【グランドセイコー 手巻きスプリングドライブ SBGY011】「朝ぼらけ」をモチーフにした44GSのドレスモデルをレビュー

グランドセイコーSBGY011の外装・デザイン

44GSを踏襲する洗練されたウォッチフェイス

SBGY011は、往年のデザインコードであるセイコースタイルに準じたデザインが採用されており、腕時計の実用性を第一にグランドセイコーらしいウォッチフェイスとなっています。

鏡面加工を主体にヘアライン加工でメリハリをつけ、針・インデックスは多角カットで視認性を強調。時代の流れに左右されない模範的なフォルムを特徴としています。

また、カレンダーを無くした文字盤は必要最低限のものだけでまとめられており、朝ぼらけ文字盤を全面で堪能できるように洗練されています。

伝統的なボックスサファイアガラスを採用している点も好印象です。

朝ぼらけを模した有機的な文字盤

本作の文字盤では、有機的なディテールが刻まれたホワイトダイアルによって朝の白みゆく情景を再現。
繊維のような細かな模様は光の加減で濃淡のある色彩を作り出し、長く見ていても飽きの来ないビジュアルを作り出します。

また、スプリングドライブ特有のスイープ運針で文字盤を滑るように進むブルースチールの針は、朝ぼらけの情景に更なる情緒を与えています。

スプリングドライブ（スイープ運針）、ブルースチールの針、型打ちの白文字盤というこの3つの組み合わせは、ロングセラーモデルである「雪白」SBGA211と同様であり、グランドセイコーの十八番と言えるでしょう。

オーソドックスな44GSフォルムのケース

本作のケースデザインは、往年の名作である44GSのデザインを現代風に再解釈したものとなっており、平面と直線を駆使したフォルムはタイムレスな魅力を感じさせます。

このケースには高い技術力を要するザラツ研磨が全面に施されており、ここでもグランドセイコーの技術力の高さを見て取ることが出来ます。

多角カットで視認性を確保した針・インデックス

時分針、インデックスにはこれまでのグランドセイコーと同様にヘールカット（多角カット）が採用されており、視認性と質感の良さを兼ね備えています。秒針は光沢を放つブルースチールで、スイープ運針によって盤面を優雅に進みます。

ヘールカットの針は光の反射と有機的な文字盤との対比で視認性が高められており、緩やかなカーブを描くケースに合わせて曲げられた分針、秒針も判読性を底上げしています。

手巻きムーブメントの背面を楽しめるシースルーバック

本作の裏ぶたはシースルーバックになっており、手巻きスプリングドライブムーブメントであるキャリバー9R31の洗練された背面を堪能できます。ちなみにスプリングドライブモデルに標準実装されるパワーリザーブ表示については、ムーブメントの背面に搭載されています。

シックなブラックレザーと使いやすいバックル

ブラックのレザーはさまざまなシーン・ファッションに合わせやすく、簡単な操作で着け外しができるバックルは操作性を高めています。

グランドセイコーSBGY011のムーブメント・機能

手巻きスプリングドライブ「Cal.9R31」

本作に搭載されるムーブメント「Cal.9R31」は、約72時間のパワーリザーブとスプリングドライブ特有の精度を特徴とする手巻き式キャリバーです。

豊かな自然に囲まれた信州 時の匠工房で組まれており、その美しい景観をオマージュしたようなバックビューも大きな魅力と言えます。

グランドセイコーSBGY011のサイズ感、ラグ幅は？

SBGY011の40mm径は腕時計の中でもスタンダードとされるサイズであり、幅広からスリムまで、様々な手首幅の人にフィットさせることができます。

また、手巻き式を採用したことでその厚みは10.5mmにまで抑えられており、重心を下げた設計や77gという軽さも相まって、着用感は非常に優れています。

ラグ幅は19mmです。好みに合わせてブラックからネイビー等のカラーリングに変えるのも良いでしょう。

グランドセイコーSBGY011の魅力は？

SBGY011の魅力は、44GSを復刻したそのオーソドックスなデザインと、スプリングドライブの高いスペックにあると言えます。王道的な腕時計らしいデザインは幅広いシーンに合わせることができ、ただ白いだけではないダイアルはさりげない個性の演出にも役立つでしょう。

手巻き式モデルということで適宜ゼンマイを巻き上げる必要はありますが、美しいムーブメントの外装を眺めながらゼンマイを巻き上げるのも毎朝の楽しみではないでしょうか。

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グランドセイコーSBGY011の値段・詳細スペック