腕時計は、自分がベストだと思う1本を生涯愛用し続けるのも良いですが、複数本を使い分けるという選択肢も同様におすすめとなります。
同じブランドのものをコレクションするも良し、デザインを変えて使用シーンごとに使い分けるも良し。当記事ではそんな2本目の腕時計、つまりセカンドウォッチを持つメリットや、その選び方について詳しく解説いたします。
また、一本目にスタンダードな腕時計を購入された方に向けて、プライベートに向けたカジュアルウォッチのおすすめをピックアップいたしましたので、そちらも参考にしていただけると幸いです。
セカンドウォッチとは
腕時計は、日常的に使う他のアイテムの中でもシーンを問わず常に身につけられ、スタイルの一部にもなるアイテム。
さらには、その人のアイデンティティも顕著に現れるモノです。
そんな腕時計は、特に高級時計であれば、大切な1本を長く愛用し続けたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、毎日同じものでは飽きてしまったり、時計を好きになるにつれて他ブランドのモデルが気になってきたりするときもあるはずです。そのようなタイミングで、セカンドウォッチの購入を検討される方も多くいらっしゃいます。
ここからはそんなセカンドウォッチを持つメリットや、気をつけるべきポイント、その選び方についてお伝えしたいと思います。
セカンドウォッチを持つメリット
スタイルの変化に合わせられる
複数の腕時計を持っていると、その日ごとのファッションに合わせた腕時計のデザイン・カラー選びを楽しめるようになります。特にファッションに敏感な方や、ビジネス、プライベートのオンオフをしっかり区別したい人にとって、複数の腕時計の所有はスタイルの幅を広げることに役立つでしょう。
用途に合わせた使い分けができる
ダイバーズウォッチに代表されるプロフェッショナルモデルや、無駄を削ぎ落としたドレスウォッチなど、腕時計には用途やシーンに特化した機能、デザインのものが多く登場しています。もちろんどこでも使いやすい便利な1本を持つのも良いですが、各分野に特化した腕時計を複数持ち、シーンや目的に応じて使い分けることで、よりスマートかつTPOに沿った腕時計の着こなしができるようになるでしょう。
モノ持ちが良くなる
複数本腕時計を所有し、それぞれを交互に使うことのメリットとして、単純に腕時計のモノ持ちが良くなることが考えられます。腕時計は高級な精密機械であるため、少しの衝撃でも壊れてしまう可能性が十分にあり得ます。また、部品交換や注油といったメンテナンスの頻度をなるべく避けるためにも、複数本所有するのは決して悪い選択ではないでしょう。
コレクションする楽しみ
愛好家にとって腕時計は単なるアクセサリーではなく、コレクターズアイテムとしての側面もあります。特に色違いなどのバリエーションが多く用意されているモデルについては、複数本所有することで高い満足感が得られるでしょう。
腕時計を複数本所有する際、どんなことに気をつけるべき?
