
ロンジンの長い歴史の中でも象徴的な存在のひとつが、ハイビート(高振動)ムーブメントを搭載するウルトラクロンです。
2025年、その1967年登場モデルが「ウルトラクロン ヘリテージ」として復刻されました。セクターダイアルをはじめとするかつての意匠に、最新の高振動ムーブメントを搭載し、さらに40mm径モデルと幅広いニーズに応える37mm径モデルも登場しています。本記事では、この「ウルトラクロン ヘリテージ」について、その魅力を解説いたします。
ハイビートの伝統を受け継ぐ、ロンジン「ウルトラクロン」
ウルトラクロンは、ロンジンが長年培ってきた高振動技術の系譜を象徴するコレクションです。

ロンジンは1910年代に他ブランドに先駆け、1/10秒の計測が可能なストップウォッチを開発しました。そして1959年には、腕時計用の高振動ムーブメントで天文台クロノメーターとして高精度の新記録を達成するなど、早くからその実用化に挑戦してきました。その成果として結実したのが、1967年に生まれた初代ウルトラクロン ダイバーです。

現在、ウルトラクロンは、ハイビートの精神を受け継ぎつつ、耐磁性に優れたシリコン製ヒゲゼンマイやクロノメーター級のムーブメントを採用した復刻モデルとして展開されています。今回登場した「ウルトラクロン ヘリテージ」は、その1967年モデルの1種を復刻した、クラシカルなモデルに仕上がっています。
「ウルトラクロン ヘリテージ」の魅力を解説
新たに登場したウルトラクロンは、セクターダイアルを持つドレッシーなオリジナルの意匠を受け継ぎながら、最新のハイビートムーブメントを備えています。また、ヴィンテージ感と現代的な性能が調和し、日常で扱いやすいサイズ展開なども魅力です。
初代モデルのデザインを継承する端正なダイアル
新ウルトラクロンのダイアルは、1967年の初代モデルを尊重したクラシカルな佇まいが魅力です。中央に十字が入ったセクター仕様や3時位置の日付窓、細く整えられたインデックスなど、随所に当時の意匠が丁寧に再解釈されており、控えめながら確かなヴィンテージ感を演出します。

またダイアルは柔らかく光を反射するサンレイシルバーを採用。ワントーンの佇まいが洗練された印象を与えます。加えて、鏡面仕上げの針や2つのロゴが繊細なダイアル上で力強い輝きを放ち、クラシカルと現代的な精密さが心地よく調和しています。
初代への敬意を感じさせる、端正で完成度の高いデザインです。
直径37mmと40mmが用意されるケース
ウルトラクロンの新モデルは、37mmと40mmの2サイズ展開となっており、装着感やスタイルに合わせて選びやすい点が魅力です。

オリジナルに近い37mmは控えめで上品な佇まいを生み出し、40mmは現代的な標準サイズとして腕元にほどよい存在感を添えてくれます。いずれも厚さ約11mmというスリムなケースに仕上げられ、長時間の着用でも負担を感じにくいでしょう。
ケースデザインはダイアルと同様にオリジナルモデルを意識しており、華美さこそありませんが、落ち着いた高級感を漂わせます。
ドレッシーな印象を高める2種類のストラップ
ウルトラクロン ヘリテージには、各ケースサイズごとに、2種類のストラップが登場しています。
艶やかなブラックのアリゲーターストラップは、天然のしわ模様が個性となり、腕元にクラシックで上品な雰囲気を添えます。ドレッシーなスタイルとの相性が良く、落ち着いた場面でも映える存在です。

