
オメガが2024年3月に発表した「スピードマスター プロフェッショナル」のRef.310.30.42.50.04.001は、ムーンウォッチとも呼ばれる本コレクションにおいて、初となるラッカー仕上げのホワイトダイアルを備えたモデルです。
発表前にオメガのアンバサダーであるダニエル・クレイグが着用していたことでも話題を集めた本作は、発売から現在まで、「買えない」という声が出るほど、高い人気を博しています。
本記事ではこの白いムーンウォッチの魅力や特徴を、従来の黒文字盤モデルとの比較を交えながらご紹介いたします。
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オメガ:技術力と歴史が融合した時計ブランド

オメガは、国内外を問わない存在感を示す人気スイスブランドのひとつ。その成功は、優れた技術力と開発力に裏打ちされた高品質かつ高性能な腕時計の製造にあります。
特に「スピードマスター」や「シーマスター」といったコレクションは、長い歴史と類まれなストーリー性を持ちながらも、多彩なバリエーションを展開し、時計愛好家から初めて高級腕時計を購入する層まで、幅広いファンを獲得しています。
「ムーンウォッチ」に新たなラグジュアリーをもたらす“ホワイト”

スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチでは、月に行った初代モデルが持つ黒文字盤がスタンダードとなっています。
一方、本作で取り上げるRef.310.30.42.50.04.001は、宇宙服や、宇宙開発に貢献したプロトタイプタイムピース「アラスカプロジェクトI」をオマージュし、新たに“白”文字盤という魅力を獲得しています。
ここでは、Ref.310.30.42.50.04.001について、そのホワイトダイアルに注目しながらご紹介します。
艶めく純白の文字盤が放つ新たな輝き
目玉であるラッカー塗料によるホワイトダイアルは、まさに「純白」と表現できる色合いです。その表面は、何度も塗装を重ねるポリッシュラッカー仕上げが施されたことで、艶やかな光沢を放っています。

これにより、従来の「スピードマスター ムーンウォッチ」が持つツール感や精悍さが薄まっており、モダンでラグジュアリーな印象が強調されています。ちなみに、同コレクションにおいて、ラッカー仕上げが採用されたのは初のこととなります。
そして、この純白のキャンバスに映えるのが、いずれも鮮やかな赤色に染められた「Speedmaster」の文字と、クロノグラフ秒針の先端です。

この印象的なアクセントは、オメガと宇宙開発の歴史に深く根差した2つのストーリーから着想を得ています。
ひとつは、1970年のアポロ13号以降、船長の宇宙服に階級を示すために描かれた赤いストライプ。もう一つは、1969年にNASAの極秘プロジェクトとして開発されたプロトタイプ「アラスカプロジェクトI」を衝撃や温度変化から守った、赤いアルマイト加工の保護ケースです。
これらのルーツを持つ白文字盤と赤いアクセントの組み合わせは、ムーンウォッチの新たな個性にふさわしい、ストーリー性のある意匠と言えるでしょう。
実用性も考慮されたダイアルデザイン

ダイアルは特徴的なだけでなく、視認性に長けた設計となっており、ツールウォッチとしての出自を感じさせます。ダイアル、そしてインダイアルには段差が設けられており、フラットな印象になりがちなホワイトダイアルに立体感を演出。さらに、インデックスと針を黒く染めることで、コントラストが映え、高い判読性を確保しています。

特にインデックスは、プリントではなく立体的なアプライド式が採用されており、いっそうの視認性の向上と高級感の追求が図られました。夜光塗料も随所に塗布されているため、暗所でも時間を判読できるでしょう。
初代を彷彿とさせるケース

ケースは直径42mm、厚さ13.2mmのステンレススティール製で、50m防水性能を備えています。初代ムーンウォッチと呼ばれた第4世代スピードマスターと同様に、左右非対称のケースフォルムを採用しており、リュウズとプッシュボタンが保護される設計です。
またベゼルには、ブラックアルマイト処理が施されたアルミニウム製インサートが差し込まれており、ここではお馴染みの「ドット オーバー 90」を持つタキメータースケールを見ることができます。

風防は、現代的なサファイアクリスタル風防が採用されており、同様にサファイアクリスタルを持つケースバックから、内部のムーブメントを鑑賞可能です。また裏ぶたでは、最初に月で装着された時計であることを示す「THE FIRST WATCH WORN ON THE MOON」という文字もみられます。
なめらかに手首へフィットするブレスレット
ブレスレットは、5つのアーチ型リンクで構成されており、ポリッシュ仕上げとサテン仕上げが組み合わされています。バックルに向かってテーパーがかかっており、エレガントさと装着性を考慮した設計と言えます。

