
オリエントスターのクラシックシリーズに属するM45コレクションより、「M45 メカニカルムーンフェイズ ハンドワインディング」をレビューいたします。本シリーズは、月の満ち欠けを腕元で感じられるムーンフェイズの搭載に加え、自分でゼンマイを巻き上げる手巻き式を採用しており、ロマンたっぷりの仕様に仕上がっています。
本記事では、その魅力を紐解きつつ、新作モデル『RK-BW0001S』と、限定モデル『RK-BW0002N』を詳しく解説します。
オリエントスターのクラシックコレクション
1951年に誕生したオリエントスターは、日本の時計づくりの伝統を受け継ぐ機械式時計ブランドです。ブランド名には「輝ける星」という想いが込められ、職人の情熱と精緻な技術によって多くの名作を生み出してきました。

中でもクラシックコレクションは、時代を超えて愛される普遍的な美を追求してきた存在です。ローマ数字やリーフ針、美しい模様を描くダイアルなど、伝統的な意匠が息づき、柔らかな曲線を描く鏡面仕上げのケースが上品な輝きを放ちます。
「M45」コレクションとは?

M45コレクションは、星団や星座をモチーフとする「Mコレクションズ」の1種です。プレアデス(日本語で「星団 すばる」)をコンセプトとしており、伸びやかな形状のラグを持つケース、ローマンインデックス、リーフ針など、クラシカルなディテールを特徴とします。
そのエレガントなデザインはフォーマルシーンとも相性がよく、すばるのようにいつまでも美しい輝きを放つ、タイムレスなコレクションと言えるでしょう。
夜空の月と星を讃えるメカニカルムーンフェイズ

今回登場したメカニカルムーンフェイズ ハンドワインディングは、夜空に輝く月と星をモチーフにした、ロマンティックなシリーズです。
最大の特徴は、6時位置に配されたムーンフェイズ機構。月の満ち欠けを優雅に映し出し、まるで夜空を切り取ったような詩情を感じさせ、時を刻むたびに情緒を添えてくれます。
また12時位置には、稼働時間を一目で把握できるパワーリザーブインジケーターを搭載。実用性と美観を両立させた配置が、クラシックなデザインに見事に調和しているのです。

洗練されたデザインとロマンにあふれる機能が融合した、まさにオリエントスターらしい詩的な機械式ウォッチシリーズといえるでしょう。
手巻き×ムーンフェイズというロマン仕様!

ムーンフェイズは、約29.5日で一巡する月の満ち欠けを文字盤で楽しめる、ロマンチックな機能です。この美しい月のサイクルを最大限楽しむためには、腕時計を止めずに動かし続けることが重要となります。
しかしながら、本作は自身でゼンマイを巻き上げて着用する「手巻き式」です。そのため、自動巻きの時計とは異なり、ムーンフェイズを使いこなすためにはユーザーが定期的にリューズを巻く必要があります。
この仕様は、少しだけ手間がかかるように思えるかもしれませんが、毎日の着用前にリューズを巻く時間は、まるで時計と対話するような愛着が深まるタイミングとなってくれるはず。便利さで比べると他モデルに譲るかもしれませんが、それだけ手間のかけがいがあるモデルと言えるでしょう。
ご紹介する2モデルの魅力を解説!
本記事では、メカニカルムーンフェイズより登場した2本の新作モデル『RK-BW0001S』『RK-BW0002N』をピックアップしました。その魅力について、詳しくご紹介しましょう。
気品を宿す美しいダイアル

両モデルは、余分な要素を排した2色の構成によって、静謐な美と洗練を両立しています。ホワイトをベースとした『RK-BW0001S』は柔らかな光を湛える上品さが魅力であり、ブラックをベースとした『RK-BW0002N』は深い艶と重厚感を纏い、夜空を思わせる落ち着きのある印象です。
また『RK-BW0002N』はプレステージショップ限定で展開され、コレクターズアイテムとしての希少性も有しています。
シンプルな構成でありながらも豊かな奥行きを感じさせ、時がゆるやかに流れる静けさを腕元に添えるでしょう。
精緻な鼓動が息づく新開発キャリバーF8A62

