
ミナセ(MINASE)は、日本を拠点とする高級腕時計ブランドです。ミナセの母体である協和精工は切削工具メーカーとして1963年に創立され、腕時計メーカーが使う切削道具である「段付きドリル」の製造をきっかけに時計事業に参入しました。本記事では、工芸技術と職人の熟練した手仕事に根ざす、ミナセ腕時計の魅力とブランドストーリーについてご紹介します。
株式会社ハラダは2023年よりミナセの正規代理店に認定されました。ご購入の際はぜひ一度ハラダにご相談くださいませ。
ミナセとは
切削工具メーカー「協和精工株式会社」は1963年に創立され、りゅうずの穴あけ加工用に使用する「段付きドリル」製造をきっかけに時計事業に参入しました。その後、工具製造と並行しながら時計の外装メーカーを始動し、オリジナルの腕時計作りも志すようになります。そうして生まれたのが、今回ご紹介する国産腕時計ブランド「ミナセ(皆瀬)」です。秋田県湯沢市皆瀬で生産されている為、原産地である「皆瀬」という地名がブランド名となっています。

ミナセの腕時計は以下のコンセプトをもとに、職人の手によって丹念に作り込まれています。
- 「シャープなエッジとクリアに輝く鏡面のコントラストを。」
- 「職人の手仕事ならではの精緻なタッチを。いつまでも愛せる永続性を。」
- 「100年後も語られる日本の時計、ミナセ。」
切削工具ブランド、腕時計の外装メーカーとして積み上げてきた経験と技術が駆使されたコレクションは、日本人のモノ作り精神が息づく名作ばかりが揃っています。
ミナセのデザイン哲学と工芸技術

ミナセの腕時計は、ミナセのデザイン哲学と日本人らしい工芸技術の融合によって生み出されており、ディテールに細部へのこだわりを感じられます。
以下に、ミナセのデザイン哲学と工芸技術について説明します。独自性と洗練された美学の追求
ミナセは、シンプルさと独自性をバランス良く組み合わせたデザインを追求しています。伝統的な日本の美を表現しつつも、ミナセらしいディテールを細部に組み込むことで、独自のスタイルを確立。合わせて、繊細な彫刻やエングレービングなどの技術を施すことで、その美しさを最大限に引き出しているのです。
手作業による職人の技術

ミナセの腕時計は、職人たちの熟練した技術によって丹念に作り上げられます。
仕上げや組み立てといった多くの工程が手作業によって行われており、彼らの情熱とこだわりが、ミナセの腕時計の優れた品質を保つ上で重要な役割を果たしています。
この優れた職人技は、ミナセが多くの腕時計の外装を手掛けていくうちに獲得した技術であり、日本人らしいモノづくりを表現するのに不可欠のものとなっているのです。

つまり、ミナセは大量生産の工業製品ではなく、約20名程の職人が製造する希少性の高いハンドメイドジャパンの「工芸品」であり、クラフトマンシップと希少性を語るブランドと言えるでしょう。
ミナセが誇る職人技術
日本人らしいモノづくりを具現化したミナセのコレクションは、秋田県皆瀬のアトリエにて製造されています。スイス時計産業の聖地「ジュウ渓谷」を思わせるこのアトリエでは、MORE構造とザラツ研磨、そしてケースインケースを駆使した、ミナセが誇る職人技術が確立されました。
MORE構造
「100年後も語り続けることのできる時計を作る。」この目標に向けて開発されたミナセの特許構造がMORE構造(Minase Original Rebuilding Equation)です。日本の組木細工にインスパイアされたこの構造では、ケースやブレスレットなどの外装部品を細かく分解組立できるようになっており、劣化、損傷した箇所のみを新品に交換できるようになっています。

100年後まで受け継がれる腕時計にとって、良好なメンテナンス性は不可欠です。ミナセは、このMORE構造によって、いかなる摩耗、消耗にも細かく対応できる腕時計を作り上げています。
ザラツ研磨

ザラツ研磨は、歪みの無い鏡面を出すために施される下地処理を指します。かつてスイスでも使われていた研磨技術ですが、コンマ数ミリ単位を職人の手の感覚によって調整する作業であるため、スイス本国では徐々に採用が見送られ、現在では国産高級腕時計でしか見られない技術となっています。
そして、このザラツ研磨は、数多の腕時計ブランドの外装を手掛けてきたミナセならではの技術のひとつとなっており、各タイムピースにおけるケース、文字盤のインデックス、ブレスレットなど多くのパーツにザラツ研磨が施されています。
ケースインケース構造

