
ガーミンは、アウトドアやスポーツ愛好者に絶大な人気を誇るスマートウォッチブランドです。その中でも「fēnix(フェニックス)」と「epix(エピックス)」フラグシップに位置付けられており、多機能かつ高性能なオールラウンダーとして知られています。
本記事では、これら上位コレクションの最新作に当たる「fēnix 8(フェニックス 8)」シリーズと、アーバンモデルの「epix Pro (Gen 2)(エピックス プロ ジェン ツー)」の違いを解説し、どのようなライフスタイルに適しているかをご紹介いたします。ぜひ最後までご一読ください。
センサーのパイオニア企業「ガーミン」とは?

ガーミンは、アメリカに本社を置くテクノロジー企業です。主にGPS技術を駆使した製品の開発と販売で知られています。
1989年に設立されたガーミンは、航空や海洋、フィットネス、アウトドア、車載ナビゲーションなど、幅広い市場に向けたGPS機器を提供してきました。正確な位置情報と高度な機能性を備え、多くのプロフェッショナルやエンジニアから高い評価を得ています。
特にスマートウォッチは、あらゆるシーンに対応する豊富な機能、耐久性で人気が高く、スポーツ選手やアウトドア愛好者、プロフェッショナルにとっても欠かせないアイテムとなっています。
フェニックスとエピックスの違いとは?

フェニックスとエピックスは、いずれもガーミンのフラッグシップモデルであり、同社を代表する機能が多彩に搭載されています。
そして、スペック上では数多くの類似点が存在しますが、一部の機能性や素材など、細かい部分で差別化が図られています。こちらでは、「fēnix 8(フェニックス 8)」と「epix Pro (Gen 2)(エピックス プロ ジェン ツー)」を比較対象とし、それぞれの違いについてまとめました。
フェニックスとエピックスの違い1:ディスプレイとソーラー発電
両モデルの最も大きな違いは、「ディスプレイの種類」と「ソーラー充電機能の有無」にあります。これはユーザーの利用シーンに合わせて選択できる、最大の分岐点です。
fēnix 8:選べる2つのディスプレイ戦略
最新の「フェニックス 8」シリーズは、ユーザーのニーズに応じて2つの異なるディスプレイモデルを提供しています。
1. fēnix 8 Dual Power(デュアルパワー)モデル

こちらは従来のfēnixシリーズの強みを引き継ぐモデルで、MIP(メモリインピクセル)ディスプレイとソーラー充電機能(Power Sapphireレンズ)を搭載しています。 MIPディスプレイは、後述するAMOLEDほどの鮮やかさはありませんが、消費電力が非常に少なく、特に明るい屋外での視認性に優れています。また、ソーラー充電と組み合わせることで、スマートウォッチモードで最大48日間(51mmモデル)という驚異的なバッテリー持続時間を実現します。充電の機会が限られる長時間のトレッキングや過酷な遠征にも適した、アウトドアユーザーにもおすすめしたいバリエーションです。
2. fēnix 8 AMOLED モデル

こちらは、fēnixの堅牢なデザインはそのままに、鮮やかなAMOLEDディスプレイを搭載したモデルです。バッテリー持続時間はDual Powerモデルに劣りますが、非常に色鮮やかな高解像度表示が可能であるため、地図や通知、各種データの視認性も抜群です。都度、充電する機会がある方にとっては、前述モデルに比べて確実な視認が可能であるため、便利と言えるかもしれません。
epix Pro (Gen 2):全モデル「AMOLED」搭載

一方「エピックス Pro (Gen 2)」は、全モデルでAMOLED(有機EL)ディスプレイを採用しています。
暗い場所や屋内、または強烈な太陽の下でも鮮やかに表示され、快適な操作性を実現している代わりに、消費電力が大きくソーラー充電機能との両立はされていません。バッテリーライフもMIPモデルに比べると短くなりますが、スマートウォッチモードで最大31日間(51mmモデル)と、日常生活や数日間のアクティビティには十分な性能を持っています。
フェニックスとエピックスの違い2:最新機能(スピーカーとマイク)

2024年に登場した「フェニックス 8」シリーズ(AMOLEDモデル)には、新たにスピーカーとデュアルマイクが搭載されました。 これにより、ガーミン初の音声コマンド機能や、スマートフォンと連携したGoogleアシスタント / Siriの利用が可能になりました。 一方、2023年発売の「エピックス Pro (Gen 2)」には、スピーカーとマイクは搭載されていません。より新しい世代のスマート機能を利用したい場合は、「フェニックス 8 AMOLED」モデルが選択肢となります。
フェニックスとエピックスの違い3:価格帯
両モデルはガーミンのフラッグシップラインであるため、どちらもガーミンの中では高価格帯に位置します。現状、fēnix 8シリーズの方が新しいモデルであり、新機能も搭載しているため、価格帯はエピックスに比べると若干お高めとなっています。
フェニックスとエピックスに共通する機能性をご紹介!
フェニックスとエピックスは、いずれもガーミンのフラグシップであるため、多くの機能が搭載されています。
ここでは、特に有用な機能を4つご紹介します。
有用な機能1:センサー
フェニックスとエピックスの両モデルには、非常に高度なセンサーが搭載されており、ユーザーのアクティビティや健康状態を詳細にモニタリングできます。正確なデータを提供してくれるため、トレーニングやアウトドアアクティビティの際に非常に有用です。

また、GPSやGLONASSなどの複数の衛星システムに対応することで、正確な位置情報を提供してくれます。これにより、どのような地形や環境でも、ユーザーは自分の現在地を把握しやすくなるでしょう。
多彩なスポーツアプリも搭載されているため、ランニングやサイクリング、ハイキングなど、屋外でのアクティビティにおいても、信頼性の高いナビゲーションを提供してくれます。

