
セイコー プレザージュのクラシックシリーズは、日本の伝統や美意識を現代の腕時計へ昇華させたコレクションです。
絹織物のような繊細な模様や日本の伝統的な色彩、柔らかな曲線美など、その顔ぶれには日本人が古くから大切にしてきた美しさ「用の美」が息づいています。
また装飾を抑えた静かな佇まいの中には、確かな職人技が生み出す上質な時間が流れ、日常の装いにそっと品格を添えてくれるでしょう。
本記事では、クラシックシリーズの魅力や代表モデルについて、詳しくご紹介します。ぜひ最後までご一読ください。
日本の美意識を世界に伝えるプレザージュ

セイコー プレザージュは、100年を超える腕時計づくりの伝統を継承し、世界に向けて日本の美意識を発信するウォッチブランドです。2011年に誕生して以来、機械式腕時計の魅力を世界に発信し続けています。
プレザージュの最大の特徴は、日本ならではの素材や質感をデザインへと反映させていること。静かな美しさを宿す佇まいには、日本人なら誰もが共感することでしょう。加えて文字盤や針、ケースに至るまで、緻密に仕上げられた造形美が魅力です。
手が届きやすい価格帯ながら、上質さに妥協のない姿勢は一貫しており、機械式ウォッチを初めて手にする方にも確かな目を持つ愛好家にも、適したブランドとなっています。
セイコー プレザージュのクラシックシリーズとは?

プレザージュのクラシックシリーズは、日本の暮らしに根づいた「用の美」から着想を得たコレクションです。工芸品や伝統衣装に見られる色彩や質感、素材の妙を取り入れ、実用性と美しさを両立しています。
日常に静かに寄り添う柔らかな存在感が魅力であり、しなやかな造形と温かみのあるダイアル仕上げにより、奥ゆかしい美意識を感じられるでしょう。
またフォルムや色合いにも緊張感がなく、上質な自然体を感じられる点も日本的といえます。伝統に根ざした美しさを、現代的な腕時計に表現する試みが、クラシックコレクションに息づいています。
クラシックシリーズの腕時計に共通する特徴
クラシックシリーズには、日本の美意識を映し出すために繊細な意匠や優れた機能性が備わっています。その詳細について、紐解いていきましょう。
絹のような質感のダイアル

クラシックシリーズのダイアルには、絹のように繊細で柔らかな質感が宿っています。古来より日本の暮らしに寄り添ってきた繊維を思わせる模様がさまざまに施されており、控えめながらも奥行きのある表情を演出しているのです。
またインデックス上面や針の先端はダイアルの曲面に合わせて緩やかにカーブし、光を受けて穏やかに輝く設計となっています。
さらにダイアルの色彩には、素色をはじめ、江戸の粋を感じさせる仙斎茶や洗柿、僧衣を連想させる墨色といった日本の伝統色を採用。奥ゆかしさと繊細さをあわせ持った、美しい彩りを添えています。
繊細なケースとブレスレット

クラシックシリーズのケースとブレスレットは、繊細な造形と快適な装着感に重きを置いたデザインが特徴です。
ケースは滑らかな曲面で構成されており、中心へと穏やかに湾曲するダイアルと調和しながら、手元に柔らかく馴染む佇まいをつくり上げています。
またブレスレットには、1970年代の意匠をベースに開発された新しい多列デザインを採用。丸みを帯びた細かなこまが連なることで、手首にしなやかにフィットし、接地面を抑えて通気性にも優れているのです。
機能性と審美性を両立したつくり込みが、コレクション全体の完成度を高めているといえるでしょう。
約3日間のパワーリザーブを発揮するムーブメント

