スピードマスター329.30.43.51.02.001の文字盤を拡大した画像

【オメガ2021年新作 スピードマスター クロノスコープ】
白文字盤に青をあしらったアンティーク調の復刻モデル

スピードマスターはオメガの腕時計を広く世に知らしめ世界最高のウォッチブランドへと押し上げたオメガを代表するシリーズです。
近代まで腕時計の精度や耐久性には課題が多く各社がしのぎを削って技術の向上に励み現在の精度を実現しました。オメガはその中で最も精度が高く最もメンテナンス性に優れ最も過酷な条件下でも信頼性の高い製品を生みだし続け今日まで機械式腕時計業界の模範となっています。

今回登場したモデルは良い意味でいつものスピードマスターとはかなり違う印象のスピードマスターに仕上がりました。それは見た目に現れたデザインと機構や素材や加工などで変わる耐久性や着け心地で表現されています。
もちろんこれまで伝統的に踏襲してきたスピードマスターらしさは失わず、むしろ過去の歴史に学びその魅力を呼び覚ましたような感じさえします。

大切にしてきたものは変わらず土台に据えながら冒険心や野心を滲ませた、そんな攻めの一本をご紹介します。

 

 

過去のコレクションが
シリーズを横断しスピードマスター調で復活

スピードマスター クロノスコープ黒文字盤のダイアルを拡大した様子

クロノスコープという名をご存じの方は筋金入りのオメガファンだと言えます。その理由は2000年代に登場したデヴィルシリーズの中で既にクロノスコープというコレクションが存在したからです。
当時のモデルは3時と9時位置に大き目のサブダイヤル、6時位置にはその水平に並んだ2つのサブダイヤルの後方に隠れて重なる半円状のサブダイヤル、そして11時位置に日付表示というデザインでした。様式はクロノグラフですがサブダイヤルの目盛りや数字を極力小さくして計器類と感じさせないよう配慮され、都会的で洗練されたドレスウォッチでした。

今回オメガはクロノスコープの名を復活させ、スピードマスターシリーズからクロノスコープコレクションを発表しました。
これまでにない多くの機能や試みを盛り込んでスピードマスター調に最適化されたデザインに生まれ変わったのです。

 

 

消えそうに繊細なのに印象深い
コバルトブルーのスネイルデザイン

スピードマスター クロノスコープのバンドを側面から見た様子

ケースもブレスレットもステンレス製で表面のヘアライン加工によって全体がフワっと優しく輝き、ブレスレットの中央の駒とリュウズとクロノスイッチだけはポリッシュ加工でキラッと光るアクセントになっています。

スピードマスター クロノスコープのりゅうずを拡大した様子

ダイヤルも同様にシルバーでベゼルと指針とスケールだけがコバルトブルー、いつまでも見ていられる癒しのデザイン。

スピードマスター クロノスコープのケースを側面から見た厚みの様子

インデックスやサブダイヤルの下地にはレコード盤の表面のようなスパイラルを描くレーシングトラックが彫られ、光の加減で微細に波立つ水面のような表情をつくります。

スピードマスター クロノスコープの文字盤を俯瞰した様子

ケース径は過去のクロノスコープよりまた一般的なスピードマスターより大きい43mmと、シンプルで繊細なデザインながら大きく目を引くサイズ。

スピードマスター クロノスコープのインデックスと針を拡大した様子

スピードマスター伝統のスティック状の時分針ではなく繊細でシャープな印象のリーフ針を採用し視認性の向上と同時にクラシカルな印象になりました。

新たに加わったデザインをご紹介

スピードマスター クロノスコープの文字盤を拡大した様子

・アラビア数字
バーインデックスから変更された横長のふっくらしたアラビア数字はドレスウォッチのようなシックで柔らかい雰囲気です。

スピードマスター クロノスコープのケース全貌を俯瞰した様子

・スネイルデザイン
3種の計器がダイヤルの中央で同心円状に並びます。スネイル(カタツムリ)デザインと呼ばれています。

スピードマスター クロノスコープのムーブメントの画像

・ムーブメントの形状
機構を覆うプレート表面には広範囲にジュネーブ加工が施されました。その大胆な波状模様はシースルーのケースバックからご覧ください。

 

 