また高度計や気圧計、コンパスも標準装備されています。高度計は、登山やハイキングの際に高度の変化を正確に測定し、気圧計は天候の変化を予測するための重要なデータを提供。コンパスは、方向を確認するための必須ツールであり、アウトドアでの安全性を高める役割を果たしてくれるでしょう。
有用な機能2:ヘルスケア機能
フェニックスとエピックスの両モデルには、多彩なヘルスケア機能が搭載されており、ユーザーの日常の健康管理をサポートしてくれます。
まず心拍計は、運動中や安静時の心拍数をリアルタイムで測定します。ユーザーはトレーニングの強度を調整し、効果的なワークアウトが可能となるでしょう。

また睡眠トラッキング機能も重要です。ユーザーは夜間の睡眠パターンを詳細に分析できます。睡眠の質や各段階(浅い睡眠、深い睡眠、レム睡眠)の時間を把握することで、質の高い睡眠を得るための対策が可能です。

注目はボディバッテリー機能でしょう。ユーザーのエネルギーレベルをリアルタイムで表示します。こちらの機能は心拍変動やストレスレベル、活動データを基に、ユーザーの体力の消耗や回復状態を可視化します。日常生活の残り体力を可視化してくれるため、生活の指標となるはずです。
他にも、多彩なヘルスケア機能によって、日常生活の健康管理を容易にし、より健康的なライフスタイルをサポートしてくれます。フェニックスとエピックスは、トレーニングやアウトドア活動だけでなく、日々の健康管理にも役立つヘルスケアデバイスとして活躍してくれるでしょう。
有用な機能3:デイリースマート機能
フェニックスとエピックスには、日常生活をより便利にする多彩なデイリースマート機能が搭載されています。
例えば、スマートフォンと連携することで、着信やメッセージ、メール、アプリの通知をウォッチで受け取ることが可能となります。また、音楽再生機能も充実しています。スマートウォッチ本体に音楽を保存し、Bluetoothヘッドホンとペアリングすることで、スマートフォンを持ち歩かずに音楽を楽しむことも可能。ランニングやトレーニング中でも、お気に入りの音楽を聴きながら運動に励めるでしょう。

さらにGarmin Payも両モデルに搭載されている便利な機能です。スマートウォッチをかざすだけでキャッシュレス決済が可能となり、財布やカードを持ち歩く手間が省けます。ランニングや外出先での急な買い物にも便利でしょう。
高度なアクティビティトラッキングだけでなく、スマートウォッチとしての多機能性を備えている2モデルは、あらゆるシーンで活躍する頼れるデバイスとなるでしょう。
有用な機能3:ストラップの交換の自由度

どちらもガーミン独自の「QuickFit(クイックフィット)」システムに対応しており、工具なしで簡単にストラップの付け替えが可能です。 ただし、互換性はケースサイズ(ストラップ幅)に依存するため、ストラップの購入の際は注意が必要です。
・42mm / 43mm モデル → QuickFit 20mm バンドに対応
・47mm モデル → QuickFit 22mm バンドに対応
・51mm モデル → QuickFit 26mm バンドに対応
例えば、「fēnix 8 (47mm)」と「epix Pro (47mm)」は、どちらも「QuickFit 22mm」規格のため、ストラップは共通して使用可能です。ストラップのカラーリングを変えるだけで印象もガラリと変わるので、ライフスタイルに合わせて様々に楽しめ点も魅力と言えるでしょう。
フェニックスとエピックスはどのような人がおすすめ?
フェニックスとエピックスは、どちらも多機能で高性能なスマートウォッチですが、それぞれの特徴によりおすすめのユーザー像が異なります。
fēnix 8 シリーズがおすすめな人
fēnix 8 Dual Power (MIP/ソーラー) がおすすめな人
fēnix 8 Dual Power (MIP/ソーラー) は、特にバッテリーの持続時間を最重要視する人におすすめです。数日間にわたる登山、トレッキング、ウルトラマラソンなど、充電環境が限られる過酷なアクティビティを行うアスリートの方には、うってつけの一本と言えるでしょう。また、従来のガーミンらしい、太陽光下でのMIPディスプレイの見やすさも備わっており、ビジネスシーンの相棒としても役に立ちます。
fēnix 8 AMOLED がおすすめな人
鮮やかなディスプレイを持つAMOLEDは、fēnixシリーズの堅牢なデザインが好きで、かつ鮮やかなディスプレイ体験も欲しい人におすすめです。上述モデルにも言えることですが、音声コマンドやアシスタント連携など、最新のガジェットやスマート機能が気になる方もお手にとってみてはいかがでしょうか。
epix Pro (Gen 2) がおすすめな人
エピックスはフェニックス8に比べると、価格帯も相まって、気軽な使い方ができるスマートウォッチです。主な利用シーンが都市部でのランニング、ジム、日常生活である人。ゴルフなどで、高精細なカラーマップを瞬時に確認したい人に向いていると言えるでしょう。ソーラー充電こそ非搭載ですが、数日ごとの充電を許容できる人であれば問題なく扱えるはずです。
フェニックスとエピックスの魅力を理解し、あなたに適したスマートウォッチを着用しよう!
ガーミンのフェニックスとエピックスは、それぞれ異なる魅力を持つ高性能なスマートウォッチです。両モデルの特徴を理解することで、自分に最適なスマートウォッチを選べます。
当然ながらどちらもガーミンのフラッグシップモデルとして、高度な機能性や耐久性を有しているため、あなたのライフスタイルをより高めてくれることは間違いありません。
ぜひお気に入りのモデルを探して、日々のライフスタイルに合わせてみてください。
この記事の監修




