【キングセイコー SDKA005 SDKA007】マイルストーン「KSK」が2種のダイアルカラーで復活

【キングセイコー SDKA005 SDKA007】マイルストーン「KSK」が2種のダイアルカラーで復活

キングセイコー SDKA005 のリストショット

1965年に発売された2代目キングセイコー“KSK”の洗練された美を受け継ぎ、現代の技術とデザインが融合したキングセイコーSDKA005とSDKA007。2022年に復活を果たした新生キングセイコーはたった1年で多くのバリエーションが登場しましたが、この2023年新作モデルはこれまでのキングセイコーに比べて高級志向が強く打ち出されています。

本記事では、その魅力と特徴を詳しく解説します。

洗練されたデザインと快適な装着感

キングセイコーSDKA005と007の魅力は、なんといっても洗練されたデザインと快適な装着感。2代目キングセイコーから受け継いだデザインと現代の技術とが融合した本作は、かつてセイコーの最上級モデルであったキングセイコーのコンセプトを体現するものとなっています。

ここからは、特にKSKの遺伝子を色濃く継承しているシルバー文字盤モデル「SDKA005」を中心にそのデザインと装着感について詳しく解説します。

2代目キングセイコーから受け継いだ洗練されたデザイン

キングセイコー SDKA005の全体図
1965年に発売された2代目キングセイコー「KSK」

本モデルは、キングセイコーの基本的なデザインを確立したマイルストーンである2代目キングセイコー「KSK」のデザイン性を重視。

ケース形状や時分針のデザイン、ライターカットのインデックスなど、2代目キングセイコーの特徴を色濃く反映しているのがひと目でわかります。中でも特徴的なのが、シルバーダイアルの繊細な放射模様です。オリジナルモデルがもつ滑らかで上品な質感を表現しており、光の当たり方によって様々な表情を見せてくれます。

一方で、当時にはない技術を生かしたデザインの要素を取り入れ、現代的にアップデートされた部分もあります。
例えば、ケースは鏡面仕上げとヘアライン仕上げを組み合わせ、オリジナルモデルのデザインを踏襲しながらも、現代的なスタイリングに。また、エッジを際立たせたシャープな造形のケースデザインにより、手元に洗練された印象を与えるモデルとなっています。

キングセイコー SDKA005の文字盤

快適な装着感を追求

キングセイコー SDKA005のケース側面

ケースは構造と風防に改良が加えられており、直径38.6mm、厚さ10.7mmとミニマルなサイズ感が特徴。ケース構造と風防を見直すことで、オリジナルモデルよりも0.2mmの薄型化に成功しています。たった0.2mmの差ではありますが、角ばったケースのエッジが手首の動きに干渉しにくくなっており、良好な着用感が与えられているのです。

なお、この薄型化に反して、キャリバーはオリジナルモデルの手巻き式から自動巻式に変更されており、デザインと機能性の両立が実現しています。これは最新の薄型自動巻きキャリバー「6L35」の採用によるもので、現代的なアップデートはここでも見ることができます。

キングセイコー SDKA005のバンド

キングセイコーの特徴的な多連ブレスレットは柔軟性があり、手首に適度な重さを感じさせつつ、適度なフィット感に貢献。
自然と手首の形状に合うベルトだからこそできる、快適な装着感が魅力になっています。

現代的にアップデートされた性能

キングセイコー SDKA005のリュウズ

KSKのデザインコードを引き継ぐ本作ですが、その中身は至って現代的なものとなっています。スペックを細かく見ていきましょう。

キャリバー6L35の精度と信頼性

キングセイコーSDKA005は、精度と信頼性の高さ、薄型で知られる自動巻きキャリバー「6L35」を搭載しています。

厚さわずか3.69mmに高い機能を詰め込んだ本機は、振動数28,800振動/時(8振動/秒)、日差+15秒~-10秒という高い精度を実現。信頼性の高さとケースの薄型化を両立するキャリバーとなっています。

パワーリザーブと防水性能

パワーリザーブは約45時間。着けていなくても約2日間ほどは止まることがなく、1日おきに着用できます。

防水性能は、日常生活用強化防水(5気圧)です。日常生活での水仕事や小雨程度であれば対応できる性能ですが、ねじ込み式リュウズではないため、なるべく水がかかる場面では外した方が無難です。

新たに追加されたブラックダイアルモデル「SDKA007」

キングセイコー SDKA007のリストショット

カラーバリエーションであるSDKA007は、SDKA005と同じく2代目キングセイコー“KSK”の洗練された美を受け継ぎつつも、オリジナルモデルとは違うブラックダイアルを採用したモデルです。

精悍な印象のあるブラックを採用したダイアルは、エッジを際立たせたシャープな造形のケースデザインと調和し、手元に洗練された印象を与えるものとなっています。

キングセイコー SDKA007のダイアル

同じデザインを基にしながらも、シルバートーンのSDKA005はクラシックで洗練されたイメージ、一方でブラックのSDKA007は、モダンで力強いイメージに仕上がっています。

好みの域を出ませんが、普段使いする機会が多い方にとってはシルバーよりもこちらがおすすめとなるでしょう。

SDKSシリーズとの対比

2022年に登場したSDKSシリーズにより、キングセイコーは新たなフェーズに入ったと言っても過言ではありません。

しかし、パッと見ただけではここで紹介したSDKAシリーズと「SDSKシリーズ」の違いが分かりづらいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際のところ、今回登場したSDKAシリーズはこれまでのSDKSシリーズの上位モデルとしてリリースされました。ここでは、それぞれのモデルの違いについてまとめました。

