
1964年に誕生したオリエントの「カレンダーオートオリエント」は、ブランド史上2本目となるダイバーズウォッチであり、当時では珍しい回転ベゼルや40m防水性能を備えたことで、初代モデルとともにブランドの歴史にその名を刻みました。
そして半世紀以上の時を経て、この2本目の精神を現代に蘇らせたのが「M42 ダイバー1964 2ndエディション」。オリジナルの意匠を随所に受け継ぎつつ、200m空気潜水用防水(ISO規格準拠)や耐磁1種など、現代的なスペックアップを果たしています。
本記事では、このダイバー1964 2ndエディションにラインナップされている2モデルの魅力をご紹介します。
オリエントスターのMコレクションズとは?

2023年、オリエントスターは既存のコレクション構成を見直し、新たにMコレクションズをスタートしました。本ブランドは、機械式時計を“輝ける星”として世に送り出すことを使命としており、その名の通り星とのつながりが深い存在です。
Mコレクションズという名前は、天文学者シャルル・メシエがまとめたメシエカタログに由来。分類記号の頭文字「M」を冠することで、星雲や星団、銀河のように個性豊かで魅力的なモデルを生み出す姿勢を表しています。

ラインナップは「M45」「M34」「M42」の3系統であり、それぞれがモチーフとする天体の物語やイメージを反映。パワーリザーブ表示やスケルトン仕様など、ファンにとって一目でオリエントスターとわかるデザインコードを踏襲しながらも、各モデルに異なる魅力を与えることで、単なる派生ではない奥行きある世界観を築いています。
M42のダイバー1964について
M42は、ギリシャ神話の勇者オリオンと、その名を冠するオリオン座の散光星雲に由来するダイバーズウォッチシリーズです。海神「ポセイドン」の息子であるオリオンの名を冠することで、海との関わりを象徴しています。中でもこの「ダイバー1964」は、1964年に登場した「カレンダーオートオリエント」を源流とするシリーズです。

当時としては珍しい回転ベゼルと40m防水性能を有したカレンダーオートオリエントは、ブランドのダイバーズウォッチ史を語る上で欠かせない存在でした。そしてその現代版である「ダイバー1964」は、オリジナルの意匠を再現しつつ、ISO規格に準拠した本格仕様へと進化。高い防水性や耐衝撃性、優れた視認性を備え、海中から日常まで活躍します。
現在は第2世代となる「2ndエディション」が登場し、往年の魅力と現代的な洗練を融合させたシリーズとなっています。
ダイバー1964 2ndエディションに共通する魅力とは?
ダイバー1964 2ndエディションには、現在『RK-AU0601B』と『RK-AU0602E』がラインナップされています。それぞれに共通する魅力を詳しくご紹介します。
1964年モデルをリスペクトするデザイン性

ダイバー1964 2ndエディションでは、オリジナルである1964年モデルへのリスペクトが随所に込められています。
シンプルでクラシカルなケースフォルムは当時の雰囲気を色濃く残しつつ、ドットとバー、トライアングルというシンプルインデックスが、視認性とレトロな味わいを両立。
さらに時・分・秒それぞれ異なる個性を持たせた針形状も当時の意匠を継承し、現代のモデルにも独特の存在感を与えています。
回転ベゼルはディテールこそ現代的にアレンジされていますが、造形バランスや質感は初代を思わせる仕上がりです。結果として、過去の魅力と現代の精度を融合させており、懐かしさと新しさが調和する、特別な逸品となっています。
利便性の高いキャリバー「F6N47」搭載

自動巻きに加えて手巻き機能も備えたキャリバー「F6N47」が搭載されています。
平均日差は+25秒〜-15秒と実用的な精度を有しつつ、約50時間のパワーリザーブにより、日常使用においても余裕を持って着用可能。
またオリエントスターを象徴するパワーリザーブインジケーターを備えており、残りの駆動時間を直感的に確認できます。いつでもエネルギー残量を把握でき、安心して使い続けられるでしょう。
信頼性と操作性を兼ね備えたムーブメントは、ダイバーズウォッチとしての性能だけでなく、日常のパートナーとしても高い利便性を発揮します。
ダイバーズウォッチにふさわしい耐久力
当然ながら、ダイバー1964 2ndエディションにはダイバーズウォッチに求められる高い耐久性を確実に備えています。

