
1972年にキングセイコーから登場したVANACは、クラシックの枠を超えた、革新的かつ遊び心にあふれたデザインを有していました。特に、多面形の斬新なケース形状や、鮮やかなカラーリング展開は、当時の常識を打ち破り、独自の価値観を確立しました。
そして50年の時を経て、その精神を受け継いだ新生「VANAC」が、キングセイコーより誕生します。そのデザインでは、過去のVANACを思わせるケース造形が採用され、キングセイコーの故郷・東京に広がる雄大な地平線もダイアルで表現されました。
本記事では、キングセイコー VANACのファーストリリースとして登場する4本のモデルについて、その魅力や特徴を紐解いていきましょう。ぜひ最後までご一読ください。
※キングセイコーVANACは、2025年7月11日発売予定です。株式会社ハラダは現在、予約受付中でございます。
かつて注目されたVANACが、50年の時を経て復活
1972年に初めてその名が登場したセイコー VANACは、それまでのクラシカルなスタイルとは一線を画す、革新的なデザインで注目を集めました。
多面形のケース、鮮やかなカラーリング、特徴的なインデックスや針によって生まれる大胆な表情は、当時の腕時計においても、異質な存在であったと言えるでしょう。

そして2025年、50年以上の月日を経て、VANACは現代に蘇ります。復活にあたって掲げられたテーマは“Tokyo Horizon”。キングセイコーの誕生地である東京に広がる地平線を想起させるデザインが、ダイアルへと繊細に表現されました。
ファーストリリースのレギュラーモデルでは、
- 夕暮れ時を表現するパープル
- 真夜中の静けさを映すネイビー
- 夜明けの清らかさを思わせるシルバー
をダイアルに採用。いずれも時間帯ごとの情景を巧みに映し出すダイアルカラーに仕上がっています。
さらに数量限定で展開されるゴールドカラーモデルも登場しています。
往年のVANACに込められた挑戦心を継承しつつ、現代の感性で丁寧に再構築された新生VANAC。再び時計愛好家の注目を集めるにふさわしいキングセイコーが、いまここに誕生したのです。
革新性を引き継ぎつつ、現代的に再構築されたデザイン
新生VANACは、1972年に登場した旧モデルのエッセンスを引き継ぎつつ、現代的な解釈が加えられています。ケース、ダイアル、ブレスレットに注目して、その特徴を確認していきましょう。
ケースは斬新さを残し、再解釈
ケースデザインは、力強くも洗練された印象を与えます。金属の塊から削り出したような、シャープで力強い多面体構成のフォルムは、オリジナルのVANACが持っていた斬新さを色濃く継承しています。風防には、クラシックな趣と高い視認性を両立するボックス型のサファイアガラスが採用され、その内面には無反射コーティングが施されました。

また、ベゼルを設けないベゼルレス構造を採用することで、ケースのエッジを強調。サイドも絞られており、厚みを感じにくい、現代的で薄くエレガントな外観を実現しています。さらに、全面にゆがみのない鏡面仕上げとヘアライン仕上げが巧みに使い分けられており、立体感と高級感を楽しめるでしょう。
ダイアルは東京の多様な面を表現
ダイアルは、個性的でありながら高い視認性が確保されています。「Tokyo Horizon」のコンセプトを反映し、水平に広がるストライプの型打ちパターンを採用。また、1970年代のVANACの印象的なベゼルやカットガラスから着想を得た、立体的な「インデックスリング」も特徴としています。

このリング状の別体パーツには分目盛りと、ルミブライトが施された時目盛りが配置され、優れた視認性を提供します。さらに、VANACの頭文字「V」をかたどったシルエットが、12時位置のインデックスと秒針のカウンターウェイトにあしらわれ、このモデルならではのアイコニックなアクセントとなっています。
ダイナミックなケースを支える幅広ブレスレット

