数十万円から数百、数千万円するようなモデルまである高級腕時計。一度購入すれば数十年単位で使っていけるようなモデルもあり、一生で一本は購入したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、ブランドやモデルの特徴を知らずに購入してしまうと、高額な買い物ということもあり、後悔につながる可能性もあります。
この記事では、予算100万円で腕時計を選ぶときのポイントや、創業90年以上の腕時計販売店ハラダのスタッフがおすすめするブランド・モデルについてご紹介します。
予算100万円で腕時計を選ぶときのポイント
予算100万円で腕時計を選ぶときは、デザインや機能性といった自分が重視する要素はもちろんのこと、十分なメンテナンスが受けられるかなど、サービス面も確認する必要があります。具体的なポイントについてご紹介いたします。
重視するポイントを押さえたブランド・モデルか
長く使う前提で100万円の腕時計を買うなら、慎重にブランドやモデルを選ぶようにしましょう。高額な買い物ですから、自分に合わない腕時計を選んでしまうと後悔する可能性があります。
購入後に後悔しないためには、まず重視したいポイントを決めることが大切です。デザインや機能性・ステータス性・コレクション性(希少性)など、何に重きを置くかは人によって違います。
また、着用シーンを事前に想定しておくのも重要でしょう。TPOを考慮したモデル選択ができれば、自分の希望に合ったブランドやモデルが選びやすいはずです。
生活スタイルに合う機能性のモデルを
腕時計はモデルによって、さまざまな機能を搭載しています。時間を計る以外の付加的な機能を搭載しているモデルも多いため、自分の生活スタイルに合う機能は何かを踏まえて時計を選びましょう。
例えば海外出張の多い人には、各国の異なる時間帯を同時に表示できるワールドタイマーやGMT機能を備えたモデルがおすすめです。また、アクティブなシーンでも着用したい人は、耐久性、防水性を重視するのが良いでしょう。他にも、デイト表示機能の有無なども選ぶ参考になるはずです。
腕時計には、次のような機能を備えたモデルが販売されています。
・月の満ち欠けを表示するムーンフェイズを搭載したモデル
・通常より防水性の高いダイバーズウォッチ
・ストップウォッチとして使えるクロノグラフ
特に高級な腕時計には、搭載されている機能の種類も豊富です。仕事や趣味・生活で有用と思われる機能を備えたモデルを選び、長く愛用しましょう。
もちろん、ドレッシーなモデルが欲しい方は、機能の少なさを重視するのもひとつの手です。
十分なメンテナンスが受けられるか
高級時計に多い機械式時計は、クオーツ時計と比べて定期的にメンテナンスをしなければなりません。しかしながらメンテナンスを欠かさずに行えば、数十年という長い間使えるモデルもあります。
そのため、できるだけ長く使いたい高級腕時計を選ぶ際は、メンテナンスも充実したブランドを選ぶのも良いでしょう。
例えばグランドセイコーでは、公式なメンテナンスサービスとして、内装修理・オーバーホールに加えてライトポリッシュ(簡易研磨)もセットにした「コンプリートサービス」を提供しています。このように充実したメンテナンスを提供しているブランドであれば、購入後も長い付き合いができるでしょう。
100万円以内の腕時計のおすすめブランド「シチズン」
シチズン時計は、1918年に創業した日本の時計メーカーです。100年以上の歴史と伝統を持ち、数多くのハイブランドが競い合う現代の時計市場でも、独自の技術でそのアイデンティティを確立しています。
なお、シチズン時計は、次のような複数のブランドを展開しています。
・ザ・シチズン
・アテッサ
・エコ・ドライブ ワン
・エクシード
・カンパノラ
他にもレディースを含め、ニーズで選べるブランドが豊富に揃っています。幅広いデザイン・価格帯のラインナップがあるため、予算100万円で探している方でも納得できるモデルが見つかるでしょう。
ザ・シチズン NC1000-51E, NC1001-58A
1995年に誕生したザ・シチズンは、シチズン時計の最高峰ブランドです。高い技術力を活かし、持つ人の人生に長く寄り添う時計づくりを追求しています。
「NC1000-51E」「NC1001-58A」は、特定店限定モデルの機械式時計です。フリースプラングテンプに始まる機械式時計の最先端技術が駆使されており、そのソリッドなフォルムはモダンなウォッチメイキングを体現しています。
また、いずれもガラスのコーティング技術「クラリティ・コーティング」を施し、光を透過させて反射を抑えることで文字盤が見やすくなるよう工夫しています。
