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世界三大複雑機構の魅力とは?おすすめのブランドや搭載モデルを解説

カンパノラコンプリケーション「地」

機械式時計の醍醐味は、ブランドが歴史の中で紡いできた精巧なムーブメントにあります。そして、特に時計愛好家を魅了するのが「コンプリケーション」とよばれる複雑機構です。

無数の部品がハーモニーを奏でるコンプリケーションのメカニズムは「小宇宙」に例えらることもあり、組み立てられる職人も非常に少ないことで知られています。そのため、複雑機構の搭載モデルは1つで家が買えるほどの資産価値をもつことも珍しくありません。

それらの中でも、最高峰の機構とされるのが「トゥールビヨン」「パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)」「ミニッツリピーター」の3つです。本記事では、世界三大複雑機構とも呼ばれるこれらの機構について解説いたします。腕時計の最高峰である、憧れの1本を手にしたい方は参考にしてください。

世界三大複雑機構(世界三大コンプリケーション)とは

機械式時計の最高峰の技術である世界三大複雑機構(世界三大コンプリケーション)。それが以下の3つです。

・トゥールビヨン
・パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)
・ミニッツリピーター

この3つの機能は、それぞれ腕時計の実用性、機能性を非常に高い水準にまで高めてくれるものとなっています。

しかし、トゥールビヨンや永久カレンダーに関しては、クォーツもしくはデジタル時計の台頭によって、そこまで必要性の高いものではなくなっています。

では、三大複雑機構を搭載する時計は、なぜ数百万〜数千万円の超高価格帯で取り引きされいるのでしょうか。三大複雑機構のそれぞれを詳しく見ていきましょう。

トゥールビヨン

グラビティトゥールビヨンのリストショット

>フランク ミュラー ヴァンガード グラビティ V45TGRAVITYCS TTNRBRTT

複雑機構の中でも、きわめて製造が難しいとされるのがトゥールビヨンです。構成するパーツ数が多く、精工さが求められるため、長年技術力を磨いてきたメーカーでしか製造されていません。

トゥールビヨンは、機械式時計の部品に対する重力の影響を均一にし、安定した精度を維持するために作られた機構です。

腕時計の部品にかかる重力は誤差に影響しますが、この重力も腕時計の向き、着用者の姿勢によって大きく変わります。これを「姿勢差」と呼び、トゥールビヨンはこの誤差をより少なくすることができるのです。

その仕組みとしては、一般の腕時計では固定されている脱進機(ゼンマイの力を一定のリズムで解放していく機構の総称)を、トゥールビヨンでは特殊なキャリッジ(かご)に収め、絶えず回転させ続けることで重力を平均化するようにしています。

グラビティトゥールビヨンのキャリッジ

この回転をスムーズに行い、かつ脱進機の正確な動きを妨げないためには、部品同士の完璧な重量バランスが求められます。そのため、トゥールビヨン機構には150を超えるパーツが必要となっています。

もちろん製造難易度はべらぼうに高く、1980年代には「世界でも製造できる職人は10人ほど」といわれていました。そのため、トゥールビヨンは正確な時を長く刻むだけでなく、わずかなスペースに技術の粋を凝縮した伝統工芸のような機構と呼べるのです。

・トゥールビヨン機能搭載の腕時計一覧をみる

パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)

パーペチュアルカレンダーのパーペチュアルは、「途切れることのない」を意味する英語です。そのため、この機能は「永久カレンダー」とも呼ばれます。

永久の名前の通り、このカレンダーの特長は調整の必要がないこと。

通常のカレンダー機構は、1カ月の日数が31日に満たない2・4・6・9・11月には、翌月の1日まで日付を手動で進める必要があります。しかし、永久カレンダーはこの操作の必要が無く、ゼンマイさえ巻き上がっていれば、4年に一度のうるう年も含めた日数の調整を半永久的に行ってくれます。

