国産ブランドとして広く知られるセイコーの腕時計は、精密さや信頼性、そして多様なスタイルの選択肢で世界中に知られています。
初めて腕時計を購入する方にとって、どのモデルを選ぶかは一見難しい選択に思えるかもしれません。しかし、セイコーのコレクションの数々は、あらゆる好みやニーズに合わせて幅広くデザインされているため、きっと好みのモデルが見つかるでしょう。
この記事では、セイコーの「キングセイコー」から、おすすめの売れ筋モデルをご紹介します。ぜひお気に入りの一本を見つける参考にしてみてください。
キングセイコーとは
キングセイコーは、かつてセイコーが1960年代から1970年代にかけて製造していた高級腕時計シリーズです。高精度と高品質を備える、グランドセイコーと並ぶ高級ラインとして市場に投入されました。
「王者」を意味するその名の通り、当時の時計技術の粋を集めた、洗練されたデザインと優れた機能性の追求が図られていたキングセイコー。セイコーの技術力を象徴する製品として、また日本製腕時計の地位を世界へ示す存在として、多くの時計愛好家から高く評価されていました。
1975年には生産終了となってしまいましたが、その後も根強い人気が残り、度々リリースされる復刻モデルも高い人気を集めることとなります。
そんなキングセイコーは、2022年にレギュラーコレクションとして復活。象徴的なディテールを多く残しつつも、現代に即した性能で生まれ変わりました。
自動巻きが採用され、アクリルからサファイアガラスに変更するなど、耐久性や防水性も現代基準を実現。デザイン面では、2代目キングセイコーである「KSK」をベースに、直線的なデザインが行われており、エレガントでありながらも実用的なスタイルが構築されました。
さらに、幅広いバリエーションが展開されており、ビジネスシーンはもちろん、カジュアルな装いにもマッチする汎用性の高さも備わりました。他にも、文字盤の細部にわたる美しい仕上げや、ケースの繊細な磨き上げなど、職人の手による高い技術が反映されている点も、現代のキングセイコーの大きな魅力となっています。
時代を超えてなお、多くのコレクターや時計ファンに愛され続けるキングセイコーは、セイコーの歴史の中でもとりわけ重要な位置を占めるシリーズと言えるでしょう。その品質の高さとデザインの美しさは、今日においても多くの人々の手元で存在感を見せています。
2024年に新デザインモデル「KS1969」が追加!
2024年に、新たなデザインコレクションである「KS1969」がキングセイコーへ加わりました。デザインモチーフがこれまでの「KSK」から、1969年モデルである「45KCM」へと変更されており、全く印象の異なる、丸みを帯びた造形が特徴的です。
キングセイコーの選択の幅をさらに広げたコレクションと言えるでしょう。
キングセイコーおすすめ定番モデルを紹介!
ここからは、幅広くラインナップされているキングセイコーについて、デザインバリエーションごとにおすすめモデルをピックアップいたしました。カラーバリエーションも豊富に用意されているため、ぜひお好みのモデルを探してみてください。
キングセイコー「SDKS015」
SDKS015は、上記シリーズをサイズアップしてデイト機能を搭載し、実用性を高めたコレクションの一種です。特に、このホーンホワイトカラーモデルはキングセイコーシリーズにおいて人気が高く、満足に足るモデルとなってくれるでしょう。
「KSK」のデザインを受け継いだモデル
SDKS015は、クラシカルな魅力と上品さを兼ね備えながらも、独自のデザイン要素で差別化を図ったモデルです。
特にそのエレガントな文字盤は、使い込んだような黄色みを帯びたホーンホワイト色を採用しており、他にはない独特の風合いを備えています。また、その表面には絹目仕上げが施され、シンプルながらも特別感が演出されました。
3時位置には、新たに追加された日付表示が配置されています。
より現代向けの使用感を追求
SDKS015は、メカニカルキャリバー「6R55」を搭載。文字盤に記されているように、3日間(約72時間)のロングパワーリザーブを実現しています。また、デイト機能も追加され、デイリーユースモデルとして使いやすいでしょう。
