
2026年、オリエントスターはブランド誕生75周年という大きな節目を迎えました。長年にわたって機械式時計の可能性を追求してきた同ブランドから、その歩みと新たな挑戦を象徴する2本の限定モデルが発表されました。
ひとつは、天体軌道から着想を得た「時空間」をテーマに、精緻なスケルトン構造を作り上げた世界限定130本の『RK-BR0001N』。もうひとつは、秋の夜空に浮かぶ「雲間の月」を幻想的なダイアルとムーンフェイズで表現した、100本限定の『RK-BW0006B』です。
いずれも自社製の手巻きムーブメントとシリコン製がんぎ車を採用しながら、それぞれ異なるアプローチでオリエントスターの技術と美意識を表現しています。
本記事では、75周年を彩る2本の限定モデルについて、独自の魅力を詳しくご紹介しましょう。ぜひ最後までご一読ください。
※本記事で登場する商品価格は、2026年9月時点のものです。最新価格は各商品ページをご確認ください。
オリエントスターの歴史と時計づくり

オリエントスターは、1951年に日本で誕生した機械式時計ブランドです。その名には、「輝ける星」と呼ばれるにふさわしい時計をつくりたいという思いが込められています。
1971年には、その後の機械式時計づくりを支える基幹ムーブメント「46系」が誕生しました。その後も機械式時計ならではの魅力を追求し、1991年にはスケルトンウォッチ「モンビジュ」を発表。その5年後には、現在もブランドを象徴する機構のひとつであるパワーリザーブ表示を採用するなど、独自の時計づくりを発展させています。

2017年にはセイコーエプソンとの統合を経て、同社が培ってきた精密加工技術やノウハウも時計づくりに活用。さらに近年は、星団や星雲などから着想を得た「Mコレクションズ」を展開し、機械式時計の美しさに独自の世界観を重ねたデザインも魅力となっています。
そんなオリエントスターは2026年、ブランド誕生75周年という大きな節目を迎えました。
長年培ってきた機械式時計の技術を受け継ぎながら、新たな発想や表現を積極的に取り入れ、その可能性を追求し続けているブランドと言えるでしょう。
オリエントスターならではの独自技術と時計づくり
オリエントスターの大きな特徴は、機械式腕時計にこだわった時計製造に加え、自社で機械式ムーブメントを開発・製造している点にあります。長年にわたって培ってきた技術を生かし、ムーブメントの性能はもちろん、細部の仕上げにまでこだわった時計づくりを続けているのです。

なかでも、近年のオリエントスターを象徴する技術のひとつが、シリコン製がんぎ車です。
2021年に登場した46系F8ムーブメントにも採用されており、軽量かつ高精度に加工できるシリコンの特性を生かすことで、70時間以上のロングパワーリザーブを実現しています。

また、長年にわたって磨いてきたスケルトンモデルの製造技術も見逃せません。精緻なムーブメントの動きを鑑賞できるだけでなく、職人の手作業による加工や仕上げを随所に取り入れ、機械そのものが持つ美しさを引き立てています。
さらに、セイコーエプソンが有する光学多層膜などの先端技術を、ダイアル表現にも活用。伝統的な職人技を大切にしながら、新たな技術を積極的に取り入れる姿勢も、オリエントスターならではの魅力といえるでしょう。
75周年を迎えたオリエントスターから、2026年限定モデルが登場
ブランド誕生75周年という節目を迎えた2026年、オリエントスターから、その歩みを象徴する特別な限定モデルが登場しました。
今回ご紹介するのは、新たなフラッグシップモデルとして誕生した『RK-BR0001N』と、月齢表示を備えた『RK-BW0006B』の2本です。
精緻なスケルトン構造によって機械そのものの美しさを追求したモデルと、幻想的な夜空の情景をダイアルに描いたモデル。それぞれ異なるアプローチでオリエントスターの技術と美意識を表現した2本について、デザインやムーブメント、機能性を詳しく見ていきましょう。
オリエントスター スケルトン『RK-BR0001N』
『RK-BR0001N』は、ブランド誕生75周年を記念して登場した、オリエントスターの新たなフラッグシップモデルです。世界限定130本で、国内では75本のみ展開されています。
「時空間」を表現した立体的なスケルトンデザイン

本作のデザインテーマは、時と空間が響き合う「時空間」です。星々の運行から時を知り、果てしない宇宙から空間という概念を見出してきた人類の歴史に着目し、天体軌道が描く曲線や重なりをムーブメントのレイアウトやブリッジの造形に取り入れています。

また「間」や余白を生かす、日本ならではの美意識を取り入れていることも特徴です。3層からなる多重サークルによって奥行きを生み出し、精緻な機構を立体的に見せるスケルトンデザインに仕上げました。

細部には熟練職人の手仕事が生かされ、表面へ微細な平行線を刻む筋目付け加工がやわらかな光沢を演出。パーツの溝に施した墨入れによって、天体軌道をモチーフとする曲線も鮮明に浮かび上がります。