一方、ステンレススティールブレスレットは細かなコマが連なるデザインで、丸みを帯びたフォルムが肌に優しく馴染みます。鏡面仕上げを中心とした華やかな輝きが特徴で、エレガントな印象を手元に添えます。
さらに留め金は指で挟んで取り外せる仕様となっており、マイクロアジャストシステムによって細かい長さ調整も可能です。快適性と実用性を両立した魅力的なブレスレットといえるでしょう。
ウルトラクロンを象徴する毎時36,000振動のハイビートムーブメント
新モデルに搭載される自動巻きキャリバーL836は、毎時36,000振動というウルトラクロンを象徴するハイビート設計を採用しています。1秒間に10振動を刻む高振動構造により、姿勢差や外圧の影響を受けにくく、安定した精度を維持しやすい点が魅力です。

またCOSC(スイス公認クロノメーター検定協会)より厳しい基準を持つジュネーブの独立機関TIMELABの認定を取得しており、ケーシング後15日間のテストをクリア。優れた精度は折り紙付きといえるでしょう。
さらに約52時間のパワーリザーブや5気圧防水を備えており、、普段使いにもしっかりと対応。そして単結晶シリコン製ヒゲゼンマイにより耐磁性も高められており、確かな精度と実用性が、腕時計の魅力を一段と際立たせています。
ウルトラクロン クラシックのバリエーションをご紹介
最後に、ウルトラクロン クラシックにラインナップされる4モデルについて、それぞれご紹介します。
『L2.937.4.72.6』
『L2.937.4.72.6』は、ケース径40mmにステンレススティールブレスレットを組み合わせた一本で、力強さと誠実さを感じさせるデザインが魅力です。シルバーカラーのクラシカルなダイアルと相性が良く、ビジネスシーンで腕元を引き締めてくれます。
ほどよい存在感を保ちながらも上品な印象を崩さず、日常のスタイルにも自然に馴染むモデルです。高振動ムーブメントを搭載した確かな性能と、端正なスタイリングが調和した一本といえるでしょう。
『L2.937.4.72.2』
『L2.937.4.72.2』は、ケース径40mmにアリゲーターストラップを合わせたモデルで、わずか68gという軽さが特徴です。クラシックなストラップの質感がダイアルの雰囲気と調和し、落ち着いた気品のある印象を演出します。
軽快な着け心地のため長時間でも負担が少なく、ビジネスでもプライベートでも使いやすい一本です。上質なレザーの質感が腕元に深みを添え、さまざまな装いに合わせやすいモデルとなっています。
『L2.537.4.72.6』

『L2.537.4.72.6』は、ケース径37mmにステンレススティールブレスレットを採用し、フィット感に優れたサイズで腕元にエレガンスをもたらします。コンパクトながら視認性は高く、普段使いにもビジネスにも自然に馴染む万能性が魅力です。
『L2.537.4.72.2』
『L2.537.4.72.2』は、ケース径37mmにアリゲーターストラップを組み合わせ、わずか59gという軽さを実現したモデルです。コンパクトで付けやすいサイズ感に加えて、軽量であるため日常の動作を妨げず快適に着用できます。

また上質なアリゲーターの質感がクラシカルな雰囲気を引き立て、ビジネスからカジュアルまで幅広いスタイルに対応します。小径モデルを好む方や男女どちらも着用できる逸品を求める方にふさわしいといえるでしょう。
まとめ「ロンジン ウルトラクロン クラシック」
ウルトラクロンの新作モデルは、1967年のオリジナルモデルへの敬意と、現代の技術が心地よく融合した完成度の高い仕上がりです。

毎時36,000振動のハイビートムーブメントが生む安定した精度、サンレイ仕上げのダイアルが見せる柔らかな光、ケースやブレスレットの丁寧な仕上げなど、どのモデルにも共通してロンジンのこだわりが息づいています。
また37mmと40mmの2サイズ展開に加え、ステンレススティールブレスレットとアリゲーターストラップが選べるため、装いに合わせた一本を選びやすい点も魅力です。
クラシカルでありながら実用性の高い新作モデルは、日常にも特別な場にも自然と寄り添ってくれるでしょう。新たなウルトラクロンの魅力を、ぜひ一度お試しください。
この記事の監修

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