「NC1000-51E」と「NC1001-58A」は形状や機能は同じですが、ホワイトとブラックという2種のカラー展開となっています。6時位置にはスモールセコンドを配置。10気圧防水と3時位置のデイト表示によって、日常使い用の時計として高いポテンシャルを秘めています。また、裏ぶたからムーブメントの動きを鑑賞できるシースルーバック仕様も魅力となるでしょう。
100万円以内の腕時計のおすすめブランド「グランドセイコー」
グランドセイコーは、1960年のセイコー発の初代モデルから始まった日本の高級腕時計ブランドです。マニュファクチュール(自社一貫生産体制)として、ムーブメントの開発設計から製造・組み立て・検査・出荷に至るまでの工程を全て自社で対応しています。
元々は「セイコー」から生まれた派生ブランドですが、2017年に独立し、高級腕時計に特化したブランドとして、独自の路線を歩んでいます。
スポーツコレクション SBGJ237
グランドセイコーのスポーツコレクションは、文字どおりスポーティなテイストや機能を備えたコレクションです。視認性や操作性・堅牢性・装着性を高い水準で備えており、アクティブな動きにも耐えられるように作られています。
「SBGJ237」はスポーツコレクションの1モデル。青と白のベゼルとミッドナイトブルーのダイアルがコントラストを作る、爽やかなデザインの一本です。
ムーブメントに「キャリバー 9S86」を搭載した高精度な機械式時計で、GMT機能で複数のタイムゾーンの時刻を同時表示可能。毎秒10振動のハイビートで、安定した高精度を供給し続けます。
また、当店のグランドセイコーで売り上げNo.1を誇る大人気モデルであり、その信頼性も保証された一本です。
エレガンスコレクション SBGK007
エレガンスコレクションは、ドレスウォッチの領域を担うグランドセイコーの人気コレクションです。結婚式やパーティなど、特別なシーンにも映える高級腕時計を多くリリースしています。
エレガンスコレクションからおすすめしたいのが、手巻きの機械式時計「SBGK007」です。デザインの主張はさほど強くありませんが、スタイリッシュなデザインと、優美にカーブした薄型のフォルムが上品さを演出しています。
「グランドセイコーらしいエレガンス」をデザインコンセプトとしており、そのエレガントな出立は、アクティブシーン以外であればどんな場面にも合わせられるでしょう。
秒針停止機能やパワーリザーブ表示機能など実用的な機能も備えており、総合力の高いドレスウォッチです。
「SBGK007」については、以下の記事でも紹介しています。
【グランドセイコー メカニカル SBGK007】手巻式の気品あふれる薄型ドレスウォッチをご紹介
ヘリテージコレクション SBGJ255
ヘリテージコレクションは、「バランスの取れた王道デザイン」を特徴とするグランドセイコーの正統派コレクションです。伝統に現代的なテイストを盛り込んだ、バランスの良いモデルが多くのファンを魅了しています。
「SBGJ255」はヘリテージコレクションの中でも希少性の高い、数量限定の記念モデルです。グランドセイコーのデザインコードを確立した、「44GS」の誕生55周年を記念しています。多面カットで幅のあるインデックスや武骨な太い時分針、大きな曲線を描く接線サイドラインなど、セイコースタイルを軸にした独自のデザインが特徴。随所に施されたブルーのアクセントは他のグランドセイコーではあまり見られないもので、特別感を強調しています。
24時針(デュアルタイム表示機能)やカレンダー機能、10気圧防水など、機能性も充実しています。また、シースルーバックからは特別なローターを備えるムーブメントを鑑賞でき、特別感が強調されているのがわかります。
「SBGJ255」の詳細は以下の記事をご覧ください。
【グランドセイコー メカニカルハイビートGMT SBGJ255】 44GSの55周年を記念した数量限定チタンモデルを紹介
100万円以内の腕時計のおすすめブランド「オメガ」
オメガは、1848年に誕生したスイスの高級腕時計ブランドです。小さな工房からスタートしたオメガは次々と高品質な時計を打ち出し、スイスからヨーロッパ、やがては世界中で注目される名門ブランドへと成長を遂げました。
現在はオリンピックのオフィシャルタイムキーパーを務めている他、フラッグシップモデルである「スピードマスター プロフェッショナル」がNASAの正式装備として認定を受けています。
シーマスター ダイバー 300M 210.30.42.20.06.001
