趣味モノとしての側面が強くなるにつれ、カラーリングや装飾、デザインのさらなる多様化が進んできた現代の腕時計。特にダイアルカラーはありとあらゆる色合いが採用されており、今では腕時計に採用されていないカラーリングを探す方が難しくなっています。
今回、当店の取り扱いブランドの中から、赤系の文字盤を備えたモデルをピックアップいたしました。男女問わず手元を華やかに彩ってくれる赤は、他の色とは一味違う魅力を備えています。カラーリングから腕時計を選ぶ際にはぜひ参考にしてみてください。
情熱、シック、チャーミングを兼ね備える赤文字盤
太陽や火とも関わりが深く、エネルギッシュな印象を強調する色である「赤」。人々の印象に残りやすいカラーリングであり、ファッションアイテムでも定番のカラーリングのひとつとなっています。
そして、ファッションはもちろん腕時計においても、赤系の文字盤が持つ印象は色の濃淡、彩度で大きく変わります。情熱的な印象を与えるだけでなく、シックな側面も持ち合わせており、モデルによってその特長は様々。男女を問わず、華やかな雰囲気を手元に演出してくれるキャッチーな色合いとなっています。
ちなみに、赤と心理的補色関係にあるのは緑であり、クリスマスカラーからも分かるとおり、それぞれの鮮やかさが際立つ組み合わせです。
赤系文字盤はどんなシーンで着用する?
存在感の強い赤系の文字盤は、ビジネスやフォーマルシーンに向かず、若干使用する場面が限られる印象にあります。しかしその分、カジュアル、プライベートとの親和性は高く、トレンドのアースカラーとの相性も抜群と言えるでしょう。また、寒色系のコーディネートと合わせて、時計を際立たせる”外し”の使い方ももちろんおすすめです。
なお、少しかっちりとしたシーンで着けるのであれば、バーガンディや暗めのワインレッドといった、彩度の低い色合いを選ぶことをおすすめします。
ハラダが選ぶおすすめ赤文字盤モデル5選
今回、グランドセイコー、オメガ、グランドセイコー、シチズン、セイコーの中から、赤系の文字盤を備えるおすすめモデルをピックアップいたしました。いずれも、ブランドが誇る色彩表現によって、美しい「赤」を備えるモデルに仕上がっています。
ぜひモデル選びの参考にお役立てくださいませ。
【グランドセイコー】メカニカルハイビートGMT
「SBGJ273」
色とりどりの鮮やかな紅葉が床に映り、まるで映し鏡のような景色が広がる「床もみじ」。古くからの寺院などで目にする情景を文字盤で表現した、ハイビートメカニカルGMTモデルです。
燃えるような赤の文字盤には木目のようなディテールが刻まれており、ほのかに変化がつけられた色彩が見せる、多様な表情を楽しめるモデルとなっています。ゴールドカラーの24時針も赤と銀のコントラストにささやかにアクセントをプラス。グランドセイコーが誇る豊かな色彩表現を体感できるモデルと言えるでしょう。
機能面も充実しており、安定した高精度を生み出す10振動のハイビートに、第2時間帯を表示できるGMT機能を搭載。ボックスガラスに始まるクラシカルな要素を備えつつも、丹念な仕上げが施されたモダンな要素を楽しめる、タイムレスなモデルに仕上がっています。
【オメガ】スピードマスター’57
332.10.41.51.11.001
1957年に誕生した初代スピードマスターのデザイン性からインスピレーションを得たコレクションです。ムーンウォッチと呼ばれるスピードマスタープロフェッショナルと異なり、クラシカルテイストの強いモデルに仕上がっています。
マットなバーガンディカラーはシックな大人の魅力を備えておりスピードマスター’57ならではのレトロなクロノグラフスタイルとも相性抜群です。月に由来するムーンウォッチとは異なる個性を備えたモデルと言えるでしょう。
ブロードアローの針やステンレスベゼルのタキメーター、ドットオーバー90など、1957年モデルの要素を各所に採用した愛好家好みの仕様もその魅力。ロマンにあふれる手巻き式である点も味わい深い個性といえます。
さらに、マスタークロノメーターにも認定されているため、卓越した耐磁性とその精度の高さが証明されています。
【オメガ】コンステレーション
131.23.41.21.11.001
バーガンディをコンセプトカラーに据えた、エレガントなコンステレーションのコンビモデルです。サンブラッシュ仕上げのダイアルは光沢感のあるラッカー仕上げで、中心がバーガンディ、外周に向かうほどブラックになるグラデーションカラーを採用しています。
特徴的な4本爪と星に加え、針・インデックス、オメガのロゴにはすべて18Kセドナゴールドを使用。オメガ独自のレッドゴールドによって、全体にシック&ラグジュアリーが演出されています。また、バーガンディのレザーストラップを取り付けることで、腕時計全体に一体感がもたらされています。
こちらもスピードマスター’57と同様に、マスタークロノメーター認定モデルとなっています。その他の赤文字盤モデルに比べてよりドレッシーな一本ですが、デイリーユースにも向いたモデルと言えるでしょう。
【セイコー】キングセイコー「SDKS031」
2022年に2代目モデルであるKSKを復刻し、レギュラーモデルとして復活を遂げたキングセイコーのうちの一本です。クラシカルなデザインにバーガンディカラーを組み合わせた、時を超える魅力を備えたモデルに仕上がっています。
ダイヤルの仕上げは光の当たり方で濃淡が変わる緩めのサンレイパターンで、さらに深い味わいを見せています。カラーモチーフは、1950年代にアメリカで流行し、60年代より日本でも流行したアイビールックです。かつてのトレンドながら、年齢を問わずに着用できるタイムレスなビジュアルを演出しています。
ケース径は、現行キングセイコーで最小となる36.1mmを採用。厚みも11.6mmと抑えられており、手首が細い男性や、女性の方でも合わせやすいサイズ感です。
【シチズン】エコ・ドライブ ワン「AQ5012-14W」
200本限定モデル
わずか1mmのムーブメントに、シチズン独自の光発電システム「エコ・ドライブ」を搭載した極薄ウォッチ「エコ・ドライブ ワン」。その数量限定モデルとして登場した、シックなバーガンディカラーモデルです。
ピンクゴールドカラーのケース、針、インデックスにバーガンディカラーの文字板を合わせることで、上質でエレガンスが薫る超スリムウォッチに仕上がっています。この文字板では、光を透過する役目を備えつつも、3つの仕上げを駆使することで個性と視認性の両立を実現しており、シチズンの高い技術力を実感できます。
36.6mm径のコンパクトなケースは、デュラテクトピンクゴールドによって輝きとキズへの強さを兼ね備えており、その薄さはわずか4.5mmを実現。オトナのカジュアルからフォーマルまで寄り添う、至福の着け心地を備えた一本に仕上がっています。限定300本という特別感もその魅力と言えるでしょう。
情熱からシックな大人の色気まで
赤文字盤を備える腕時計は独自の魅力を備えており、老若男女問わずに手元に個性、華やかさを添えてくれます。その派手目な印象から忌避される方も少なくないかもしれませんが、ぜひ様々な彩度、色合いの「赤」を試してみてください。
ハラダでは今後も文字盤カラーにスポットを当てた特集をご紹介していきます。腕時計における、自分好みのカラーリングを探す一助になれば幸いです。