クラシックシリーズに搭載されている6R5系ムーブメントは、約72時間のパワーリザーブを誇り、日常に寄り添う実用性を備えています。
機械式でありながら約3日間もの駆動時間を維持できるため、週末に時計を外しても、月曜日にそのまま使用できる安心感があります。毎日腕時計を着用するユーザーにとって、大きな魅力といえるでしょう。
さらにダイアルには「AUTOMATIC 3DAYS」の表記が控えめに記され、実用機としての信頼性をさりげなく主張しています。
クラシックシリーズの代表的な腕時計をご紹介!
クラシックシリーズには、
- 普段使いに便利な日付表示付き「デイトディスプレイ」
- ムーブメントの躍動を楽しめるオープンハート仕様「セミスケルトン」
- 装飾を抑えたシンプルな3針モデル「スリーハンズ」
の3シリーズが存在します。
それぞれを代表する腕時計を、詳しくご紹介しましょう。
デイトディスプレイ
デイトディスプレイは、シンプルな3針モデルにカレンダーを加えた便利な腕時計が揃っています。デイトディスプレイを代表する腕時計をご紹介しましょう。
『SARX121』

『SARX121』のダイアルには、絹織物の織目を想起させる「素色(しろいろ)」が採用され、清潔感と上品さを併せ持つ落ち着いた印象を演出しています。
インデックスと針は視認性に配慮しつつ無駄を削ぎ落とした設計で、時代に流されない普遍的な美を体現。ケースは滑らかな曲線を描き、腕元に自然に馴染む造形美が魅力です。
ビジネスからカジュアルまで幅広く活躍し、大人の装いにさりげない深みを加えてくれるモデルです。
『SARX123』

『SARX123』は、日本の伝統色「仙斎茶(せんさいちゃ)」をダイアルに採用した、クラシックコレクションならではの渋い逸品です。
江戸時代に好まれた深みのある緑褐色は、独特の落ち着きと奥ゆかしさをたたえ、シルバーカラーケースとの絶妙なコントラストによって、洗練された印象を生み出しています。
華美ではないながらも確かな存在感があり、フォーマルな装いからカジュアルなスタイルまで、幅広いシーンに調和するでしょう。
『SARX125』

『SARX125』は、日本の伝統色である「洗柿(あらいがき)」をダイアルに採用した、温かみと気品を備えたモデルです。淡い柿色がもつ優雅なトーンは、絹織物のような型打ち模様と調和し、柔らかな光をまとった上質な表情を生み出します。
また明るいカラーながらも落ち着いた佇まいとなっており、カジュアルな装いにも自然に溶け込む設計です。腕元にさりげない華やかさを添えてくれるでしょう。
日本の美意識と現代の時計技術が融合した1本として、日常を彩る相棒となるでしょう。
『SARX126』

『SARX126』は、クラシカルな落ち着きとエレガントな華やかさを両立した逸品です。
ダイアルは、和装の伝統色「素色(しろいろ)」を基調としつつ、絹織物を思わせる繊細な模様を施すことで、清潔感と上質感を備えたデザインを実現しています。そこに金色メッキの施された針・インデックスを配置することで、上品なエレガンスを引き立てているのです。
日常の装いにはもちろん、パーティーや格式あるディナーの場にも映える存在感を放つでしょう。
セミスケルトン
セミスケルトンは、ムーブメントの鼓動がダイアルから覗けるオープンハート仕様を採用し、機械式ウォッチならではの躍動感を堪能できるシリーズです。また24時針も備えており、視覚的な楽しさと実用性を兼ね備えています。
精緻な動きをダイアル越しに感じられる、機械式の魅力が凝縮されたシリーズともいえるでしょう。代表モデルを詳しくご紹介します。
『SARJ007』

『SARJ007』は、日本の美意識と精緻な技術が融合したセミスケルトンモデルです。絹織物の織目を思わせる繊細な模様を「素色(しろいろ)」のダイアルに施し、ミルクのようなやさしい色合いと柔らかなカーブ仕様が、穏やかな立体感と上品さを演出します。
9時位置にはムーブメントの鼓動を覗けるオープンハートを配置し、6時位置の24時表示とともに、視認性と機能性を両立。加えて柔らかな曲線を描くケースやカーブガラス、丁寧に磨かれた多列ブレスレットが一体となり、優雅な印象をさらに高めているのです。
ムーブメントにはキャリバー「6R5J」を搭載し、約72時間のパワーリザーブと10気圧防水、耐磁性能を備えるなど、実用面でも信頼性は十分。外見と内面の両方から、メカニカルの真髄を堪能できる逸品となっています。
『SARJ009』