ちなみに、永久カレンダーはユリウス暦を採用しているため、現代のグレゴリオ暦とはズレが発生してしまいます。そのため、2100年には一回日付調整する必要があります。

カンパノラグランドコンプリケーションモデルの画像

なお、その仕組みとしては、うるう年を一周期とした4年間(48カ月)分のプログラムがカレンダーに組み込まれています。もちろん4年間、つまり365×4日分の日付が用意されているわけではありませんが、カムに刻まれた大小48の溝により大の月・小の月が識別され、4年目の閏年の2月29日を過ぎると、次の周期に移るようになっています。

4年に一度しか動かない歯車もあるというので驚きですね。

・パーペチュアルカレンダー搭載の腕時計一覧をみる

ミニッツリピーター

ミニッツリピーターは音で時刻を知らせる機構です。まだ電気が無かった17世紀末頃に、暗所で時間を知るための手段として開発されました。世界三大複雑機構の中でも最も歴史が長く、後にブレゲが小型化に成功しています。

その仕組みはさまざまですが、ケースサイドにあるレバー等を操作することでミニッツリピーターが駆動します。この時、ケース内部にある大小2つの鐘(ゴング)とハンマーによって音色の違う2音が奏でられ、その組み合わせによって時間を告知するようになっています。

この機構を搭載するには、高い技術と長い作業時間が必要です。なぜなら、狭いケースの中に2種類のゴングとハンマーを搭載させ、なおかつ音がこもらないよう美しい音色を奏でる設計が必要だからです。そのため、もちろん製造難易度は複雑機構の中でもトップクラス。価格帯も非常に高く設定されていることが多いです。

しかし、限られた空間で美しい音色を響かせるために、時計職人たちが情熱を注いだミニッツリピーターは、そのメカニズムと美しい音色で人々を魅了し続けています。

・ミニッツリピーター機能搭載の腕時計一覧をみる

7大複雑機構との違いは?

時計界には世界三大複雑機構を含む、世界7大複雑機構も存在します。世界三大複雑機構を除いた残る4つの機構は以下のとおりです。

・スプリットセコンド・クロノグラフ
・パワーリザーブ・インジケーター
・レトログラード
・ムーンフェイズ

なお、7大機構の内、複数の機能を搭載しているモデルは「グランドコンプリケーション」と呼ばれます。ここからは三大複雑機構以外を簡単に紹介していきましょう。

スプリットセコンド・クロノグラフ

クロノグラフとはストップウォッチ機能のことです。スプリットセコンド・クロノグラフは、クロノグラフの上位機能であり、2本の針で2つのラップタイムを同時に計測できる機能です。

クロノグラフに比べると、複雑なメカニズムが必要なため、技術力のある一部ブランドでしか製造されていません。

パワーリザーブ・インジケーター

パワーリザーブ・インジゲーターは通常の機械式腕時計では確認が難しかった、時計の残りの動力を確認できる機能です。

パワーリザーブインジケータ

機械式時計は巻き上がったゼンマイの力を原動力としますが、ゼンマイが解けてくると精度が安定しにくくなり、最終的には時計が止まってしまいます。そうならないために、巻き上げのタイミングを視覚的に伝えるのがこの機能なのです。

レトログラード

レトログラードは扇状の目盛を「反復運動」する針で時刻やカレンダーなどを表示する機構のことです。

フランクミュラーレトログラードのダイアル

一般的に時計の針は右回りで進み、円運動をして同じ場所へ戻っていきます。しかし、レトログラードは円ではなく扇型の盤面を針が進み、終点に達した時点で針がジャンプして、始点に戻って再びスタートする反復運動します。

ムーンフェイズ

ムーンフェイズは月の満ち欠けを表す機構です。新月から始まり、満月になってまた欠けていく月の様子を盤上に表します。

ブルーサイドオブザムーン

月の満ち欠けの周期は平均約29. 5日(正確には平均29.530589日)であり、この機能では月の2周分となる59個の歯車を使用することで、正確な月相を表示してくれます。

もちろん、腕時計は歯車の数が増えるほど部品の小型化が求められ、組み立てにも高い技術が必要となります。そのため、月相を表現するムーンフェイズも複雑機構の一つとして数えられます。