ブレスレットには、新生VANACのために新開発された、一体型のものが採用されています。ラグを持たないケースとなめらかに繋がる専用設計となっており、細かいピッチによって良好な着用感を実現します。
また、バックルに向かってほとんどテーパーしていないため、ホールド感も文句なし。鏡面とヘアラインの仕上げ分けは見事な仕上がりで、時計全体としての調和を高めています。
新生VANACにふさわしい進化した機能性

VANACは、デザインだけでなく内部機構においても大きな進化を遂げています。
搭載されるキャリバー8L45は、セイコーの高精度メカニカルキャリバーのひとつ。
セイコーの従来機に比べ、極めて高水準な日差+10秒~−5秒という優れた精度を実現しており、最大巻上時には約72時間ものロングパワーリザーブを誇ります。
その分多少厚みはありますが、VANACの特徴的なデザインによって、そこまで厚みが感じられにくいのもポイントのひとつ。王の名を冠するキングセイコーにふさわしい、ハイエンドなムーブメントと言えるでしょう。
キングセイコーVANACのバリエーション4種を一挙紹介!
こちらでは、キングセイコーVANACについて、発表された4モデルを一挙ご紹介します。
静けさと華やかさが交錯するパープルダイアル『SDKV001』

SDKV001は、東京の夕暮れをイメージしたパープルダイアルが魅力のモデルです。繊細な陰影を描くストライプパターンが描かれており、加えてゴールドカラーの針やインデックスがエレガントな表情を演出しています。
また1970年代のVANACモデルに着想を得たインデックスリングや、頭文字を組み込んだ秒針などには、ゴールドカラーを採用。遊び心がディテールに宿るデザインです。
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落ち着きと知性が共鳴するネイビーカラー『SDKV003』

SDKV003は、東京の深夜を思わせるネイビーダイアルが特徴の腕時計です。
水平ストライプの型打ちパターンが静謐な美しさを際立たせ、シルバーカラーの針とインデックスが知的な雰囲気を演出。今回登場した4モデルの中でも、比較的落ち着いた印象で、汎用性は高いと言えるでしょう。
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朝の光を宿す爽やかなシルバーダイアル『SDKV005』

SDKV005は、東京の日の出を象徴するシルバーダイアルが清々しいモデルです。
光を受けて表情を変えるストライプパターンと、シルバーダイアル、ゴールドカラーの針・インデックスが調和し、品格あるテイストをみせています。
加えてインデックスリングや「V」モチーフなど、VANACらしい意匠も健在。ケースは歪みのない鏡面仕上げとベゼルレス構造によって、モダンで端正な印象を形成しています。
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【限定モデル】荘厳な朝日を描いた特別なVANACモデル『SDKV007』

SDKV007は、東京の地平線から昇る朝日をモチーフにした、700本限定モデルです。
ダイアルには重厚なゴールドカラーが採用され、気品と華やかさが共存しています。その上にイエローゴールドカラーの針や12時インデックスを配置し、一層のエレガンスを追求。ゴールドとブラックのバイカラーからは強いコントラストを感じ取れるでしょう。
裏蓋には「LIMITED EDITION」の文字とシリアルナンバーが刻まれており、特別な所有感を覚える1本です。
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東京の美しい景色をスポーティな腕時計と共に
1972年に誕生したVANACの精神を受け継ぎ、現代に再構築された4本のキングセイコーVANACは、東京という都市の持つ多彩な表情をダイアル上に描き出しています。
夕暮れ、真夜中、夜明け、そして朝日――それぞれの時間帯が持つ情景を映し出すカラーとパターンからは、エモーショナルな雰囲気を感じ取れるでしょう。
またスポーティな力強さを湛えたケースデザインに、70年代の意匠を現代的に昇華させたインデックスリングや「V」のモチーフが融合。視認性と遊び心を両立する表現は、まさに時代を超えた新しいスタイルです。
そして搭載されるキャリバー8L45は、高い精度と実用性を誇り、日常使いにも適しています。都市と時間をテーマにした本シリーズは、新生キングセイコーの進化を象徴する存在といえるでしょう。
この記事の監修
