【オメガ】スピレート・システムで精度の限界に挑む「スピードマスター スーパーレーシング」をレビュー - 高級時計 正規販売店 ハラダHQオンラインショップ

【オメガ】スピレート・システムで精度の限界に挑む「スピードマスター スーパーレーシング」をレビュー

スピードマスタースーパーレーシング

オメガのクロノグラフウォッチ「スピードマスター」の一種、「スピードマスター スーパーレーシング」は、オメガの革新性を体現したかのような一本です。そのムーブメントには、極めて精密な緩急調整を可能とするスピレート・システムが搭載されており、日差0秒〜+2秒という前代未聞の高精度を備えるに至っています。

さらに、ブラックとイエローを基調としたそのビジュアルもユニークで、世界初の機能を持つ本作の先進性が象徴されています。当記事では、このスピードマスター スーパーレーシング「329.30.44.51.01.003」について、その魅力を深掘りしていきます。

革新性を象徴するレーシングデザイン

2023年にオメガから登場したスピードマスター スーパーレーシングは、世界初の技術を採用した画期的ムーブメントを搭載し、その精度は従来モデルから革新的な進化を遂げています。まずは、その精度を象徴するユニークなデザイン性から深掘りを進めていきます。

オメガの高耐磁モデルの先駆けとなったアクアテラをイメージ

スピードマスタースーパーレーシングのダイアル

ブラックを基調としたフェイスに、イエローのインデックス、スケールを持つスポーティルックが魅力の本作ですが、実はこのデザインは、過去モデルをイメージしたものとなっています。それが、本作の発売から10年前に、オメガで初めて15000ガウスの耐磁性を実現した「シーマスター アクアテラ 15000ガウス」です。

アクアテラ15000ガウス

オメガはスーパーレーシングの先進性を表現するにあたり、現在のマスタークロノメーターの先駆けとなった、このアクアテラのカラーパレットを再現しました。中でも、スモールセコンドに引き継がれた2色のストライプを持つ秒針は、オメガをよく知る人であれば、ニヤリとできるポイントではないでしょうか。また、クロノグラフ針がグラデーションカラーに彩られるなど、独自のディテールも獲得しています。

スーパーレーシングの針

ちなみに本作では、カレンダーの「10」のみが、シーマスターで採用されているフォントに変更されています。これは、先述したアクアテラが発売から10周年を迎えたことへのオマージュであり、オメガの遊び心を感じさせる仕掛けとなっています。

スピードマスタースーパーレーシングの日付表示

ハニカム柄を持つスタイリッシュなダイアル

スーパーレーシングのダイアル

スーパーレーシングのダイアルは複層構造を採用しており、ハニカム柄と呼ばれる6角形のパターンが目印となっています。これにより、ダイアルに際立つ個性が演出されるだけでなく、2つのサブダイアルや、インデックス・針の存在感が強調されています。

また、ミニッツトラックには、スピードマスターレーシングでお馴染みの、チェッカーフラッグを思わせるデザインを採用。ダイアル全体で、優れた視認性を実現しています。

スーパーレーシングの夜光

インデックス、針にはイエローカラーのスーパールミノバが充填されており、暗所でもその存在感を放ちます。ディテールと機能性の追求を兼ねた、オメガらしい仕様です。

タキメーターベゼルでも一体感を強調

スピードマスタースーパーレーシングのベゼル

ブラックセラミックでタフネスが与えられたベゼルには、クロノグラフウォッチらしくタキメーターが記されています。タキメーターは、1km(または1マイル)走行するのに掛かった時間を測定することで、時速を算出できるという機能です。ここには、スケールを彫った後にイエローのグラン・フー・エナメルが流し込まれており、イエロー&ブラックの演出に欠かせないものとなっています。

着用感良好なアシンメトリーケースを採用

スーパーレーシングのケースサイド

ケースは左右非対称のフォルムを採っており、スピードマスタープロフェッショナルをほうふつとさせます。実際、バックビューを見てみると、その優美ながらも独特なフォルムが見て取れるでしょう。

またケースサイドは、中央に向かって深く面取りされており、鏡面仕上げとヘアラインのコントラストが際立っています。

スピードマスタースーパーレーシングの裏ぶた

ブレスレットについては、スピードマスタープロフェッショナルと同様に細かいコマが連なっており、なめらかに手元にフィット。さらに、クラスプに向かってしっかりとテーパードが効いているため、大柄な本作であっても、着用感に難は無いでしょう。

スピードマスタースーパーレーシングのブレスレット

スピードマスター スーパーレーシングの機能性は?

スピレート・システム採用のマスターコーアクシャル「Cal.9920」を搭載!