さらに、肉抜きされた時分針やねじには、金属を熱して発色させる伝統的な青焼き加工を採用。鮮やかなブルーがアクセントとなり、複雑に重なるスケルトン構造を引き締めています。
ストラップには、伝統的な手もみ技法「茶利八方」で仕上げたゴートレザーと新設計のプッシュ三つ折れ式バックルを採用し、細部にまでこだわりが行き届いている点も魅力です。
新開発の手巻きキャリバー「F9B82」を搭載

ムーブメントには、新開発の自社製手巻きキャリバー「F9B82」を搭載しています。オリエントスターが培ってきた技術を受け継ぎながら、シリコン製がんぎ車をはじめとする先端技術を取り入れた新世代のムーブメントです。
精度は日差+10秒〜-4秒を実現しており、スケルトンならではの美しい構造だけでなく、優れた性能を備えていることが特徴。パワーリザーブはオリエントスター史上最長となる72時間以上を確保し、最大巻き上げ時には約3日間にわたって駆動します。
また日常生活用防水(3気圧)に加え、4,800A/m以上の磁界に耐えられるJIS1種の耐磁性能を備えていることもポイントです。繊細なスケルトンモデルでありながら、磁気への対策も施されています。
さらに、本作には10年間のメーカー保証が設けられ、保証期間中は3回の無償オーバーホールを受けられます。精度や持続時間だけでなく、耐久性や長期的なサポートにも配慮された、フラッグシップモデルにふさわしい一本です。
M45 F8 メカニカルムーンフェイズ ハンドワインディング『RK-BW0006B』
『RK-BW0006B』は、ブランド誕生75周年を記念した「M45 F8 メカニカルムーンフェイズ ハンドワインディング」の限定モデルです。
星団すばる(プレアデス)をテーマとするクラシックコレクション「M45」に属し、公式オンラインストアとプレステージショップで合わせて限定100本が展開されます。
「雲間の月」を表現した幻想的なダイアル

本作のダイアルテーマは、「雲間の月」です。秋の澄んだ夜空に細い雲がたなびき、その隙間から月光が差し込む情景をモノトーンの色彩で表現しています。
ダイアルの製造はグランドセイコーの腕時計も手がける「時の匠工房」が担当。雲やその奥で輝く星々には「金属ナノ粒子積層技術」を採用しています。金属ナノ粒子による発色の強弱や濃淡が独特の奥行きを生み出し、光の当たり方によって移ろう夜空の表情を描き出しました。
また「厚クリア塗装」によるラッピング加工を施すことで、夜空を思わせる深みを強調しています。ローマ数字には複数回の重ね印刷によって立体感と陰影を与え、リーフ針は鏡面と筋目で仕上げを使い分けるなど、細部までこだわりが行き届いているのも特徴です。
ケースにはSUS316ステンレススチールを使用し、ケース径39.5mmに抑えた比較的コンパクトなサイズを採用しています。そしてストラップにはグレーのクロコダイルを組み合わせており、幻想的なダイアルを落ち着いた外装が引き立てます。
3層構造ムーンフェイズと手巻きキャリバー「F8A62」

ムーブメントには、新開発の自社製手巻きキャリバー「F8A62」を搭載しています。
精度は日差+15秒〜-5秒で、自社開発のシリコン製がんぎ車を採用することにより、約70時間以上のパワーリザーブを確保しました。

そして、本作の最大の特徴といえるのが、6時位置に配されたムーンフェイズです。月齢表示には、
- 星を散りばめた艶やかな金属板
- 月をかたどった白蝶貝
- 駆動用の月齢車
を重ね合わせた、特許出願中の新たな3層構造を採用しています。白蝶貝ならではの虹彩を生かすことで、夜空に優しく輝く月を精緻に表現していることも特徴です。
加えて、ダイアルと月齢表示の間に明確な境界を設けないことで、月が夜空へ自然に溶け込むような一体感も生み出しています。
さらにシースルーケースバックからは、鮮やかなブルーのシリコン製がんぎ車を鑑賞可能です。ムーブメントの受けには星の軌跡をイメージした波目模様や三日月形の切り欠きも施されており、表側の「雲間の月」と呼応する世界観を裏側からも楽しめるでしょう。
オリエントスター75周年を彩る2本の限定モデルに注目

ブランド誕生75周年という節目に登場した『RK-BR0001N』と『RK-BW0006B』。それぞれ異なるコレクションに属しながら、オリエントスターが培ってきた機械式時計の技術と、独自の美意識を随所に感じられる特別なモデルです。
『RK-BR0001N』は、「時空間」をテーマとする立体的なスケルトンデザインと、新開発の手巻きキャリバー「F9B82」が大きな見どころ。一方の『RK-BW0006B』では、「雲間の月」を表現した幻想的なダイアルと、3層構造のムーンフェイズが独自の世界観を生み出しています。
伝統的な職人技を大切にしながら、シリコン製がんぎ車をはじめとする新たな技術にも挑戦し続けるオリエントスター。その75年にわたる歩みと、これからの可能性を感じさせる2本として注目してみてはいかがでしょうか。
※本記事で登場する商品価格は、2026年9月時点のものです。最新価格は各商品ページをご確認ください。
この記事の監修

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