Case in Case(ケースインケース)はミナセのHiZシリーズで最も大きな特徴のひとつです。ケースの中にある文字盤部分はムーブメントを覆う2個目の“ケース”になっており、これを別体のインデックスが上からホールドする構造を採用しています。こうして生まれた2重構造はフェイスに強い立体感を生み出しており、ミナセのコレクションを象徴するデザインとなっています。
この立体感を特に楽しめるのがセブンウィンドウやファイブウィンドウといったモデルであり、ケースサイドやダイアルからモデルの構造が見られるようになっています。
クランピング構造

クランピングケース構造は、ベゼルとケースの間にガラスを挟み込み、下から締め付けることにより、防水機能を実現させた構造です。これを採用するLuna Arch(ルナアーチ)は、ベゼルをガラスの上から被せてジュエリーの覆輪留めをイメージしており、その構造によりベゼルの下のサファイアガラスの立ち上がりが全周側面から見え軽やかな印象を与えます。

また、同じ構造を持つUrugaも4つのパーツでベゼル・ガラス・ケースを上下からクランピングする方式を採っており、ジュエリーの爪留めをイメージさせる表情を有しています。
美しく装飾されたムーブメント

ミナセはETA製ムーブメントをカスタマイズして使用しています。このムーブメントで注目したいのが、ミナセの職人によってローターへ施されたペルラージュ仕上げです。
一般的に、腕時計の装飾であるペルラージュ仕上げはコストを考慮して最小限に施されます。しかし、ミナセは背面からの景観をより美しいものとするため、このペルラージュ仕上げをなるべく多用しています。しかも、ドリルを思わせる肉抜きに加え、こ上げによって剥がれた銀メッキを再度施す徹底ぶり。となっています。
ミナセの代表的なコレクション
ミナセは、伝統的な工芸技術と最新の技術革新を組み合わせて、独自のスタイルと個性を表現しています。職人たちの手によって丹念に作り込まれた数々のコレクションは、その美しい仕上げと細部へのこだわりが際立っています。
ここでは、ミナセを代表するコレクションについて紹介します。
DIVIDO -ディヴァイド-

見る角度によって表情を変える、雪平模様のダイアルが特徴的なミナセの人気コレクションです。
ケース上下、4つのラグを分割構造にすることで立体感とシャープさが強調されており、あらゆる面とエッジに施されたザラツ研磨がそこに高級感を加えています。MORE構造にケースインケース構造、ザラツ研磨の全てを兼ね備えるアイコニックモデルと言えるでしょう。
SEVEN WINDOWS -セブン ウィンドウズ-

ケースインケース構造が可能にする究極的の立体感と質感を、大きく開けられた風防、裏蓋、そしてケース全周に配された7つの窓からケース内を堪能できるフラグシップモデルです。7枚のサファイアガラスを通る光が生み出す輝きと陰影が角度、時間によって刻々とうつろう様子は、他のモデルでは再現できない独特の美を生み出しています。
FIVE WINDOWS mid -ファイブ ウィンドウズ ミッド-

ケースインケース構造が可能とした立体感を、風防・裏蓋・ケース側面に配された5つの窓(FIVE WINDOWS)から楽しめるスクエアケースモデルです。セブンウィンドウズの前身にあたり、現在では男女ともに着用できる小ぶりな「mid」を中心に展開されています。
Uruga -ウルガ-

シャープなエッジと柔らかな曲面のコントラストが特徴的なUrugaは、ミナセの大胆さと繊細さが調和した上質な一本です。細やかなカットが輝きを放つベゼルの4つのパーツはジュエリーの石留めをイメージ、縦方向に緩やかなカーブを描いたガラスと共にモダンで洗脳された印象を与えます。皆瀬川を静かに流れる水流から着想を得たダイアルの模様は、横方向に美しいグラデーションを描き、エレガントながらも落ち着いた大人の品格が現れています。
JAPAN ART COLLECTION

日本の伝統工芸とミナセのモノづくりが融合した芸術的な作品、それがジャパンアートコレクションです。量産品ではないからこそ創り出せる美と、情熱と時間を惜しまない完成度の1本が揃えられています。

ラインナップは、金粉や螺鈿を研ぎ出す「蒔絵」や立体的な模様を描く「絞漆」に加え、繊細な色の重なりが光によって揺らめく「悠彩(ゆうさい)」などのコレクションが展開されており、工藝の奥深さと唯一無二の輝きが手元を彩ります。
MASTER CRAFT M3/J3