Cal9920

本作最大の魅力は、新たに搭載されたマスターコーアクシャルムーブメントCal.9920です。2023年当時の最新ムーブメントCal.9900をベースとしており、その精度は日差0秒〜+2秒という、他に類を見ない精密さを誇ります。従来のマスタークロノメーターの日差4〜+6秒に比べると、いかに正しい1秒を刻むのかがわかるでしょう。

スピレートシステム

これを可能とするのが、ヒゲゼンマイに取り付けられた緩急調整装置である「スピレート・システム」です。配置されたダイヤルを「F」または「S」方向に回すことで、専用のヒゲゼンマイに加わるテンションが変わるようになっており、精度をダイレクトに調整することができます。スーパーレーシングでは、ケースバックがシースルーになっているため、実際に鑑賞もできるでしょう。

スーパーレーシングのヒゲゼンマイ

このスピレート・システムのすごいところが、シリコン製ヒゲゼンマイの緩急調整ができるという点です。

一般的に、シリコン製ヒゲゼンマイは、耐磁性、安定性に優れる一方で、割れやすいというデメリットがあります。そのため、通常の腕時計に採用されるような緩急針を採用できず、緩急の調整が難しいとされてきました。シリコン製ヒゲゼンマイに、緩急針を持たないフリースプラングテンプの方式が多く採用されているのは、こういった事情があるためです。

一方、スピレート・システムでは、スプリングを持つ特殊なヒゲゼンマイでこの問題をカバーしており、ダイレクトな緩急調整を実現。マスタークロノメーターの安定性、耐磁性を保ちつつも、極めて高い精度を叶えています。

実用性を追求したオメガがたどり着いた、究極の精度を生み出すシステムと言えるでしょう。

クロノグラフは3時位置にふたつのカウンターを配置

本作のクロノグラフ機能は、センターセコンドと3時位置のインダイアルを使用します。3時位置には12時間積算計と60分積算計の両方が備わっており、名前の通りレーシングスピリットをかき立てる一本に仕上がっています。

日常生活で活躍する機会は少ないかもしれませんが、こういったツール感も本作の魅力となるでしょう。

なお、9時位置にはスモールセコンドが配置されています。

安定した高振動ながらパワーリザーブも十分

本作は毎秒8振動の高振動でありながら、約60時間のパワーリザーブを備えています。毎日着用しなくとも、巻き上げの機会はそう訪れないでしょう。しかしながら、その極めて高い精度を活かすのであれば、なるべく巻き上がった状態を維持し、トルクの安定を狙いたいものです。

日常使い向きの防水性と圧倒的な耐磁性

マスタークロノメーターの認定書

スピードマスタースーパーレーシングは、マスタークロノメーターに認定されています。15000ガウスを超える耐磁性が証明されているため、腕時計の天敵である磁場に対して、非常に強い耐性を誇る一本となっています。

また、5気圧防水を備えており、日常使いの水濡れ程度であれば使用に問題はありません。

スピードマスター スーパーレーシングのサイズ感、重さは?

スピードマスタースーパーレーシングの全体図

スピードマスター スーパーレーシングのサイズは、直径44.25mm、厚さ14.9mmと、かなり大ぶりなサイズ感となっています。カジュアルウォッチとしては十分な存在感と言えるでしょう。際立つダイアルデザインも相まって、確実な時間の判読が可能です。

重さは155gです。クロノグラフを搭載したスポーツモデルとしては一般的で、そのサイズ感に見合った重量感を楽しめます。

スペシャルボックスで特別感も満載!

スピードマスタースーパーレーシングの化粧箱

オメガの歴史に名を刻むであろう「スピードマスター スーパーレーシング」には、特別なボックスが用意されています。スピードマスター ムーンウォッチのものと同じ形状のボックスですが、黄色のアクセントによって専用仕様であることをアピール。さらに、カラーリングを合わせたNATOストラップ、交換用工具も付属しています。

至れり尽くせりな一本と言えますね。

5年間の無料保証と高いメンテナンス性

オメガは購入後5年間の無料保証が提供され、この5年間で自然に発生した故障や不具合に関しては、無料でサポートが受けられます。また、機械式腕時計は定期的なオーバーホールが推奨されていますが、コーアクシャル脱進機を搭載する本機は、摩耗が抑えられるため、一般的な腕時計より長い5〜8年間に一度のオーバーホールで問題無いとされています。

まとめ

当記事では、スピードマスタースーパーレーシング「329.30.44.51.01.003」について、そのデザイン特徴や、新ムーブメント、スピレート・システムを解説しました。オメガの先進性を体現したかのような本作は、圧倒的な精度と高い実用性、ファッショナブルなフェイスを備える、ハイランクのスポーツウォッチです。

オメガの技術力にロマンを感じる方や、そのデザイン性に心惹かれる方にはぜひ手に取っていただきたい一本です。購入はぜひオメガ正規販売店のハラダへご相談くださいませ。

ハラダのオメガブティック

オメガ スピードマスター スーパーレーシング
329.30.44.51.01.003の詳細スペック

ムーブメント

キャリバーオメガ 9920
パワーリザーブ60時間
ムーブメント自動巻き
振動数8振動

ケース

ラグの間のサイズ21mm
ラグを含めた縦方向の長さ50 mm
ケース直径44.25 mm
厚さ14.9 mm
ケースステンレススティール
おおよその製品総重量155 g
防水5気圧(50メートル/167フィート)

ダイアル&クリスタル

ダイアルの色ブラック
クリスタル風防両面に無反射加工を施したドーム型強化無反射サファイアガラス

ブレスレット

バックルタイプコンフォートセッティング付きフォールディングバタフライクラスプ
素材ステンレススティール

機能

機能・クロノグラフ ・クロノメーター
・シースルーケースバック
・スモールセコンド
・タキメーター
・日付表示
・マスター クロノメーター認定
・超高耐磁性能ムーブメント

この記事の監修

腕時計販売店 HARADA
腕時計販売店 HARADA
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