
1970年代に誕生し、独自デザインで異彩を放ったキングセイコーの「VANAC(バナック)」コレクション。50年ぶりに復活したその復刻ラインに新作が追加されました。
今回のコレクションでは、“Tokyo Horizon”をコンセプトに、都市の情景を切り取ったようなダイアル表現を採用。加えてシリーズ初となるフルチタン外装により、軽快な装着性と力強い存在感を両立しています。
本記事では、このチタン製バナックの新作3モデルの魅力を、さまざまな視点から解説していきます。ぜひ最後までご一読ください。
※本作は、2026年7月発売予定でございます。セイコーサロンであるハラダで現在予約を受け付けております。
1972年に誕生した異彩のキングセイコー「バナック」
1972年、端正でクラシカルな印象が強かったキングセイコーにおいて、従来のイメージを覆す鮮やかなカラーリングと多面形ケースを採用したバナック(VANAC)が登場しました。

従来の枠にとらわれない大胆なデザインは、当時のラインナップの中でもひときわ異彩を放つ存在。その佇まいは、70年代らしい自由な感性を体現したデザインといえます。
そして2025年、半世紀の時を経て新生バナックが復活しました。当時の革新性を受け継ぎながら、現代の技術や仕上げによって洗練されたコレクションへと進化を果たしたのです。
新作3モデルが備える実力とは?
バナックの新作3モデルは、デザインと機能の両面で大きな進化を遂げています。その特徴を整理してご紹介しましょう。
都市の躍動を映す“Tokyo Horizon”ダイアル
“Tokyo Horizon”をコンセプトに掲げた新作3モデルのダイアルは、都市の躍動感を表現しています。

中央から広がる放射状パターンと水平方向のストライプを重ねることで、地平線へと続くハイウェイを思わせるスピード感を演出。ゴールドなどを採用していた従来のバナックと比較すると、ツートン調にまとめられたことで、個性的でありながらも落ち着いた印象に仕上がっています。
また1970年代のバナックを想起させるインデックスリングには、立体的なメモリを配置し、視認性を向上。時分針とインデックスにはルミブライトを施し、暗所でも確かな判読性を確保しています。
さらに12時位置のインデックスと秒針のカウンターウェイトには「V」を象ったモチーフがあしらわれ、バナックのアイデンティティを主張しています。



ダイアルカラーは東京の情景から着想を得たパープル、グレー、ブラックの3種。個性と実用性を兼ね備えたダイアルといえるでしょう。
フルチタン化で進化した多面形ケース

今回登場した新作3モデルは、シリーズ初となるフルチタン仕様を採用しています。
ケースとブレスレットにチタン素材を用いることで、ステンレススチール比で約40%の軽量化を実現。重厚な外観とは対照的に、腕に乗せた瞬間から軽さを実感できる仕上がりです。長時間の着用でも負担が少なく、普段使いでも軽快さが際立ちます。
ケース造形には、1970年代のバナックを想起させる多面形ケースを継承し、シャープなエッジとダイナミックな面構成が特徴。落ち着いたグレートーンを基調に、鏡面仕上げとヘアライン加工を組み合わせることで、光の反射による豊かな表情を生み出しています。
さらにシースルーバックを採用し、風防にはキングセイコーの盾をモチーフとしたブランドマークが記され、外装との一体感を演出。ローターなどに施された波目模様を鑑賞でき、細部までこだわり抜かれた仕上げが楽しめます。
ケースと一体化する流麗なブレスレット

ブレスレットは、ケースと滑らかにつながる一体感が魅力です。
短いピッチで構成された駒には、鏡面仕上げとヘアライン加工を組み合わせ、水平ラインを強調。統一感のある外観を保ちながら、光の反射によって繊細な表情の変化を楽しめます。
駒は横に長く、緩やかなカーブを描く形状とすることで、手首に自然に沿うフィット感を実現。チタン素材ならではの軽さもあいまって、長時間の着用でも快適さが持続されるでしょう。見た目の美しさと実用性を、高い次元で両立しています。
さらに中留にはワンプッシュ三つ折れ方式を採用し、スムーズな着脱と確実なホールド感を実現。軽量でありながら安心して着用できる構造です。
高精度と持続力を両立したキャリバー8L45搭載

