予算30万円台までの価格帯には、憧れのブランドのものや多機能なものなど、持つだけで気分が高まるような腕時計がそろっています。
長く身に着けられる腕時計を探しているけれど、どのモデルを選ぶのがよいか迷っているという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、予算30万円で腕時計を探している方へ、選び方とおすすめのモデルを紹介します。
予算30万円の腕時計はどう選ぶ?
30万円台の腕時計は機能性やデザイン性が高いものがほとんどであるため、その中から1本を選ぶのは難しいと感じる方も少なくないでしょう。腕時計選びで後悔しないためには、身に着けるシーンをイメージするのがポイントです。
仕事で使うなら、大きすぎずカジュアルすぎない、シンプルな腕時計がおすすめです。またレザーベルトにシンプルなフェイスのモデルなら、フォーマルなシーンにも重宝します。
一方で、休日のスポーツや趣味で身に着けたい場合は、ストップウォッチ機能や防水機能があるものなど、スポーティなモデルがおすすめです。また、よく海外に行く方なら、2カ所以上の時刻を表示できるGMT機能が付いていると便利でしょう。
駆動方式の違いで選ぶのも一つの方法です。例えば手巻きの機械式時計には、定期的にゼンマイを巻き上げる楽しみがあります。巻き上げの手間をかけたくない場合は、着用中はゼンマイが自動で巻き上がる自動巻きの機械式時計や、電池で動くクオーツ式のモデルがおすすめです。
利便性を追求するのであれば電波ソーラーモデルが一番だと思いますが、手がかかる子ほど可愛いのも事実。自分のライフスタイルや好みに合わせて選ぶことをお勧めいたします。
予算30万円以内のおすすめブランド「シチズン」
シチズン時計は、1918年に東京で「尚工舎(しょうこうしゃ)時計研究所」として創業した日本の時計メーカーです。時計の設計から製造までを一貫して手がけるマニュファクチュールであり、技術力の高さに定評があります。
世界に先駆けて開発した光発電技術「エコ・ドライブ」や衛星電波時計など、シチズン時計の技術は話題の腕時計を多く生み出しました。
シチズンには主に次のようなブランドがあります。
・ザ・シチズン
・シリーズエイト
・アテッサ
・エコ・ドライブ ワン
・プロマスター
数あるシチズン時計のラインナップから、厳選した3本を紹介します。
シリーズエイト 880 Mechanical NB6030-59L
シリーズエイトは、「引き算の美意識」をデザインテーマにしたシンプルな機械式時計のブランドです。
おすすめするのは、シリーズエイト初のGMT機能搭載モデルである「880 Mechanical NB6030-59L」。レッドとブルーにカラーリングされたツートンカラーの回転ベゼルが印象的なモデルです。文字盤はシリーズエイトオリジナルのパターンで、東京のビル群の夜景と市松模様を組み合わせたデザインになっています。
裏ぶたがシースルー仕様になっているため、パーツの動きを眺める楽しさも味わえます。
「880 Mechanical NB6030-59L」については、以下の記事でも詳しく解説しています。
【シチズン】シリーズ8より、ラグジュアリースポーツライクの耐磁GMTモデル「880メカニカル」が登場
アテッサ ACT Line CC4055-14H
アテッサは、強くて軽く、かつ洗練された腕時計を展開しているブランドです。アテッサにはシチズン独自のチタン素材「スーパーチタニウム」が使用されています。この素材は民間月面探査プログラムにも採用されており、その信頼度が証明されています。
アテッサの人気シリーズACT Lineである「CC4055-14H」は、ヘアラインのシルバーの文字盤にブラックケースを組み合わせたデザインで、クールかつ精悍な印象です。ベルトはウレタン素材で装着性が高く、スポーツやアウトドアはもちろんのこと、ビジネスでも使いやすいモデルです。
CC4055-14Hにはエコ・ドライブが搭載されており、電池交換の手間がかかりません。また、GPS衛星電波を受信することで正確な時刻に自動修正する「サテライト ウエーブ GPS」も搭載されています。
カンパノラ コスモサインAO1030-09L