サイズも直径39mmにサイズアップしたことで、より一般的なサイズ感が追求されています。
SDKS015のカラバリモデル
SDKS015には、カラバリモデルとして下記のモデルがリリースされています。
- SDKS017:ブルー文字盤
- SDKS019:グリーン文字盤
いずれも放射状に光を放つサンレイパターンが採用されており、カジュアルな印象が強調されました。定番のブルーに、トレンドカラーのグリーンは、いずれもオールシーンで使いやすいカラーと言えるでしょう。
キングセイコー「SDKS023」
SDKS023は、KSKのデザインを現代的にリファインし、アースカラーをダイアルに採用したモデルです。レトロな印象を見せつつ、機能性にも優れたモデルに仕上がっています。
インディゴブルーのダイヤルが印象的
SDKS023では、キングセイコーが製造されていた1960年代から70年代にかけてのデザイン性を反映し、インディゴブルーのダイヤルを採用しています。また、縦のヘアライン仕上げによって鈍い光沢も与えられており、レトロなテイストが演出されました。
また、針、インデックスには夜光が塗布されており、暗所での視認性も高い一本です。ヴィンテージカラーチックな色合いで、全体が上手く調和したデザインと言えるでしょう。
デイリーユースにふさわしい機能性
機能面では、日付機能付きのキャリバー「6R55」を搭載。約72時間のロングパワーリザーブ性能を誇り、一度巻き上げれば約3日間動き続けます。休日も止まることなく動き続けるため、ビジネス用腕時計としても高い適性を備えています。
またブレスレットは、耐久性と高級感を兼ね備えているだけでなく、簡易着脱レバー式バンドが搭載されています。これにより、メタルブレスレットを工具無しで取り外せるため、レザーストラップへの交換や、手入れを簡単に行えます。
レトロな雰囲気のダイアルに、夜光や手軽に交換できるブレスレットといった現代的な機能性。これらを両立した本作は、キングセイコーが見せる新たなスタイルと言えるでしょう。
SDKS023のカラバリモデル
SDKS023には、カラバリモデルとして下記のモデルがリリースされています。
- SDKS021:チャコールブラック文字盤
- SDKS025:グリーン文字盤
SDKS021は、写真では分かりづらいですが、少し茶色がかったブラックを採用しています。一方、SDKS025はグリーンを採用しており、光の当たり方で表情を様々に変化させます。
キングセイコー 「SDKS027」
2024年9月に登場するSDKS027は、現行キングセイコーの最小サイズ、直径36.1mmを採用したコンパクトモデルです。
カラーリングは、サックスブルーと呼ばれる色合いを採用。オックスフォードシャツの象徴的なカラーリングのひとつで、爽やかかつクリーンな雰囲気が漂います。また、時分針には白色のルミブライトが施されており、機能性と気品を兼ねた配色となっています。
ケースは、従来のKSKシリーズと同様に、稜線が際立つエッジの効いたデザインです。鏡面とヘアラインの使い分けによって、コンパクトながら立体感のある仕上がりも魅力と言えるでしょう。
またムーブメントは、キャリバー6R51を搭載しています。好みが分かれるノンデイトタイプですが、パワーリザーブは約72時間を有しています。
なお本作は、前項で紹介したSDKS023等と同様に、工具なしで簡単にメタルブレスレットの付け外しが可能です。別売りのレザーストラップと組み合わせることで、コーディネートの幅を様々に楽しめるでしょう。
SDKS027のカラバリモデル
SDKS027には、カラバリモデルとして下記のモデルがリリースされています。
- SDKS029:アイビーグリーン文字盤
- SDKS031:バーガンディ文字盤
いずれのモデルも1950年代にアメリカで流行した、アイビールックがデザインモチーフとなっています。SDKA029は、レジメンタルタイのアクセントであった鮮やかなグリーンカラーを採用。一方、SDKS031はバーガンディカラーで、ラガーシャツやスウィングトップを思わせます。
キングセイコーが登場した1960年代における、日本のトレンドカラーであり、どこか懐かしい仕上がりのコレクションです。。
キングセイコー KS1969「SDKA017」