新作3モデルには、セイコーの現行メカニカルムーブメントでも安定した性能で知られるキャリバー8L45が採用されています。自動巻きに加えて手巻きにも対応しており、着用状況に左右されにくい駆動方式です。
振動数は28,800振動/時と高く、日差+10秒~-5秒という精度を確保。普段使いでも安心して使用できます。
さらに最大巻上時には約72時間のパワーリザーブを有しており、金曜日に時計を外しても、月曜日にそのまま着用できるでしょう。
そして日付表示機能も搭載し、細かい利便性にも配慮されています。デザインだけでなく内部機構にもこだわりが感じられる、完成度の高い仕上がりです。
安心して使い続けられる堅牢な構造

新作3モデルは、幅広いシーンで安心できる高い耐久性を備えています。
搭載されるムーブメントはダイバーズウオッチにも応用できる堅牢性を備えており、軸受けには35石もの人工ルビーを採用。摩耗を抑えながら安定した動作を維持し、長期的な信頼性を確保しています。
またケースとブレスレットには純チタンを採用し、軽量でありながら高い強度を確保。日常で受ける衝撃にも十分に耐えうる素材です。
さらに風防には傷に強いサファイアクリスタルを用い、クリアな視認性を長く保ちます。
加えて10気圧の強化防水性能と耐磁性能も備え、さまざまな環境下でも安定して使用可能。普段使いからアクティブなシーンまで対応できる、実用性の高い耐久設計となっています。
バナック新作3モデルを個別に解説
バナックの新作3モデルを個別にご紹介しましょう。
薄明の都市を映すパープルダイアル『HKF001J』

『HKF001J』は、東京の薄明の街並みを思わせるパープルダイアルが印象的なモデルです。
深みのある色調に放射状パターンと水平ストライプが重なり、夕暮れから夜へと移ろう都市の空気感を繊細に描写。静けさの中に躍動を感じさせる、独特の世界観を有しています。
手元では、硬質感のあるケースとブレスレットがダイアルの色味を一層引き立て、シャープで洗練された印象を演出。光の当たり方によって表情が変化し、角度ごとに異なる輝きを楽しめる点も魅力です。存在感がありながらも上品さを損なわないバランスといえます。
特にプライベートシーンでその魅力を発揮するでしょう。個性をさりげなく主張しつつ、スタイリングに華やかなアクセントを添える一本です。
無機質な都会の静けさを表現したグレー『HKF002J』

『HKF002J』は、都市の構造物を思わせる無機質なグレーダイアルが特徴です。
グレーカラーと水平ストライプが織りなす表情は、無骨さと洗練が同居する独特の雰囲気を形成。装飾を抑えたカラーリングながら、奥行きと陰影によって豊かな存在感を有しています。
またシルバーカラーのケースやブレスレットと調和し、全体として統一感のある硬質な印象を演出。多面形ケースのエッジと光の反射が相まって、力強さを感じさせる仕上がりです。
ビジネスシーンを中心に、日常のあらゆる場面で活躍する一本。主張しすぎないデザインが装いに溶け込みつつ、洗練された印象を与えてくれます。
真夜中の疾走を映すブラックダイアル『HKF003J』

『HKF003J』は、真夜中のハイウェイを駆け抜けるような疾走感を表現したブラックダイアルが魅力です。
深みのある黒に水平ストライプが重なり、静寂の中に動きを感じさせるデザイン。無駄を削ぎ落とした精悍な表情が、都会的な雰囲気を強く印象づけます。
またシルバーカラーのケースとブレスレットとのコントラストによって、ブラックダイアルの存在感が際立つ設計。多面形ケースのエッジと光の反射が加わることで、シンプルかつ引き締まった印象です。
クラシックな配色ゆえに、ビジネスシーンにも自然に溶け込む腕時計。フォーマルからカジュアルまで幅広く対応し、シーンを問わず活躍するでしょう。
3つの個性で魅せる新作バナックの完成度

新作3モデルは、1970年代のバナックが持っていた革新性を受け継ぎながら、現代の技術と感性によって新たな価値を築いた存在です。
放射状と水平のパターンを組み合わせたダイアル表現、シリーズ初となるフルチタン外装、そして高精度なキャリバー8L45など、外装と機構の両面で完成度の高さが際立ちます。
またパープル・グレー・ブラックという3色展開により、それぞれ異なる個性を楽しめる点も大きな魅力。華やかさを求めるのか、洗練された落ち着きを選ぶのか、あるいは王道の一本を手にするのか。選択肢の幅が広いことも、本作ならではの特徴です。
日常から特別なシーンまで寄り添う一本として、ぜひ実際に着用してみてください。
※本記事で登場する商品価格は、2026年4月時点のものです。最新価格は各商品ページをご確認ください。
この記事の監修

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