シチズンの高い技術力を駆使し、遊び心を表現した一大ブランド「カンパノラ」。その中でもコスモサインは、文字盤に星座盤を記したユニークな機能性で知られるモデルです。
今回ピックアップしたのは、39mm径のコンパクトなサイズ感を持つコスモサイン「AO1030-09L」です。その文字盤には緻密な星座盤が描かれており、満点の星空が小さなケース内に閉じ込められています。
また、時計の進む方向と逆方向に回る精密な星座盤は、リアルタイムの星座を正確に表示してくれます。個性的かつロマンにあふれる一本は、カジュアルシーンを中心に大きな活躍が期待できるでしょう。
予算30万円以内のおすすめブランド「セイコー」
1881年に「服部時計店」として創業したセイコーは、後に「精工舎」を設立し、本格的に時計製造を始めました。時計史に名を残す多くの時計を生み出し、1969年には世界初のクオーツ式腕時計をリリースし、クオーツ式腕時計ブームの火付け役となりました。
セイコーには、主に次のようなブランドがあります。
・プロスペックス
・キングセイコー
・アストロン
・プレザージュ
・5スポーツ
セイコーの人気ブランドから、おすすめのモデルを紹介します。
プロスペックス Diver Scuba SBDC169
プロスペックスは、セイコーのスポーツウォッチブランドのひとつです。ダイビングやトレッキング、スポーツに必要な機能を備えた、名前の通りプロフェッショナル向けの腕時計が展開されています。
「Diver Scuba SBDC169」は、200m潜水用防水を備えた機械式ダイバーズウォッチです。かつて北極圏の犬ぞり単独走破に携行されたモデルが、現代風にアレンジされています。
北極の氷河と極寒の景色をモチーフにした白い文字盤と、控えめなブルーのベゼルが落ち着いた印象を演出する一本です。
キングセイコー SDKS023
キングセイコーは高い性能・デザイン・品格を備えた、セイコーのハイエンドラインです。1970年代には廃盤となっていましたが、2021年に復刻シリーズとしてレギュラー入りを果たしました。
「SDKS023」は、通称KSKと呼ばれる2代目キングセイコーを基に開発されたモデルです。インデックスや針にはエイジングカラーの夜光が施され、インディゴブルーの文字盤はヴィンテージ感のあるヘアライン仕上げが見られます。レトロな印象が特徴的な一本と言えるでしょう。
本作のメタルブレスレットは工具無しで簡単に取り外しができ、別売りのレザーストラップに付け替え可能です。ストラップとの組み合わせで印象が変わるため、あらゆるシーンに合わせやすいでしょう。また約72時間ものパワーリザーブやデイト表示など、実用性も兼ね備えています。
なお、SDKS023はセイコーウオッチサロン専用モデルです。セイコーウオッチサロンの認定を受けているハラダでも取り扱っていますので、お気軽にお問い合わせください。
アストロン NEXTER SBXD013
アストロンは、セイコーが1969年に発表した世界初のクオーツ式腕時計「クオーツ アストロン」から名付けられたブランドです。アストロンからは、次世代のリーダーに向けたNEXTERシリーズの「SBXD013」を紹介します。
NEXTER SBXD013は、ソーラー発電とGPS電波受信による自動時刻修正ができるムーブメント「キャリバー 3X62」を搭載したモデルです。フル充電時からは、光を当てなくても約6カ月動き続けます(パワーセーブ時は約2年)。
水晶がモチーフの直線的なパターンの文字盤が、多角形の一体型ケースと調和し、ラグジュアリースポーツシックなデザイン性となっています。
予算30万円以内のおすすめブランド「カシオ」
「カシオ計算機」は、世界中で愛されるG-SHOCKを生み出した日本の電機メーカーです。1946年に部品加工の「樫尾製作所」として創業し、計算機の製造販売で業績を上げてきました。
計算機で培った技術は時計にも生かされ、1974年にはカシオ初の腕時計「カシオトロン QW02(クオーツ式デジタル時計)」を発売しました。
現在カシオは次のようなブランドを展開しています。
・G-SHOCK
・BABY-G
・OCEANUS(オシアナス)
・PRO TREK
・CASIO