『SARJ009』は、精緻な内部構造を楽しめるオープンハート仕様と、日本の伝統色「墨色(すみいろ)」をまとったシックなダイアルが魅力のモデルです。
僧侶の衣に使われたとされる灰色がかったダイアルカラーは、落ち着いた気品を醸し出し、クラシカルなデザインと調和して高級感を引き立てています。
また緩やかな曲線を描くケースとカーブガラス、多列構造のブレスレットは、見た目の美しさだけでなく装着感にも優れ、普段使いにおいても快適さを実感できるでしょう。
加えて6時位置の24時間表示や、10気圧防水・耐磁性能といった機能も充実しており、実用性においても申し分ありません。フォーマルにもカジュアルにも溶け込むデザインで、シーンを問わず活躍する逸品となっています。
『SARJ010』

『SARJ010』は、日本の美意識と優雅な装飾が融合したセミスケルトンモデルです。
絹織物の織目を想起させる繊細な模様を、ミルクのようなやさしさを持つ「素色(しろいろ)」のダイアルに施し、柔らかなカーブとともに上品な立体感を演出しています。
加えて針やインデックス、ベゼルに金色メッキをあしらうことで、クラシックな佇まいにエレガントな輝きを添えているのです。
デザイン性と機能性の双方を高次元で両立させた『SARJ010』は、華やかさと実用性を求める大人にふさわしい逸品といえるでしょう。
スリーハンズ
スリーハンズは、時・分・秒の3針のみで構成されたシンプルなシリーズです。日本ならではの繊細な感性が、装飾を控えた端正なデザインの中に息づいており、クラシックコレクションの精神を最も素直に体現しています。
またケース径は36.0mmと小ぶりで、腕元に自然となじむサイズ感も魅力です。代表モデルを詳しくご紹介しましょう。
『SARX129』
『SARX129』は、爽やかなブルーダイアルに放射状の筋目模様を施すことで、絹のような質感と洗練されたカラーリングを再現した逸品です。シンプルな針とインデックスにより、ダイアルそのものの美しさが際立ち、静かに輝きを放ちます。
ケースはコンパクトなサイズ感に加え、中心に向かって緩やかに丸みを帯びた曲面構造となっており、ダイアルと呼応するような柔和な印象を演出。加えて視覚的な美しさだけでなく、手首への自然なフィット感も魅力といえるでしょう。
さらに10気圧防水と耐磁性能も備え、日常生活における信頼性も確保。上品さと爽やかさが調和したモデルとなっています。
『SARX131』
『SARX131』は、中央にかけて白く変化するブラウングラデーションダイアルを採用しており、深みとやわらかさが共存する表情豊かなモデルです。加えて放射状の筋目模様がダイアルに施され、絹のような質感とともに洗練された輝きを放ちます。
ケース径はコンパクトな36.0mmで、あらゆる腕元に自然とフィット。ケース表面の丁寧な研磨により肌あたりも心地よく、上質な着け心地を実感できるでしょう。
クラシカルな落ち着きと現代的な使いやすさが融合し、日常にさりげない品格を添える腕時計となっています。
『SARX132』
『SARX132』は、優しいホワイトダイアルにゴージャスな金色を加えることで、華やかさと上品さを両立したモデルです。絹織物のような放射状の筋目模様が、光を受けて繊細にきらめき、洗練された印象を与えます。
針とインデックスには繊細な金色メッキが施され、優雅なテイストを演出。加えてコンパクトなケースやブレスレット全面にも金色メッキを施すことで、華やかなシーンにも映えるエレガントな仕上がりとなっています。
着用するだけで誰もが目を奪われるような、華やぎを添える逸品といえるでしょう。
クラシックコレクションを着用して、日本の美意識を肌で体感しよう!
セイコープレザージュのクラシックコレクションは、日本の暮らしに根ざした美意識を、腕元で静かに語りかけてくれる存在です。
絹の織り目や伝統色をモチーフにしたダイアルや柔らかな曲線で構成されたケース、丁寧に仕上げられたブレスレットなど、一つひとつが長年にわたり育まれてきた日本の感性を映し出しています。
奥ゆかしさを重んじた表情は、日々の装いに自然と溶け込み、心に穏やかな余韻を残してくれるでしょう。クラシックコレクションを纏い、日本の美を肌で感じてみてはいかがでしょうか。
この記事の監修