バックルは、工具なしで微調整が可能なコンフォートセッティングが備わっており、日々のわずかな手首周りの変化にも対応します。また、交換用ストラップとして、レッドとホワイトのステッチが入ったブラックのパンチングレザーストラップや、裏面に月面を表現したラバーストラップも用意されています。

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マスタークロノメーター認定で優れた機能性を実現
Ref.310.30.42.50.04.001は、従来のスピードマスター ムーンウォッチと同様に、ツールウォッチとして高い機能性を備えています。これを実現しているのが、マスタークロノメーター認定を受けた手巻き式ムーブメントの搭載です。
コーアクシャル マスタークロノメーター ムーブメント:Cal.3861
本作に搭載されているのは、2021年にマスター クロノメーター認定を取得した手巻きクロノグラフムーブメントのCal.3861です。これは、月面着陸に携行された伝説的なムーブメント、Cal.321の系譜にあたります。

精度は日差0~5秒という信頼性の高さを誇り、シリコン製ヒゲゼンマイの採用によって、15,000ガウスまでの超耐磁性能も備わっています。パワーリザーブは約50時間を実現。先述のシリコン製ヒゲゼンマイや、フリースプラングテンプの搭載など、腕時計製造における先端技術が惜しみなく投入されたムーブメントと言えます。また本機は手巻き式であるため、ケースバックからその精緻な構造や駆動を楽しむことができます。
ちなみに、オメガのマスタークロノメーターはダイアル上に「MASTER CHRONOMETER」と記されるのが一般的ですが、スタイルを守るため、ムーンウォッチでは裏ぶたに「MASTER CO-AXIAL」の印字が施されています。
クロノグラフ機能を搭載
本作はクロノグラフウォッチであり、ストップウォッチ機能およびタキメーター機能が搭載されています。ストップウォッチ機能は、センターセコンドで経過秒数を計測し、3時位置のインダイアルで30分積算、6時位置のインダイアルで12時間積算を表示します。(6時位置はスモールセコンド)
タキメーター機能は、センター針とベゼル上の表記を組み合わせることで、1kmあたりの経過秒数から、時速を算出してくれる機能。
いずれの機能も、現代の生活で不可欠なものではありませんが、ツールウォッチを持つロマンや、船員の命を救ったスピードマスターのエピソードを実感する上で、魅力的な要素と言えるでしょう。
日常での使い勝手
時計は単なる装飾品ではなく、日々を共にするパートナーです。ここでは、本作のリアルな使い勝手について、物理的な側面と性能面から解説します。
Ref.310.30.42.50.04.001のサイズ感

Ref.310.30.42.50.04.001のケース径は42mmと、現代のスポーツウォッチとしては標準的なサイズです。しかし、ケースのラグからラグまでの長さ(要は時計全長)が約47.5mmと比較的コンパクトなため、数字の印象よりも腕への収まりが良い印象です。また、手巻き式であることから厚さも13.2mmと、クロノグラフウォッチとしてはスリムにまとまっており、シャツの袖口にもスムーズに収まります。手首が細めの方でも着けこなせる、絶妙なサイズバランスと言えるでしょう。
重さ
ステンレススチール製のブレスレットを含めた総重量は、約140gです。これは「ずっしりとした満足感」と、長時間着用しても疲れにくい「快適性」を両立した重さと言えます。より軽快な装着感を求める場合は、ラインナップされているレザーストラップやラバーストラップに交換することで、数十グラムの軽量化が可能です。
防水性
このモデルの防水性能は50m(5気圧)です。これは「日常生活用防水」に分類され、手洗いやにわか雨などの水しぶきがかかる場面では全く問題なく使用できます。ただし、スピードマスターはダイバーズウォッチではないため、着用したままシャワーを浴びたり、水泳やマリンスポーツに使用したりすることは推奨されていません。あくまで陸上や宇宙空間での使用を前提とした性能です。
驚異的な耐磁性能
現代社会は、スマートフォン、PC、タブレット、バッグの留め具など、強力な磁気を発する製品に囲まれています。これらの磁気は、機械式時計の精度を狂わせる最大の敵のひとつです。しかし、マスタークロノメーター認定を受けた本作はその心配がほとんどありません。

業界最高水準である15,000ガウスもの超高耐磁性能が証明されており、これは、一般的な耐磁時計の基準を遥かに超えています。日常生活における磁気を一切気にすることなく、安心して着用することができるでしょう。
伝統の黒文字盤モデルとの違い

従来の黒文字盤を持つスピードマスターと、新たな個性を獲得したホワイトモデル。両者はケース、ムーブメント、ブレスレットといった基本スペックを共有する双子のような存在ですが、その表情や強みは異なります。ひとつひとつ、それぞれの強みを確認していきましょう。
印象の違い:プロの計器 vs 洗練された装飾品