カシオのラインナップから、おすすめのモデルを紹介します。
オシアナス マンタ OCW-S7000C-2AJF
オシアナスは「Elegance, Technology」をコンセプトにした、電波ソーラー腕時計のブランドです。中でもマンタは、薄型ケースながらもワールドタイム機能が搭載された、オシアナスの上位ラインです。
世界で1,200本のみの限定モデル「OCW-S7000C-2AJF」は、街の光が差し込む海のきらめきをイメージしてデザインされました。紫と青に輝くカラーリングには、引き込まれるような魅力があります。
ソーラー駆動を採用したこのモデルは、暗所では運針を停止して節電するパワーセービング機能も搭載。フル充電時には約5カ月間(パワーセーブ時で約1年7カ月間)駆動します。
G-SHOCK GCW-B5000UN-6JR
G-SHOCKは1983年の初代モデル登場以来、世界中に多くのファンを持つブランドです。2023年には40周年を迎え、限定モデルである「GCW-B5000UN-6JR」が発売されました。
GCW-B5000UN-6JRのベゼルとバンドには、航空機の機体などに使用されるフォージドカーボンが採用されています。独特の繊維模様をブルーとピンクで着色した外観は、壮大な銀河の霞を感じさせます。
Bluetooth通信機能を備えている他、専用アプリと連携すれば自動の時刻修正も可能です。他にも20気圧防水や、高輝度なLEDバックライトなど機能面も充実しています。
予算30万円以内のおすすめブランド「ロンジン」
老舗の高級時計ブランドのロンジンは、1832年にスイスで創業されました。以降パイロットウォッチを中心に、プロ向けモデルを数多く発表し続けています。
スイス時計らしい伝統とパフォーマンスを追求した、伝統的でシンプルなロンジンの腕時計は、年齢やシーンを選ばず身に着けられるのが魅力です。
ロンジンのコレクションはクラシックとスポーツに分かれており、それぞれ複数のシリーズで展開されています。おすすめのモデルを紹介します。
フラッグシップ ヘリテージ L4.795.4.78.2
「フラッグシップ ヘリテージ」は、ロンジンの名品たる「フラッグシップ」の復刻シリーズです。
「L4.795.4.78.2」は、薄いベージュの文字盤にシンプルで繊細なインデックスが配されたモデル。ブラウンのベルトとの組み合わせにはクラシックで落ち着いた雰囲気があり、ビジネスにもフォーマルなシーンにも向いています。
着け外しするときには、ケース裏面に埋め込まれたキャラベル船の七宝焼きエンブレムを眺める楽しみも感じられるでしょう。
ハイドロコンクエスト L3.781.4.96.6
ハイドロコンクエストは、ロンジンの一大ダイバーズウォッチシリーズです。
「L3.781.4.96.6」は、青とシルバーのコントラストが目を引く、シンプルで清潔感のあるデザインのモデルです。文字盤のブルーは光の入り方によって色の深さが変わり、さまざまな表情を楽しめます。
また、「L3.781.4.96.6」は自動巻きの機械式モデルで、約72時間のパワーリザーブを備えているため、週末に外している間に止まってしまう心配がありません。また30気圧防水や逆回転防止ベゼルなどの機能も備えており、本格的なダイビングでも活躍します。
予算30万円以内のおすすめブランド「グランドセイコー」
国産の腕時計メーカーの最高峰ともいわれる「グランドセイコー」は、1960年にセイコーのハイエンドモデルとして発表されました。2017年にはセイコーから独立し、グローバル化に加え、高級路線へと舵を切ることに成功。世界から注目される日本ブランドの地位を確立しています。
また、グランドセイコーは、設計から製造・出荷まで一貫して自社で作るマニファクチュールです。オリジナルのムーブメントの開発でも注目されており、その日本の自然風景を落とし込んだデザイン性にも定評があります。
ヘリテージ コレクション SBGX261、263、265
ヘリテージコレクションは、正確さ・見やすさ・美しさのバランスが良いコレクションです。時代を超えて愛されるような腕時計がラインナップされています。
