【機械式腕時計の複雑機構】クロノグラフ、カレンダー機能について解説

【機械式腕時計の複雑機構】クロノグラフ、カレンダー機能について解説

機械式時計は複雑なパーツの構成でできていますが、そこにさまざまな機能を組み込みことが可能です。
今回は、多数ある機能の中でも「クロノグラフ」と「カレンダー機能」について解説します。
耳にしたことはあっても具体的な機能については知らないという方は、ここで一歩、知識が深められますよ。

 

クロノグラフ(Chronograph)

クロノグラフ(Chronograph)

ストップウォッチ機能が備わっている時計を、クロノグラフと言います。
一般的なタイプには「60秒計」「30分計」「12時間計」の積算計が配置されており、その目盛りを読み取ることで、「◯時◯分◯秒」と計測できる仕組みです。
使い方はシンプルで、リューズの上にあるプッシュボタンを押して計測をスタートし、もう一度押すと計測がストップします。
そしてリューズの下にあるプッシュボタンで、積算計をすべてリセットするまでが一連の操作となっています。
計測中はリューズ下のリセットボタンはロックされていて、押せないようになっているのが一般的です。

クロノグラフには機能や目盛りが異なる種類があり、さまざまな分野で活用されています。
以下の4つのメーター機能について解説していきましょう。

フライバック(Flyback)
フライバックは、計測中でもリセットボタンを押すことができる機能。
リセットボタンを押すと瞬時に針がゼロに戻り、すぐさま計測を再開することができます。
連続計測が可能になり、反復的に計測が必要な場合に便利です。

タキーメーター(Tachymeter)
ベゼルや文字盤に刻まれた目盛りによって、平均時速を瞬時に求められる機能。
歩く速度を計測したい場合を例にして説明すると、まずクロノグラフの針をゼロの位置に設定しスタートさせ、1キロメートル地点に達したら再度プッシュボタンを押してストップさせます。
そのとき針が指すタキメーターの目盛りの数字が、求めたい時速となります。

便利な機能ですが、実際にこのタキメーターを使用している方はあまりいないでしょう。
にもかかわらず、多くのモデルでこの機能が採用されているのは、そのデザイン性が理由と言われています。
目盛りがあることで、より機械的でスポーティーなイメージになり、男性からの人気を得られるのでしょう。

パルスメーター(Pulsemeter)
医師や看護師の方向けに、心拍数を測る機能。
クロノグラフのスタートに合わせて脈を測り始め、基準回数の脈拍数に達したらストップ。
そのときに指している数字が、1分間あたりの脈拍数になります。

テレメーター(Telemeter)
光と音の速度差を利用し、音の発生した場所の距離を測定する機能。
例えば、雷が発生したときに、光が見えた瞬間にクロノグラフをスタートさせ、雷の音が聞こえたらストップボタンを押します。
針が指している目盛りの値から、自分がいる場所と雷が発生している場所との距離を知ることができるのです。

 

スプリットセコンドクロノグラフ(Split second chronograph)

ラップタイムが計測できる機能をもち、通常のストップウォッチ機能よりさらに複雑な測定ができる機構です。
通常のクロノグラフ秒針に加え、もう1本秒針がついており、さらにプッシュボタンも通常は2つですが、スプリットセコンドクロノグラフには3つ付いています。

 

年次カレンダー(Annual calendar)

月や日付を表示するカレンダー機能で、大の月(31日まである月)と2月以外の小の月(30日以下の月)を自動的に認識して表示する機構です。
3月1日のみ日付を調整する必要がありますが、年に1回の調整で済むので、ほとんど永久カレンダーと変わらない機能と言えるでしょう。
カレンダーが表示される時計は、日付のみや日付と曜日、月などさまざまなタイプがあります。

 

永久カレンダー(Perpetual calendar)

永久カレンダー(Perpetual calendar)

永久カレンダーは「閏月」の翌日の3月1日を自動で認識するので、年次カレンダーのように3月1日に自分で日付を修正する必要がありません。
機械式時計の中でも、非常に複雑なメカニズムが組み込まれるため、高度な技術力を要する機構です。

 

まとめ

機械式時計のクロノグラフとカレンダー機能についてご紹介しました。
たくさんある機能の一部ではありますが、デザインのひとつとして見ていた部分も、便利で高性能な機能が備わっていることがお分かりいただけたと思います。
他の機能についても調べていくと、機械式時計の奥深さを知れるのではないでしょうか。

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