SDKS017は、キングセイコーの新コレクション「KS1969」の一本です。
新たに1960年代のモデルをデザインモチーフに採用したことで、非常にエレガントなドレスウォッチに仕上がっています。
そのケースは極めてスリムで、その曲面は鏡面で仕上げられています。丸みを帯びたボックス型サファイアガラスと相まって、なんともエレガントな印象の一本です。この薄さは、セイコーの現行機種で最も薄い自動巻ムーブメント「キャリバー6L35」の搭載によるもので、ケース厚わずか9.9mmを実現しています。
ダイアルカラーは、現代の東京の街並みをイメージしたシルバーを採用。新たに開発された型打ち模様によって、上品な光沢感を見せています。また、キングセイコーを象徴する12時のインデックスには、「的」に向かって真っすぐに飛んでいく、矢の「矢羽根」のような多面カットが施されました。
加えて、多面カットの時分針、インデックスも、視認性と高級感を高める要素と言えるでしょう。
また、ブレスレットについても新しいものに変更されています。コマのピッチが短いため、しなやかに動くようになっており、薄型ケースと合わせて良好な着用感を提供。普段使いにも適したドレスウォッチに仕上がっています。
SDKA017のカラバリモデル
SDKA017には、カラバリモデルとして下記のモデルがリリースされています。
- SDKA019:パープル文字盤
- SDKA021:グリーン文字盤
SDKA019のパープルダイアルは、古くから人々に愛されてきた伝統色「江戸紫」を新色で表現。一方、SDKA021のグリーンダイアルは、グラデーションを施すことで一定でない表情を演出し、緑豊かな都市である東京の姿を表現しています。
キングセイコー「SDKA007」
SDKA007は、2代目キングセイコー“KSK”の洗練された美を受け継いだ、フラッグシップコレクションです。
従来のキングセイコーと異なる、太く長い多角カットの時分針を採用しており、より高級腕時計としての完成度が追求されました。なお、KSKの要素を多く引き継ぐ本作ですが、文字盤はかつてのモデルと異なるブラックを採用。艶のある文字盤が高い品質を象徴しています。
復刻モデルの側面が強い本作ですが、ケース自体の仕上げやフォルムは現代向けに再構築されており、シャープでエッジの効いたデザインはモダンな雰囲気を放っています。
最上位のキングセイコーと呼ぶに相応しい、妥協を感じさせないモデルと呼べるでしょう。
薄さを追求したキャリバーを搭載
キングセイコー SDKA007は、キャリバー「6L35」を搭載しています。6L35は、セイコーの現行機種において最も薄いキャリバーです。もともと“KSK”も薄さが大きなポイントとなっていましたが、このムーブメントの採用により、本作ではそこからさらに0.2mmの薄型化を実現。良好な着用感が追求されました。
また、着用性だけでなく、精度も研ぎ澄まされており、紛れもない上位モデルに仕上がっています。
SDKA007のカラバリモデル
SDKA007には、カラバリモデルとしてSDKA005が登場しています。こちらは、KSKを彷彿とさせる白文字盤を採用。復刻モデルとして高い完成度を誇り、往年のファンも唸らせる仕上がりを見せています。
セイコーの保証・アフターサービス
キングセイコーを購入すると、2年間の無料保証期間が提供されます。この期間内に取扱説明書に沿った正常な使用状態で万一不具合が生じた場合には、公式によるサポートが無料で利用できます。
また、セイコーは製品の生産終了後も、長い期間、修理ができる体制を整えています。時計の機能を維持するために必要な部品を保有し続けてくれるため、キングセイコーを長い期間愛用していけるでしょう。
キングセイコーからお気に入りの時計を見つけましょう
キングセイコーのモデルは、シンプルでありながら洗練されたデザイン、確かな品質、そして長い歴史によって、時計の世界において独特の地位を築いています。その磨き抜かれたデザイン性と機能性は、単なる時間を告げる道具以上のものとして、所有者にとって特別な価値を持つでしょう。
ぜひキングセイコーの各モデルから、お気に入りの一本を探してみてください。きっとあなたの人生を豊かにし、生涯をともにしてくれる一本が見つかるはずです。