特にこのSBGXの3モデルはスーツの袖口に収まるサイズと、歪みなく磨き上げられたスタイリッシュなケースが特徴で、シーンを選ばずに使える1本です。
電池式クオーツのこのシリーズは年差わずか10秒と高精度で、カレンダー機能も備えるなど、実用性も兼ね備えています。文字盤のカラーバリエーションは、ブラック・深いブルー・ホワイトの3種類です。
以下の記事にて、SBGXシリーズの中から文字盤がブラックの「SBGX261」を紹介しています。ぜひご覧ください。
【グランドセイコー SBGX261】安定と信頼のクォーツモデル【1本目にも】
予算50万円までのおすすめモデル
予算30万円でも個性ある腕時計に巡り会えますが、50万円のモデルまで選択肢を広げると、理想の腕時計に巡り会いやすくなるでしょう。高級ブランドの特徴がより強く表れているモデルも多く、一層ステータスを感じられる腕時計が見つかります。
カシオ G-SHOCK MR-G MRG-B5000D-1JR
G-SHOCKの最上級ライン「MR-G」は、G-SHOCKファンなら気になる腕時計でしょう。
MRG-B5000D-1JRは、G-SHOCKの初代モデル「DW-5000C」の角型デザインを引き継いだモデルです。ベゼルとベルトには、高い硬度と見目麗しさを誇る金属素材が採用されています。
機能性も十分で、電池交換不要のソーラー式であることに加え、アプリと連動させて時刻の自動修正も可能です。ワールドタイム約300都市の機能があり、海外出張や旅行が多い方にもおすすめです。
「MRG-B5000D-1JR」について、詳しくは以下の記事もチェックしてみてください。
【カシオのG-SHOCK】オリジン復刻を果たしたチタン採用のメタルモデル『MRG-B5000D-1JR』をご紹介!
セイコー プロスペックス Marinemaster SBEN007
Marinemaster(マリンマスター)シリーズは、セイコー プロスペックスのダイバーズウォッチシリーズの1種です。「SBEN007」は、1965年に発売したダイバーズウォッチのデザインが踏襲された、モダンクラシックな一本。
潜水性能は当時の150mから200mに引き上げられており、ダイビング中に暗い海中で腕時計を確認できるよう、秒針とインデックスに高輝度ルミブライトが施されています。暗所での視認性も高く、カジュアルシーン用だけでなく、本格的なダイビングを楽しむ方にもおすすめしたい1本です。
淡いブルーの文字盤と太さが違うラインを組み合わせたパターンが、寄せては返す波を思い起こさせる美しさです。
シチズン ザ・シチズン AQ4103-16E
ザ・シチズンのAQ4103-16Eは、世界で350本しか販売されていない特別店限定モデルです。
文字盤は、日本の伝統工芸である土佐和紙と金沢の金箔で飾られ、華やかに仕上げられています。伝統工芸が駆使された文字盤とケースのゴールドが、特別な腕時計という印象を与える1本です。
また、動力にエコ・ドライブが採用されており、文字盤の和紙から差し込むわずかな光も動力に変える点も魅力。年差±5秒の精度も備えており、クォーツウォッチとして高い完成度を備えています。
「AQ4103-16E」の魅力は、以下の記事でより詳しく紹介しています。
【ザ・シチズン AQ4103-16E】黒和紙と砂子蒔き、2つの伝統工芸が融合した限定モデル
ブランドやモデルの魅力で選ぶ至高の腕時計
30万円の予算があれば、世界中にファンの多い高級ブランドの腕時計も選択肢に入ります。各ブランドの歴史を支えた腕時計の復刻モデル、販売本数が限られているモデルなど、特別なモデルを選ぶのもおすすめです。
後悔しない1本を選ぶには、使うシーンや駆動方法を確認した上で、防水性能やGMT機能など必要な機能を備えたモデルを選ぶとよいでしょう。紹介したモデル以外にも気になる腕時計があれば、ぜひハラダにお問い合わせください。
この記事の監修
- 時計は単なる時間を知るためのツールではなく、個性やスタイルを表現する大切なアイテムであるという信念のもと、ハラダではお客様一人ひとりのライフスタイルに合った時計を提案し、長く愛用できる商品選びをサポートしています。
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