世界三大機構が搭載されたおすすめブランド

世界三大複雑機構搭載のブランドとしては、パテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタン、ブレゲなどが挙げられます。しかし、昔ながらの雲上ブランドで無くとも、現代では多種多様なブランドからコンプリケーションモデルが登場しています。ここでは、一部ブランドを紹介いたします。

オメガ

まずはオメガです。オメガの前身であるルイ・ブラン&フィルズ社は、1892年に初めて腕時計にミニッツリピーターを搭載したメーカーです。

2020年にはマスタークロノメーター認定のセンタートゥールビヨンを発表。2022年にはミニッツリピーターにスプリットセコンド・クロノグラフを併載した「スピードマスタークロノチャイム」も世に送り出しています。

これらのハイコンプリケーションウォッチの製造は、世界初となるミニッツリピーター付き腕時計を手がけたルイ・ブラン&フィルズ社の遺伝子を継承するものといえます。

フランク ミュラー

天才時計師であるフランク ミュラーは、それまでのトゥールビヨンやパーペチュアルカレンダーを大きく改良し、腕時計の発展に貢献してきました。

そして現在に至るまで、フランク ミュラーというブランドでは世界的にも希少な機構を搭載した作品がリリースされています。

時計の裏蓋には「Master of Complications(複雑時計の名匠)」と刻まれています。自らそう名乗るフランクミュラーが三大複雑機構ブランドの代表格であることは誰も否定しないでしょう。

ボーム&メルシエ

スイスの老舗ブランドであるボーム&メルシエ。その歴史は極めて長く、200年近い年月腕時計の製造に携わっています。

古くから複雑機構の開発も進めてきたブランドであり、現代でもパーペチュアルカレンダーモデルが登場済み。独自のボーマティックムーブメントによる実用性の高さが魅力となっています。

また、比較的手に入れやすい価格帯が魅力のボーム&メルシエですが、しっかりと伝統ある複雑機構も手掛けていおり、老舗ブランドの貫禄を感じることができるでしょう。

カンパノラ

シチズンは質実剛健な腕時計を中心としているイメージがありますが、遊び心の表現として、ミニッツリピーター・パーペチュアルカレンダー・ムーンフェイズ・クロノグラフの4大複雑機構を搭載したクォーツモデルも登場しています。

それが2000年に誕生したシチズンを代表するウォッチブランドである「カンパノラ」コレクションです。どうしても高価になってしまいがちな複雑機構を、クォーツ式で再現しており、複雑機構の楽しみを比較的手軽に味わえるようになっています。

また、2022年にはスイスの名門「ラ・ジュー・ペレ」との提携によって、トゥールビヨンモデルも登場しています。

世界三大複雑機構が搭載されたモデルを紹介

三大複雑機構である「トゥールビヨン」「パーペチュアルカレンダー」「ミニッツリピーター」。ここからはそれぞれの機構別おすすめの搭載モデルを見ていきましょう。な

トゥールビヨン搭載モデル

おすすめのトゥールビヨン搭載モデルは以下の2本。「渦巻き」を意味するトゥールビヨンは、その動きを楽しむ側面も備える機能といえます。

【世界限定5本】NZ3000-19P CAMPANOLA カンパノラ グローバルアートコレクション – 地(CHI )

カンパノラコンプリケーション「地」

>カンパノラ グローバルアートコレクション「地-CHI-」

シチズンのカンパノラ グローバルアートコレクション 地(CHI)は、日本伝統の漆塗りに金を蒔いた文字盤が、骨董のような美しさを醸し出す複雑機構の腕時計です。クォーツで複雑機構を再現していたカンパノラでしたが、本作は、満を持して登場した機械式のコンプリケーションモデルとなりました。

心臓部にはフライングトゥールビヨンを搭載。ケージ上部のブリッジがなく、浮いているように見えることからフライングの名が付きました。浮遊感のあるデザインでブランドコンセプトである「宙空の美」を表現しており、「地」を表現した砂地のような文字盤は、時計の伝統と見事に調和した情緒溢れる1秒を演出します。