- 従来のブラックモデル: マットな質感の黒文字盤は、光の反射を抑え、プロフェッショナルな「計器」としてのルーツを雄弁に物語っています。月面で時を刻んだオリジナルのまさに直系であり、揺るぎないアイコンとしての風格が見て取れます。質実剛健で、ツールウォッチとしてのDNAを強く感じさせるのは、間違いなくこちらです。また、よりロマンを追求する方に向けて、初代モデルと同様のヘサライトガラス(強化プラスチック)モデルも用意されています。
- 新たなホワイトモデル: 一方のホワイトは、艶やかなラッカー仕上げが施され、光を受けて華やかに輝きます。黒が持つツール感が和らげられ、アプライドインデックスも相まって、モダンでラグジュアリーな印象が前面に押し出されたモデルです。従来のブラックモデルに比べ、ファッションピースとしての側面が強いと言えるでしょう。
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ダイアル意匠とスタイルの対比

- 従来のブラックモデル: 白い針とインデックスがマットブラックの背景に浮かび上がるデザインは、コントラストが極めて高く、瞬時の判読性に優れます。これはツールウォッチの基本に忠実な、機能美を感じられる仕様です。どんな服装にも馴染む高い汎用性を持ち、カジュアルからビジネスまでシーンを選びません。
- 新たなホワイトモデル: 黒い針と立体的なアプライドインデックスが、クリーンな盤面で際立ち、判読性を高めています。特に「Speedmaster」のロゴと秒針先端の赤は、白を背景にすることでより鮮烈なアクセントとして機能。そのクリーンで洗練された佇まいは、現代的なファッションや、きれいめなコーディネートで特に真価を発揮し、所有者の個性を引き立てるでしょう。

王道の黒か、個性の白か。
スピードマスターにおける、黒文字盤モデルと白文字盤モデルの選択は、単なるカラーバリエーションではなく、歴史の王道を歩むという満足感を選ぶか、それとも再解釈から生まれた新たな個性とラグジュアリーを手に取るか、というものになるかもしれません。
当然ながらどちらの選択も正解であり、いずれのモデルも、オーナーの哲学やライフスタイルを映し出す鏡となってくれるはずです。ぜひあなたのライフスタイルや趣味に合った“色”を選んでみてください。
オメガの保証制度について
オメガの腕時計は、購入後も安心して長く使用できるように、5年間の国際保証が付いています。こちらの保証は、説明書通りの使用で発生した不具合や、自然な故障に対して適用され、購入後の問題にも迅速に対応してくれる体制が整っています。

また、オメガのムーブメントに搭載されているコーアクシャルエスケープメントは、非常に摩耗に強い設計であり、メンテナンス性を大きく高めます。オーバーホールの頻度も可能な限り抑えられるため、長年愛用する腕時計として、理想的と言えるでしょう。
まとめ
オメガのホワイトラッカーダイアルを採用した「スピードマスター ムーンウォッチ」は、アイコニックなスピードマスタースタイルを残しつつ、現代的かつラグジュアリーな側面を強調したモデルです。伝統の黒に加え、個性の白を選べるという選択肢が増えたことは、往年のスピードマスターファンにとっても嬉しいニュースとなったことでしょう。
当店にも少ないながら、徐々に入荷している状況であるため、ぜひ一度ご検討してみてはいかがでしょうか。
オメガ スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン
310.30.42.50.04.001の価格、詳細スペック
無金利分割払いなら月々わずか
34,800 | 36,000 | ||
20,900 | 20,900 | ||
14,900 | 17,300 | ||
12,500 | 16,500 |
ムーブメント
キャリバー | オメガ 3861 |
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パワーリザーブ | 50時間 |
ムーブメント | 手巻き |
ケース
ラグの間のサイズ | 20 mm |
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ラグを含めた縦方向の長さ | 47.5 mm |
ケース直径 | 42 mm |
厚さ | 13.2 mm |
ケース | ステンレススティール |
おおよその製品総重量 | 140 g |
防水 | 5気圧(50メートル/167フィート) |
ダイアル&クリスタル
ダイアルの色 | ホワイト |
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クリスタル風防 | 両面に無反射処理を施したボックス型強化サファイアガラス |
ストラップ
ブレスレット素材 | ステンレススティール |
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バックルタイプ | コンフォートセッティング付きフォールディングクラスプ |
バックル素材 | ステンレススティール |
機能
機能 | ・クロノグラフ
・クロノメーター ・シースルーケースバック ・スモールセコンド ・マスター クロノメーター認定 ・タキメーター ・超高耐磁性能ムーブメント |
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この記事の監修