腕時計を複数本持つことには多くのメリットがありますが、同様に気を付けるべきポイントもいくつかあります。購入前にはこれらの点にも留意しておくべきでしょう。
自分の使用目的に合った腕時計を選ぶ
前述で、腕時計にはシーンやファッションに特化したモデルが存在するとご説明しましたが、言い換えると、自分のライフスタイルに合わない腕時計は、活躍の場が少ない可能性があります。
フォーマルスタイルが多い傾向にある人はドレッシーなモデル、カジュアルファッションを好む人はスポーツモデルなど、ある程度自分の生活やファッションに合わせたモデルを選ぶべきでしょう。
好みのブランドやデザインのものを選ぶ
当たり前のことのようにも思えますが、セカンドウォッチを選ぶ際にも自分の好きなブランドやデザインのものを選ぶべきでしょう。無理やり好みに合わないモデルを購入し、結局1本目のモデルだけをヘビーローテーションしてしまうことがあっては、本末転倒となってしまう可能性があります。
腕時計の保管方法を考える
複数の腕時計を所有するのであれば、その保管方法も重要なポイントとなります。中でも18Kゴールド使用モデルやブロンズモデルなどは保管方法によって経年変化の具合等が大きく変わりますので、長期間の使用のためになるべく気を配るべきでしょう。
また、いつでも2本目を使用できるように、ワインディングマシーンなどを購入しておくのもひとつの手です。
メンテナンス、保証期間に注意する
高級腕時計の長年の使用には、電池交換やオーバーホールといった定期的なメンテナンスが必要不可欠です。そのため、複数の腕時計を所有する場合は、それぞれの時計のメンテナンス周期や方法を確実に理解しておくことが重要と言えるでしょう。
また、それぞれのモデルに付帯する無料保証期間についてもブランドによって異なるため、しっかりと押さえておくべきです。
セカンドウォッチの選び方のポイント
セカンドウォッチの選び方は、1本目に選んだ腕時計によって変わってくるでしょう。
腕時計はスタイルやシーン、目的に合わせて選択することが重要であり、その楽しさのひとつでもあります。
そのため、1本目がシンプルなものであれば、セカンドウォッチはデザイン性が高いものや個性のあるモデルを選ぶのがおすすめです。また反対もしかりであり、カジュアルモデルを1本目に購入した場合、2本目はある程度どんなシーンにも合わせやすいモデルを選ぶのがおすすめとなります。
こうすることで、より多様なシーンで時計を活躍させられるだけでなく、それぞれのモデルの良さが顕著に感じられ、個々の時計が愛しく感じるのではないでしょうか。
ただし、簡単にスマートフォンなどで正しい時間を確認できる現代において、腕時計はその趣味の側面が年々大きくなってきているのも事実です。そのため、シーンやファッションを気にせずに、ただ自分好みのモデルを選び続けるのが現代の腕時計の在り方にはマッチしているのかもしれません。
冒険したい!セカンドウォッチにおすすめのモデル4選
さて、腕時計は多種多様なモデルが各ブランドから展開されていますが、ビジネスなどの需要から1本目にはオーソドックスなデザインを選ぶ方も多いでしょう。
そこで、無難で使いやすい時計を1本目に選んだ方に、少しエッジの効いた、個性あるおすすめモデルを選抜しました。
どれもしっかりとした個性を持ちながら、使いやすさもあるモデルですので、ぜひご覧ください。
もちろん、ここでご紹介したモデルを1本目に購入するのもおすすめとなります。
【オメガ シーマスター ダイバー300M】
コーアクシャル マスター クロノメーター 42MM
まずご紹介するのは、映画「007 ノータイム トゥ ダイ」で、ジェームズボンドが着用したモデルと同じデザインのオメガ シーマスター ダイバー300Mです。
文字盤はマット仕様のブラウンカラーで、逆回転防止ベゼルも濃いブラウンで統一されています。
文字盤内のインデックスは数字を用いず、大きめの丸と長方形のバーのみ。時分針も太く視認性は抜群です。
レトロかつどこかポップな印象が魅力のモデルです。
これだけ個性と特別感の溢れるモデルですが、身につけてみるとなんとも馴染みのいい、大人男性の落ち着きとかっこよさをひしひしと感じさせます。
また、趣味という側面から見れば、映画で伝説のスパイが着用していたモデルは最高峰のロマンに溢れたモデルと言えるでしょう。
<おすすめ着用シーン・スタイル>
スーツでは、いい意味で少しばかりカジュアルダウンします。商談相手との距離をちょっと縮めたい、そんなときに身につけて話題のきっかけにしてみるのもいいかもしれません。私服であれば、ダイバーズウォッチながら意外と落ち着いたスタイルにもフィットします。ブラウンカラーであることから、秋冬にも主役となるでしょう。チタン採用の付け心地の良さも好印象です。