シーマスターは、オメガが誇るダイバーズウォッチコレクションです。洗練されたデザインと実用性に富んだモデルが幅広くリリースされています。
シーマスターでおすすめしたい1本が、「ダイバー 300M 210.30.42.20.06.001」です。マスタークロノメーター認定を叶えた「キャリバー オメガ 8800」を搭載する他、30気圧防水でヘリウムエスケープバルブ・ねじ込み式りゅうずを備えており、本格派ダイバーズウォッチとしての機能性の高さが光ります。
ブルースティール製のスケルトン針や、ウェーブパターンのエングレービング加工は、ダイバーたちを魅了する要素です。立体的なインデックスや6時位置のデイト表示が、スポーティでエレガントな外観を作っています。
以下の記事でも「ダイバー 300M 210.30.42.20.06.001」の魅力を紹介しています。
【オメガ シーマスター ダイバー300M】ブルーとシルバーの組み合わせが光る王道モデル
デ・ヴィル プレステージ 434.10.41.21.03.001
デ・ヴィル プレステージは、オメガの人気シリーズ。スリムでエレガントであることを不変のテーマとし、シンプルながらクラシカルで味があるモデルをリリースしています。
「434.10.41.21.03.001」は、コレクションの伝統を受け継ぐクラシカルなデザインと洗練されたフィーリング、機能性の高さが魅力のモデルです。青みがかったダイアルも味わい深く、幅広いシーン、ファッションにマッチします。
また、スリムなルックスながら、高い耐磁性能を持つ自動巻きムーブメントが搭載されており、マスタークロノメーターに認定されています。
美しいムーブメントを鑑賞できるシースルーケースバックも魅力でしょう。6時位置には、デイト表示の他、三日月型のパワーリザーブインジケーターが配置されています。
シーマスター アクアテラ 150M 220.10.41.21.10.001
シーマスター アクアテラ 150MMは、オメガの人気ダイバーズウォッチシリーズです。洗練されたドレスウォッチとダイバーズウォッチの要素をブレンドした、独特の雰囲気が特徴です。
「220.10.41.21.10.001」は、アクアテラの代表的なモデルです。自動巻きのマスター クロノメーター「キャリバー オメガ 8900」を搭載し、高い精度と耐磁性能を誇ります。防水性能は15気圧(150m)防水です。
文字盤には、豪華なヨットのウッドデッキをイメージした横ストライプがあしらわれており、優雅なリゾートテイストも演出。サファイアクリスタル製のシースルーケースバックも秀逸です。
100万円以上の腕時計もチェック
腕時計は100万円以上ともなると、さらに選択の幅が広がります。貴金属を使ったモデルや、極めて性能の高いモデルもあり、ステータス性に優れた腕時計を見つけやすくなるでしょう。ここでは、よりランクの高い1本を探している方に向けて、100万円以上の高級腕時計モデルも紹介します。
グランドセイコー エボリューション9 コレクション SLGH005
グランドセイコーの「エボリューション9 コレクション」は、新デザイン文法「エボリューション9スタイル」を基に展開されるコレクションです。セイコーが長年醸成してきたデザインスタイルを進化させた、日本の美意識を追求する独特のデザインが特徴です。
中でもSLGH005は、エボリューション9 コレクションを代表する機械式モデルの一種です。滑らかなカーブフォルムと白樺林を表現した文字盤が、日本の美意識を凝縮した美しいデザインを実現しています。そのグレートーンでまとめられた仕上がりは、障子から差し込む光のような風合いさえ感じさせるでしょう。
ムーブメントは、毎時3万6,000振動と約80時間のパワーリザーブを実現した「キャリバー 9SA5」を搭載。10気圧防水やねじロック式りゅうずなど、高い機能性を備えています。
2023年のWBCで、大谷翔平選手からヌートバー選手に贈られたという逸話もあり、話題に事欠かない一本と言えます。
以下の記事で「SLGH005」を詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
【グランドセイコー メカニカル SLGH005 白樺】 世界が認めたグランドセイコーの傑作モデルをご紹介
グランドセイコーエボリューション9 コレクション一覧はこちら
オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル 310.30.42.50.01.002
スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナルは、オメガのフラッグシップモデルのひとつです。アポロ11号の月面着陸へ実際に携行されたことで一躍有名になりました。
「310.30.42.50.01.002」は、スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナルの第8世代モデルです。月面探査に同行した第4世代モデルのデザイン性を継承しており、その完成度の高さは愛好家を唸らせています。機能面は、第4世代と同じ手巻き式で、クラシカルなデザインと現代の時計技術を集約した性能の高さを特徴としています。
ムーブメントにはマスター クロノメーター「キャリバー 3861」が搭載されており、高い精度はもちろん、1万5,000ガウスの耐磁性能も注目ポイントです。クロノグラフやタキメーターが生み出すスポーティテイストも魅力となるでしょう。
ショパール ミッレ ミリア クラシック クロノグラフ 168619-3004
ショパールは1860年に創業した、スイスのラグジュアリーブランドのひとつです。ジュエリーメゾンとして知られていますが、数々の魅力的な腕時計コレクションも展開されいます。
ミッレ ミリアはショパールの代表的なコレクションの一つです。イタリアの伝統的なカーレース「ミッレ ミリア」にインスパイアされて誕生しました。ショパールは1988年からミッレ ミリアレースの公式タイムキーパーを務めており、強固なパートナーシップを維持し続けています。
このコレクションを象徴するようなモデルが、3カウンターの自動巻きクロノグラフ「ミッレミリアクラシッククロノグラフ 168619-3004」です。クラシックカーを思わせるライトグリーンカラーが特徴的で、パンチングが施されたバンドも合わせて、レトロスポーティさが際立つ一本です。また、ピストンを思わせるボタンや操作性の高い大柄なリュウズも、本作の魅力を高める要素でしょう。
高級時計の購入は正規販売店で
高級時計は並行輸入店や家電量販店でも購入できますが、長く使いたい腕時計は正規販売店で買うのがおすすめです。なぜ正規販売店の方が良いのか、並行輸入店と比較して解説します。
希少なモデルでも価格が高騰しない
並行輸入店や家電量販店は、メーカーの価格設定に縛られないため、正規販売店より腕時計を安く購入できるのがメリットです。しかし、供給より需要が多い人気モデル・レアルモデルの場合は、逆に定価より値段が高くなってしまうケースもあります。
一方の正規販売店では、基本的にメーカーの定価でしか販売されません。モデル需給状況に関係なく値段が固定されるため、希少なモデルでも価格が高騰せず、安定した値段で購入できます。
手厚いアフターサービスが受けられる
高級時計の品質を維持するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。並行輸入店でも基本的に修理サービスを受けられるものの、まれに受けられない場合もある点に注意が必要です。
正規販売店では、どの店舗でもメーカー公式の手厚いメンテナンスサービスが受けられます。さらにメーカー公式のメンテナンスサービスを、特別価格で受けられることもあるのが魅力です。
例えば、グランドセイコーサロンに認定されているハラダでグランドセイコーの腕時計を購入すると、グランドセイコー公式のコンプリートサービスを特別価格で受けられます。
納得のいく腕時計を人生に
予算100万円で腕時計を購入する場合は、自分が重視するポイントを明確にしましょう。デザインやスペックはもちろん、生活スタイルに合う機能性を備えているか、十分なメンテナンスが受けられるかを確認しておくことも重要です。
100万円以内の腕時計では、シチズンやグランドセイコーといった日本のメーカーからオメガのようなスイスブランドまで、広い選択肢があります。紹介したモデルも参考に、納得して長く使える腕時計を人生のパートナーとして迎えてみてはいかがでしょうか。
ハラダのような正規販売店であれば、希少な限定モデルでも定価で購入できる上、メーカー公式の手厚いメンテナンスサービスを販売店仲介のもと利用できるので安心です。長く愛用できる腕時計をお探しの方は、ぜひハラダへお問い合わせください。
この記事の監修
- 時計は単なる時間を知るためのツールではなく、個性やスタイルを表現する大切なアイテムであるという信念のもと、ハラダではお客様一人ひとりのライフスタイルに合った時計を提案し、長く愛用できる商品選びをサポートしています。
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