SDKSシリーズとは: キングセイコーの新たな挑戦

SDKSシリーズは、2022年にセイコーから登場した2代目キングセイコー『KSK』の復刻シリーズです。
初代KSKから受け継いだ特徴的なデザインとコンパクトなサイズ感はそのままに、現代的なデザイン、機能性へとアップデートが施され、レギュラーモデル化を果たしています。

多くのカラーバリエーションに加えて、デイトモデルも登場しており、多種多様な選択肢も魅力のシリーズと言えるでしょう。

SDKAとSDKSシリーズの共通点

キングセイコー SDKA007のインデックス

SDKAとSDKSシリーズの共通点としては、どちらも2代目キングセイコー“KSK”のデザインを基にしている点が挙げられます。特徴的なライターカットのインデックスとコンパクトなサイズ感、そしてクラシックな佇まいはキングセイコーに欠かせない意匠と言えるでしょう。

腕に柔らかくフィットする多連ブレスレットについても同様です。

キングセイコー SDKA007のバックル

SDKAとSDKSシリーズの違い

キングセイコー SDKA005のダイアル

一方、SDKA005とSDKSシリーズとの大きな違いは、薄さとデザインにあります。

時分針

従来のSDKSシリーズが2面カットの時分針だったのに対して、SDKA005は、太く長い3面カットに。
KSKと同タイプのこの針は堂々とした存在感を誇り、視認性や高級感をさらに高めています。

ベゼル

クラシックな雰囲気は保ちつつ現代的なエッセンスが盛り込まれており、よりフェイスを際立たせるよう丸みを強調したラインを備えています。

約1.4mmの薄型化

キャリバーを「6R31」から「6L35」へアップデートし、ケースと風防を改良することで、約1.4mmの薄型化に成功。腕に沿うような着け心地を実現し、シャツの袖にも収まりやすくなっています。

精度の向上

キャリバーの変更により以下のように精度にも差が見られます。
・SDKS:+25秒〜-15秒
・SDKA:+15秒〜-10秒

価格差について

SDKAシリーズは定価41万8000円(税込)と、SDKSシリーズと比べて2倍近い価格となっています。しかし、KSKにより近づいたデザイン性を持つSDKAシリーズは、一概にその価値をSDKSシリーズと比べることはできないでしょう。

デザイン性・機能性の両面から考えても、グレードアップされたSDKA005は魅力的な一本です。

キングセイコーSDKA005を手にするべき人々

キングセイコー SDKA005のガラス

シルバーダイアルモデルSDKA005は、高級感と洗練されたデザインから、ビジネスシーンで活躍するビジネスパーソンにおすすめのモデルです。

シンプルで美しいデザインは、スーツやビジネスカジュアルなど、様々なビジネススタイルにマッチします。堂々とした存在感があるので、会議やプレゼンテーションなど、自身の信頼性をアピールする場面で特に力を発揮してくれることでしょう。

また、シンプルで洗練されたデザインは、ミニマルなスタイルにもよく合います。クラシックな佇まいにより、時計を際立たせるような装いにもチャレンジできるでしょう。

一方ブラックダイアルモデルであるSDKA007は、よりモダンで力強い印象を求める方におすすめです。奥行きのあるブラックは、カジュアルなスタイルや、よりエッジの効いたファッションにもマッチします。

購入後も安心して任せられるキングセイコーのアフターサービス

キングセイコーを購入すると、2年間の無料保証期間が提供されます。期間内に取扱説明書に沿った正常な使用状態で万一不具合が生じた場合には、公式によるサポートが無料で利用できます。

セイコーは製品の生産終了後も、長期間の修理ができる体制を整えています。時計の機能を維持するために必要な部品を保有し続けてくれるのも魅力の一つ。

長い歴史を持つキングセイコーを、より長期間愛用できるのは何よりも魅力に感じられるのではないでしょうか。

まとめ

KSKから継承されたデザインと高い機能性を持つキングセイコーSDKA005は、復刻モデルとして申し分ない性能を備えるモデルに仕上がっています。
これまでに登場していたSDKSシリーズと比較してもその質感の差が際立っており、往年のセイコーファンにも納得していただけるモデルではないでしょうか。前モデルとの比較も兼ねて、ぜひ一度お手に取ってみてください。

セイコー キングセイコー
SDKA005の値段・スペック

ムーブメント

発売年月2023年7月
キャリバーNo6L35
駆動方式メカニカル 自動巻(手巻つき)
駆動時間最大巻上時約45時間持続
精度日差+15秒~-10秒
機能・秒針停止機能
・カレンダー(日付)機能つき

ケース・バンド

外装ステンレス
ケースサイズ厚さ:10.7mm 横:38.6mm 縦:45.8mm
ガラス材質ボックス型サファイア
ガラスコーティング内面無反射コーティング
中留ワンプッシュ両開き方式
腕周り長さ(最長)200.0mm

時計仕様

防水日常生活用強化防水(5気圧)
耐磁あり
重量130.0g
その他・スクリューバック

この記事の監修

腕時計販売店 HARADA
腕時計販売店 HARADA
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