ケースとブレスレットには、耐食性や耐衝撃性に優れたステンレススチール(SUS316L)を採用し、過酷な環境下でも安心して使用可能です。
また風防には両球面サファイアクリスタルを用い、視認性の高さとキズへの強さを両立しています。
さらに防水性能は200mスキューバ潜水用で、ISO 6425規格に準拠した本格仕様。ダイビング中も信頼できるパートナーとして活躍してくれるでしょう。耐磁1種も備えており、日常生活で遭遇する磁気の影響も軽減します。両モデルは海中から日常まで幅広いシーンで着用できる、優れたダイバーズウォッチです。
シリコン替えバンドが付属
両モデルには、ステンレススチール製ブレスレットに加え、シリコン製の替えバンドが付属します。
こちらのシリコンバンドは、1964年当時のオリジナルモデルが備えていたメタルバンドのデザインをモチーフとしており、表面にはピラミッド型の突起を配置。視覚的なアクセントとなるだけでなく、滑り止め効果も発揮します。

素材は軽量かつ柔らかで、長時間の着用でも腕への負担を軽減し、しなやかにフィット。海中での使用やアウトドアなどアクティブなシーンにおいても快適さを保つでしょう。
さらにブレスレットと付け替えることで、雰囲気や用途に応じたアレンジが可能となり、一本の時計で多様なスタイルを楽しめる仕様となっています。
幅広いシーンで着用しやすい設計

1968ダイバー 2ndエディションでは、ケース径41.0mm、ケース厚14.5mmというサイズを備えています。数値上は厚みを感じさせますが、ケース径が標準的であるため腕への収まりが良く、長時間の着用でも違和感が少ない設計です。
またデザインは過度な装飾を排し、落ち着きのあるヴィンテージテイストにまとめられているため、カジュアルな装いまで幅広く対応可能。ダイバーズウォッチとしての力強さを持ちながらも、日常使いしやすい上品さを備えています。
それぞれのモデルを詳しく解説!
M42 ダイバー1964 2ndエディションにラインナップされる『RK-AU0601B』『RK-AU0602E』について、それぞれ詳しくご紹介します。
『RK-AU0601B』

『RK-AU0601B』は、ブラックのダイアルとベゼルを持つ、リバイバルモデルとして完成度が高い1本です。
深みを帯びたダイアルは上品さを漂わせ、個性的な針や高い視認性を誇るインデックスがオリジナルモデルの面影を色濃く残しています。

さらに耐食性に優れたアルマイトリング付き回転ベゼルや、ARコーティングを施した両球面サファイアクリスタルを採用し、実用性と高級感を両立。ケースとブレスレットには腐食に強いステンレススチールを使用し、ヘアライン加工と鏡面仕上げのコントラストが立体感を生み出しています。

ブレスレットの留め金にはプッシュダブルロック三つ折式を採用し、激しい動きでも安心して着用可能。歴史的意匠と最新技術が融合した、完成度の高いモデルです。
『RK-AU0602E』

『RK-AU0602E』は、日本三大鍾乳洞のひとつ、岩手県・龍泉洞の探検に挑むダイバーたちの精神と、その神秘的な美しさから着想を得たモデルです。
最大の特徴は、幻想的なグラデーションブルーダイアル。深海へと潜るにつれ光が届かなくなる様子を、濃淡をつけることで巧みに表現し、見る角度や光の加減によって異なる奥行きを感じさせます。
また1964年モデルから受け継いだ針とインデックスが、特別なカラーリングにヴィンテージの趣と高い視認性を加えているのです。

機能面では、未知の地底湖に挑む過酷な環境を想定し、200mスキューバ潜水用防水(ISO 6425規格準拠)と耐磁性能1種を搭載。ムーブメントには自社製キャリバー「F6N47」を採用し、約50時間のパワーリザーブと安定した精度を実現しています。
探究心を刺激するデザインと、プロフェッショナルの要求に応える性能が融合した、唯一無二のダイバーズウォッチです。
過去の名作を現代に蘇らせたオリエントスターのダイバーズ

オリエントスターM42のダイバー1964 2ndエディションは、1964年に誕生した名作ダイバーズウォッチの精神を受け継ぎ、現代的な技術とデザインで磨き上げられたシリーズです。
今回ご紹介したモデルもその例にもれず、オリジナルのシンプルかつ力強いケースフォルムや視認性の高いインデックスや針を再現しながら、ISO規格準拠の200mスキューバ潜水用防水や耐磁性能1種など、本格的な性能を備えています。
さらに、自社製キャリバー「F6N47」による約50時間のパワーリザーブや、オリエントスターの象徴であるパワーリザーブインジケーターも搭載。ヴィンテージの趣と現代の信頼性が融合し、日常使いからプロフェッショナルユースまで幅広く対応するでしょう。
この記事の監修

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