手巻き機構は時代の逆行ではなく腕時計と対話する原点回帰

スピードマスター クロノスコープのダイアルを拡大した様子

自慢のムーブメントは自動巻クロノグラフのキャリバー9900をベースにした手巻き式でキャリバー9908と名づけられました。この新しいムーブメントは3/4プレートが特徴的な手巻きバージョンです。
機械式に比べムーブメントの厚みは抑えられケース厚も薄くなり重心が低くなります。つまり装着したケースの安定性が増すのです。
テンプの中心から放射状に伸びるオメガ自慢のアラベスク模様は大胆で美しく大きなブリッジも特徴的です。

現在のオメガにとって磁界の脅威はもはや過去のモノになりました。よほど強い磁力を帯びた地球外からの隕石にでも触れない限りは磁力の影響を受けないということになります。

スピードマスターは自動巻き式の道を進んできました。しかしここへ来てなぜ手巻き式なのか?多くの方がそう思われたことでしょう。その説明の前に、家族として一緒の時間を過ごすペットをイメージしてください。今ではいつでも可愛い動物の動画を観られる世の中なのに手間のかかるペットを飼う理由は何でしょうか。無性に撫でたくなり抱きしめたくなるからです。手巻き式の良さもそれと同じで手間を惜しまず触れることでさらに愛着が増すのです。

 

 

2シリーズでの製品化が示すのは不朽の名作であることの証明

スピードマスター クロノスコープを腕につけている様子

2021年モデルのクロノスコープは2つのシリーズにまたがる希少なコレクションです。いずれのモデルもそのシリーズの良さを損なうことなく特徴的なデザインで目の肥えた時計ファンを唸らせています。 特にアラビア数字を採用したことで無機質なレーシングウォッチだったスピードマスターにに生命感が宿り、ドレスウォッチといっても遜色のない美しさでバーサタイルな万能モデルになりました。

この配色のほかにもサブダイヤルが暗色のパンダモデル、その逆でサブダイヤルが明色の逆パンダモデル、そしてシーマスター300にも採用されているブロンズゴールドを使ったラグジュアリーモデルも展開して、多くの要望にマッチするラインナップが用意されています。

こんな方におすすめしたい

・手巻き式の良さを信頼品質のオメガウォッチで味わってみたい
・限りなくシンプルで癒しの青を基調としたクラシカルモデルが欲しい
・2つのシリーズにまたがって存在する希少なコレクションに興味がある

 

 

本質的に良いものは時代を超えてさらにその魅力を増幅させる

太陽照り付ける南国の海、静かな浅瀬から海底の裂け目の最深部へと一気に駆け下るブレイク、白く輝く砂浜との目の覚めるような群青の深淵との対比は本当に見事です。

限りなく要素を削り切った中で美しくまとめ上げたデザインはオメガのような芯の強いブランドにしかできません。本質的に世界最高である自負がなければ安易に奇抜なデザインや煌びやかな装飾に活路を求めてしまうからです。

スピードマスターは確かに間違いない人気モデルで品質も知名度も文句のつけようがないのですが、安定しているがゆえに代わり映えはしないものです。しかしこのモデルでオメガは新たな可能性と挑戦意欲をたくさん見せてくれました。
歩んできた歴史を振り返り新たな魅力への転化に成功した新生クロノスコープ、手巻き式の愛着を体験してさらに機械式時計の魅力にドップリ浸って下さる方がひとりでも増えることを願い、実際にこのモデルを手に取って愛着を感じていただくことを期待しています。

 

 

329.30.43.51.02.001 詳細スペック

外装

ブレスレット ステンレススティール
ケース ステンレススティール
ケース直径 43mm
ダイアルの色 シルバー
クリスタル風防 両面に無反射処理を施した、ボックス型強化サファイアガラス

ムーブメント

ムーブメント キャリバー:オメガ 9908
駆動方式 コラムホイールとコーアクシャル
エスケープメント搭載の手巻き
パワーリザーブ 60時間

機能

防水 5気圧(50メートル/167フィート)
その他 超高耐磁性能ムーブメント
クロノグラフ
クロノメーター
マスター クロノメーター認定
パルスメーター
スモールセコンド
タキメーター
シースルーケースバック
タイムゾーンの機能
テレメーター