【カシオ|G-SHOCK】MRG-B5000B-1JR
G-SHOCKの最上級ラインであるMR-G。チタンを採用したモデルで、衝撃に強く、また軽やかな着け心地が魅力です。
また、表面の輝きも素晴らしいもので、美しさと強さをあわせ持つワンランク上のG−SHOCKとして大人気のシリーズです。
時計に精通していなくとも、G-SHOCKの存在は知っている方も多いと思いますが、MRG-B5000B-1JRをセカンドウォッチにおすすめする理由は、その普遍的な魅力と存在感にあります。
長きにわたって愛され続けるG-SHOCKのスタイルは、他の腕時計とは一線を画しつつ、「やっぱりこれ」と思わせる普遍さと熟成された魅力が存在します。そのうえで、初代モデルを復刻した最上位モデルとなれば、存在感も一際別格のなり得るでしょう。また、本機ならではの各所にあるゴールドが特別感を増幅させている点も見逃せないポイントです。
<おすすめ着用シーン・スタイル>
カジュアルシーンで大活躍間違いなしのモデルです。オーソドックスな1本目の次に選べば、はっきりとその使い道に区別をつけられるでしょう。ブラックカラーがメインであるためファッションを選ばないという魅力もあり、ここぞというときに存在感を発揮できるはずです。
【カンパノラ】BU0020-71E 天彩星(あまいろほし)
宇宙を時計に閉じ込めた壮大な世界観で魅了するブランド、カンパノラからは、BU0020-71E 天彩星(あまいろほし)をおすすめいたします。
エコ・ドライブコレクションのBU0020-71Eは、カンパノラ全体のラインナップから見ると比較的スタンダードで使いやすいデザインです。
月の満ち欠けやトリプルカレンダーなどを備えながら、大胆なローマ数字のインデックスで囲う様子は、ブラックの色味と合わさり神秘的な雰囲気を漂わせます。
そこへ、宇宙を流れる銀河をイメージした螺鈿(貝殻を用いて装飾する技法)で表現し、モノトーンで落ち着いた印象に留まらない、カンパノラにしか出せない唯一無二の魅力を宿した一本に仕上がっています。
<おすすめ着用シーン・スタイル>
1本目に色鮮やかなモデルを選んだ方にもおすすめのセカンドウォッチです。デザインは決して物足りないと感じるものではないため、スタイリッシュなスーツやカジュアルスーツと合わせて、主役に持ってきたい一本です。
加えて、シチズンのソーラー発電技術であるエコ・ドライブの実用性の高さもその魅力であり、趣味的で実用的な腕時計となっています。
【ノルケイン|ワイルドワン】NNQ3000QBA1A/A001
スイス発の新興ブランドであるノルケインが究極の高性能スポーツウォッチと称するワイルドワンは、独自素材ノルテックカーボンファイバーで作られた頼もしいモデルです。
その重さはステンレスよりも6倍軽く、チタンよりも3.5倍軽量となっており、200mの防水性も兼ね備えています。
デザインで注目したいのは、なんといってもレザーカットされた文字盤です。ノルケインのダブルNのロゴを複雑なパターンとしてあしらい、3Dのような効果で独特な印象に仕上げました。
その開発には腕時計界のレジェンドである「ジャン・クロード・ビバー」氏が関わっており、それだけで評価に値するモデルとも言えます。
カラーリングはブルーとブラックの組み合わせで、メンズウォッチの定番として不動の人気を確立している2色はあらゆるシーンでの活躍が見込めます。なお、ストラップもブルーとブラックの2種類が用意されており、使いやすさに優劣はないものの、どちらの色の印象を強くするかで好みが分かれるところでしょう。
<おすすめ着用シーン・スタイル>
カジュアルに振り切ったノルケインのオールマイティスポーツモデルですので、Tシャツやプライベートでのジャケットスタイルに合わせるのがおすすめです。
アウトドアやウォータースポーツなどのアクティブな場面でも動じない堅牢性も持ち味であるため、スタイリッシュさと信頼性の両方を追求する方におすすめとなるでしょう。
まとめ
自由な選択肢があるセカンドウォッチ選びは、もしかしたら1本目を選び時よりも悩んでしまうかもしれません。そのような方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
とはいえ、ご紹介した選び方のポイントは、あくまで一つのご提案であり選び方は三者三様です。セカンドウォッチについて迷われたら、ぜひハラダにご相談ください。