両モデルに搭載されるのは、オリエントスターが新たに開発した手巻き式キャリバーF8A62です。
70時間以上のパワーリザーブを有しつつ、平均日差+15秒〜−5秒(静的精度)の高い安定性を実現。繊細な調整と精度管理によって生まれる駆動は、まさに職人の熟練を体現しています。
さらに裏蓋からのぞくキャリバー機構は、機械式ならではの美しい魅力を放っているのです。信頼性と美しさを両立したムーブメントが、オリエントスターの真価を語っています。
月の詩情を映すムーンフェイズ機構

メカニカルムーンフェイズの名の通り、両モデルの最大の見どころは6時位置に配された月齢表示機構です。ディスクがゆるやかに動き、月の満ち欠けを映し出します。
その幻想的な光景は、まるで夜空を手元に閉じ込めたかのよう。クラシカルなローマ数字インデックスや繊細な針の造形と相まって、詩的で奥ゆかしい表情を描きます。
機械式時計の精緻な動きと天体の神秘が調和した、まさに芸術と呼ぶにふさわしい腕時計です。
白と黒の対をなす腕時計|『RK-BW0001S』『RK-BW0002N』を詳しく解説!
こちらでは、『RK-BW0001S』『RK-BW0002N』の両モデルについて、それぞれ詳しくご紹介します。
穏やかな月光を湛えるホワイトダイアル『RK-BW0001S』

『RK-BW0001S』は、夜の静寂に月が浮かぶ情景を思わせる、気品あふれるホワイトダイアルが魅力です。
繊細な放射目仕上げを施し、その上から厚いクリア塗装を重ねることで、しっとりとした艶を表現。差し色として映えるブルーのリーフ針が、静かな中にも優雅な輝きを添えます。
また秒針をあえて省き、パワーリザーブ表示や月齢表示に目盛りを設けない構成が、余白の美を際立たせ、時がゆるやかに流れる感覚を生み出しているのです。

クラシカルなラウンド型ケースには高品質なSUS316Lステンレススチールを、風防には両面無反射コーティングを施したサファイアクリスタルを採用。どの角度からでもダイアルの美しさを鮮明に堪能できます。
さらにムーンフェイズの月齢車には白蝶貝が用いられ、静かな夜空に浮かぶ月を表現。そしてケース径39.5mm、厚さ11.9mm、重さわずか79gと軽快な使用感となっており、クラシックなワニ革ストラップが手首にしっとりと馴染みます。
闇夜に瞬く星々を描く限定モデル『RK-BW0002N』

『RK-BW0002N』は、プレアデス星団「すばる」と月が織りなす幻想的な夜空を表現した、プレステージショップ限定100本の特別なモデルです。
グレーからブラックへと移ろうグラデーションダイアルには、無数の星々をイメージした型打ち模様を施し、星屑が瞬くような神秘的な輝きを演出。中心に向かって淡く、外周に向かうほど深みを増すモノトーンの階調が、静寂の夜空を思わせる奥行きを生み出しています。
加えてブラックのワニ革ストラップと艶やかなコードバンの替えストラップにより、異なる印象を楽しめるでしょう。

美しいラウンド型ケースには、高品質かつ高強度なSUS316Lステンレススチールを採用。防水性能は3気圧、耐磁性能はJIS1種を備え、実用性にも優れた設計です。
そして裏蓋のシースルーバックからは、新開発の手巻き式キャリバーF8A62が確認でき、星の軌跡を思わせる波目模様や三日月形の窓が、詩的なテーマをさらに際立たせています。
夜空を閉じ込めたようなデザインと高精度なムーブメントが調和した、特別感あふれる限定モデルといえるでしょう。
オリエントスターのメカニカルムーンフェイズを着用し、月と星のロマンを体感しよう!

オリエントスターのメカニカルムーンフェイズは、夜空に浮かぶ月の満ち欠けや星のきらめきを腕元で感じられるシリーズです。ムーンフェイズ機構が描き出す月の満ち欠けは、日常に静かな詩情を添え、時を刻むたびに心を満たしてくれます。
今回ご紹介した2本のモデルは、どちらもメカニカルムーンフェイズを代表する新作モデルです。ホワイトダイアルの『RK-BW0001S』は月光のような柔らかさを、限定モデル『RK-BW0002N』は星々が瞬く深淵の美を映し出しています。
手にするたび、機械の鼓動とともに静謐なロマンが響くことでしょう。メカニカルムーンフェイズが紡ぐ時の詩を、ぜひあなたの腕元で味わってみてください。
この記事の監修

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