カンパノラトゥールビヨンのキャリッジ

世界に5本しかない、まさにフラッグシップコレクションである本作。現在オンラインで購入できるのは、全世界でハラダのみとなっております。

FRANCK MULLER フランクミュラー トノウ カーベックススケルトントゥールビヨン 7880TSQT

フレームを極限まで肉抜きし、機械式時計の美しさを堪能できるスケルトンタイプのトゥールビヨンモデルです。フランクミュラーのアイコニックなモデルであるトノウカーベックスモデルとスケルトンの融合で、機械式時計の面白さがダイレクトに伝わってきます。

・その他「トゥールビヨン」搭載モデル一覧はこちら

パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)搭載モデル

パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)搭載モデルのおすすめは以下の2本です。なお、パーペチュアルカレンダーは多くのクォーツモデルに簡略版が搭載されています。クォーツの登場で最も親しみやすくなった機能では無いでしょうか。

シチズン カンパノラ グランドコンプリケーション AH4086-05E 皨雨(ほしのあめ)

カンパノラ AH4086-05Eの文字盤

>カンパノラ グランドコンプリケーション「ほしのあめ」

シチズンのカンパノラ グランドコンプリケーション 皨雨(ほしのあめ)は、限定120本で発売された特別なコレクションです。

手作業で仕上げられた文字板は漆黒の漆に金粉をあしらうことで満点の星空を表現しており、同じ表情のものはふたつとありません。機能には、2100年2月28日まで自動調整できるパーペチュアルカレンダー・12時間計の1/4秒のクロノグラフ・ムーンフェイズがあしらわれており、ミニッツリピーター機能も搭載しています。

なお、本作は特別仕様として、裏ぶたにシリアルナンバーが記載されています。

BAUME & MERCIER ボーム&メルシエ クリフトン 10583

ボーム&メルシエの10583は、エレガンスを追求するドレスライン「クリフトン」のパーペチュアルカレンダーモデルです。艶のある18Kピンクゴールド製ケースを採用しており、最低限の情報を押さえたシンプルな顔立ちが際立ちます。

機能は永久カレンダーとムーンフェイズを搭載。ムーンフェイズのディスクはブルーラッカーで仕上げられており、盤面に華を添えています。

ムーブメントには自社製のボーマティックムーブメントを採用しており、約5日間ものパワーリザーブと、8振動の安定した精度が正確な時間管理とエレガントな機能を提供します。約120時間ものパワーリザーブはパーペチュアルカレンダーモデルとしては破格であり、実用性も兼ね備えたコレクションと呼べるでしょう。

・その他「パーペチュアルカレンダー」搭載モデル一覧はこちら

ミニッツリピーター搭載モデル

最後に時を音で告げるミニッツリピーター搭載のおすすめモデルを紹介します。

AH7065-09Y CAMPANOLA カンパノラ 深緋(こきあけ)

ミニッツリピーターモデル「こきあけ」のリストショット

>カンパノラ 深緋(こきあけ)

「深緋(こきあけ)」とは紫みの暗い赤色で、茜と紫とで染めた日本古来の色を表す言葉です。本作ではこの日本の伝統色をベースカラーに、日本庭園のひとつの手法である「水琴窟」を表現。

文字板には水滴が水面に滴り落ちて生まれる波紋をデザインし、 その透明感と深みのあるイメージをミニッツリピーターの音色で再現しています。

その他の機能として、パーペチュアルカレンダーも搭載しており、複雑機構を手軽に楽しめるカンパノラのブランドコンセプトも表現されました。

世界にたった80本の限定モデルであり、手元に、シックかつ最大限の個性を求める方に、ぜひ手に取っていただきたい逸品となっています。

・その他「ミニッツリピーター」搭載モデルはこちら

まとめ

今回は世界三大複雑機構の魅力や仕組み、代表的なブランドについてまとめました。小さなケースの中に職人の技術と情熱が凝縮された三大複雑機構搭載の時計は、一生に1本はもちたい憧れの存在です。

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この記事の監修

腕時計販売店 HARADA
腕時計販売店 HARADA
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