブメントのキャリバー9S64を搭載しており、細めのインデックスと針がシルバーダイヤルを引き立てます。また、男性にも女性にも着けやすい36.5mmのミドルサイズモデルなので、どのようなシチュエーションにも適応します。

エバーブリリアントスチール採用モデル「SLGH013」

SLGH013の時計をつけている様子

「SLGH013」は、優れた技術と洗練されたデザインを融合させた時計です。半世紀以上前に誕生した「セイコースタイル」の精神を受け継ぎ、日本の美意識を重視したデザインを追求しています。

また、本作はケースとブレスレットに世界最高レベルの耐食性を備えた先進素材「エバーブリリアントスチール」を、ブランドで初めて採用したレギュラーモデルになっています。

さらに、ダイヤルは雄大な岩手山から着想を得てデザイン。グランドセイコーの機械式モデルを製造する「グランドセイコースタジオ 雫石」の風景を反映した、雪解けを模した淡いブルー文字盤となっています。

SLGH005と同じ革新的なメカニカルムーブメント「キャリバー9SA5」を採用しており、55周年を迎えた「44GS」デザインを美しく引き立てるコレクションです。

44GSデザインを受け継ぐメカニカルハイビートGMTモデル「SBGJ263」

SBGJ263の時計をつけている様子

「SBGJ263」は、半世紀以上前に生まれた「セイコースタイル」を継承する一方で、革新的な素材「エバーブリリアントスチール」を採用し、時計の耐食性を世界最高レベルにまで高めたモデルです。ダイヤルデザインは岩手山から着想を得ており、力強いシャンパンカラーの放射状パターンが輝きを放っています。

機能としては、外乱に強く高精度を実現した自動巻メカニカルハイビート36000ムーブメントに、GMT機能を付加した「キャリバー9S86」を搭載。ダイヤルリングに記された24時間表示とGMT針を使えば、時間帯の異なる二つの地域の時刻を表示できます。

2023年登場モデルで、時計製造の技術と美学が融合した、卓越した品質とデザインを誇る一品です。

 

 

まとめ 「グランドセイコーは世界に誇る技術力を持ったブランドである」

当記事ではグランドセイコーの評判、知名度を、機械式「9Sメカニカル」とともにご紹介しました。グランドセイコーの技術力がいかに優れており、世界に誇れる魅力あふれるブランドだと感じていただけたなら幸いです。もちろん他のムーブメントも逸品ですので、ぜひ一度手に取ってみてください。

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