初代ミナセウォッチの遺伝子を、色濃く受け継ぐのがマスタークラフトコレクションです。究極のシンプルを追求しながらも、ハンドメイドの技から生み出される3次元の曲線美と、ザラツ研磨を駆使したケースの輝きには、ミナセの卓越したクラフトマンシップが確かに息づいています。

現在は、洗練を極めた復刻モデル「M3」と、それをベースに新開発された「J3」という2種のセミオーダーコレクションが展開されており、豊富なバリエーションから自分だけの一本を仕立てることができます。
ミナセのおすすめモデル
ここでは、ミナセのおすすめモデルを当店からピックアップしてご紹介いたします。もちろんその他のモデルも実用性、コスパともに優れているため、いろいろ着用してみることをおすすめいたします。
ミナセ ディヴァイド 「VM14-M01GBL-SSB」

深いネイビーダイアルをもつディバイドです。光を反射した箇所はブルー、それ以外はネイビーに見える美しい文字盤となっており、大きく開いたカレンダーもダイアルに個性を加えるものになっています。
豊富なカラーバリエーションに加えて、ラバーベルトモデルも登場しており、幅広いスタイルをチョイスすることも可能。
ミナセのコレクションの中でもディバイドは比較的カジュアルな印象があるため、フォーマル、プライベート問わずに使えるモデルとなりそうです。

ミナセ セブンウィンドウズ 「VM15-M01YIB-SSB」

多くのブランドで人気の高いカラーリングであるアイスブルーを採用したセブンウィンドウです。構造だけ見れば機能美やインダストリアルといった言葉が似合うセブンウィンドウですが、鮮やかなアイスブルーによってポップな印象も獲得。モノクロカラーが交互に現れるカレンダーもユニークです。

さらに、本作ではディヴァイドで人気を博している雪平パターンを採用しており、光の当たり方で変わる色彩を楽しめます。
ミナセ ファイブウィンドウズ mid 「VM07-L20SD」

FIVE WINDOWSの独創的なケースインケース構造と5つの窓による立体美はそのままに、性別や腕の細さを問わずフィットするコンパクトなサイズへと凝縮したミッドサイズのモデルです。同心円状の仕上げを施したダイアルに対し、5枚のサファイアガラスから差し込む光が乱反射することで、まるで氷の結晶が光を透過するような複雑で美しい煌めきを放ちます。

さらに、汗や水に強くアクティブなシーンでも気兼ねなく使える軽快なストラップを合わせることで、スーツの袖口にはもちろん、休日のカジュアルな装いにも知的な彩りを添えてくれる一本に仕上がっています。
ミナセ マスタークラフト 「J3」

伝説の名作であるM3の復刻モデルをベースに、現代的な洗練を加えて新開発されたのが「マスタークラフトJ3」です。究極のシンプルを追求した無駄のないラウンドケースには、ミナセの代名詞でもあるザラツ研磨が惜しみなく施されており、歪みのない美しい鏡面や、多列のブレスレットが王道的なドレスウォッチとしての品格を放ちます。

さらに、豊富なバリエーションからダイアルカラーやストラップを自由に選択できるセミオーダースタイルを採用している点も本作の大きな魅力です。汎用性に優れるマットな3色のダイアルを軸に、自分だけのスタイルを追求できるタイムピースとなっています。
ミナセ 悠彩(ゆうさい)ファイブウィンドウズ mid「多元論者の庭」

ジャパンアートコレクションの一つ「悠彩(ゆうさい)」より登場した、ファイブウィンドウズ ミッドをベースとする芸術的なモデル「多元論者の庭」です。繊細な色のスペクトラムをダイアル上に何層にも重ねて描くことで、光や環境、見る角度によって表情が揺らめく、奥深い多層的な絵画空間を創り出しています。

コンパクトで上品なミッドサイズのケースに備わる5つの窓から自然光が差し込むことで、手作業で描かれた色彩のグラデーションがより一層の立体感を持って浮かび上がります。ミナセの精緻なケースインケース構造と、アート的なアプローチが見事に融合した、まさに腕元で持ち運ぶ現代アートと呼ぶべきタイムピースです。
まとめ
職人たちの手作業によって丁寧に作り込まれたミナセの腕時計は、細部にまでこだわりが感じられ、芸術的な存在感を持っています。100年続く腕時計を目指すミナセは海外にも認知され始めており、時計業界で一際存在感を放つ国産腕時計ブランドとして、今後もさらなる注目を集めていくことでしょう。
この記事の監修

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