腕時計に夜光は必要?夜光の種類や注意点・おすすめモデル紹介 - 高級時計 正規販売店 ハラダHQオンラインショップ

腕時計に夜光は必要?夜光の種類や注意点・おすすめモデル紹介

SBGJ277の夜光

夜光機能付きの腕時計は、暗い環境であっても簡単に時刻を確認することができます。とはいえ、インデックスや針の見た目に影響する要素でもあり、フォーマルなドレスウォッチなどを探している場合は、あえて夜光付きのモデルを避けて選ぶ場合もあるでしょう。

そもそも腕時計にとって夜光は必須の仕様なのでしょうか。ここでは、夜光の必要性や種類、注意点を解説するとともに、夜光付きのおすすめモデルもご紹介します。

腕時計に夜光(蓄光)は必要?

腕時計の夜光機能とは、針やインデックス、文字盤などが暗い場所で光る機能のことです。夜光付きのモデルなら、暗い場所や夜間でも簡単に時刻を確認できるでしょう。

当然ながら利用シーンによっては、夜光は必須な機能ではありません。日中のビジネスシーンだけで腕時計を着用する人にとっては、そこまで必要性が感じられないでしょう。

ノルケインの夜光

また、そもそも現代では、暗闇でもスマートフォンを使えば簡単に時刻を確認できるため、かつてほど夜光機能の必要性は高くありません。また夜光機能は主にスポーツウォッチ向けの機能であり、フォーマルなドレスウォッチを希望する場合、夜光なしのモデルを探すのが基本です。

とはいえ、腕時計を暗い場所で使うことが多い方にとって夜光は必須機能といえます。また、夜光機能はスポーティな印象を強めてくれたり、昼夜で表情の変化を与えてくれたりと、腕時計の魅力を高める一つの要素でもあります。

腕時計の夜光の種類

腕時計の夜光塗料には「蓄光」と「自発光」の2種類があります。種類ごとの特徴を見ていきましょう。

蓄光

「蓄光」タイプの夜光塗料は、光が当たるとそのエネルギーを蓄えて、暗くなってもしばらく光り続けることができる塗料です。

シーマスターダイバー300M ボンドウォッチの夜光

現在では多くの腕時計で「ルミノバ」と呼ばれる蓄光塗料を使用しています。ルミノバの結晶の中にある電子は、蛍光灯や太陽光の光で刺激を受けると「励起状態」と呼ばれる状態になります。そこから元に戻る過程で発生するエネルギーが、光となって目に見える仕組みです。中には、ルミノバよりも発光量が大きく、強い光を放つ塗料として「スーパールミノバ」というものもあり、スイス産の高級腕時計では多く採用されています。

また、蓄光塗料は次に紹介する自発光の塗料と違って放射性物質を使用しないため、安全面のメリットがあることから、多くの腕時計で使用されています。

自発光

ルミノバが誕生する以前、腕時計には夜光塗料としてラジウムやトリチウムといった放射性物質が使われていました。ラジウムやトリチウムを使った夜光は、塗料が放つエネルギーによって自ら光るため「自発光」と呼ばれます。

腕時計の夜光の歴史

腕時計に用いられる夜光塗料はもともと自発光のものでした。暗い場所で時刻を確認する場面も多い軍隊において、1900年代初頭からラジウムを使用した夜光腕時計が製造されていました。

しかしラジウムは放射線量が多く、1910~1920年代になると夜光機能付き腕時計の製造現場で健康被害が発生するなど、人体に対する危険性が明らかになります。1960年代に使用が規制されたラジウムに代わり、放射線量の低いトリチウムが一般的に使われるようになりました。

その後、1993年に日本の「根本特殊化学」が、放射性物質を使用しない蓄光塗料ルミノバを開発し、自発光を用いた夜光機能はほぼ見られなくなりました。

ただし「ボールウォッチ」など一部のブランドでは、現在でも自発光を利用したモデルが販売されています。

腕時計の夜光が光らないときの対処法

夜光機能付きの腕時計の針や文字盤は、うまく光らなくなってしまうことがあります。ここで、腕時計の夜光が光らないときに有効な対処法を解説します。

しばらく光に当てる

OMEGA オメガ シーマスター ダイバー 300M 42MM

蓄光モデルの腕時計が光らないときは、多くの場合しばらく自発光や照明に当てるのが効果的です。蓄光塗料は光るだけの十分なエネルギーを蓄えていないと、夜光機能を果たせません。

購入直後や暗所にしばらく放置していたケースなどで、十分にエネルギーを蓄えられていない可能性があります。まずは紫外線の届く明るい場所にしばらく置いておき、蓄光塗料がエネルギーを蓄えられるようにしましょう。

ただし直射日光は劣化が進む原因になるため、注意してください。また、蛍光灯の光でもエネルギーを蓄えられますが、直射日光の当たらない窓際などに置くのがおすすめです。明るい場所で一日着用してみてもよいでしょう。

ちなみに、市販のブラックライト等を使うことで、蓄光をより強く光らせることが可能です。

塗料の塗り直し・文字盤交換をする

自発光タイプの腕時計の場合は、経年劣化している可能性が考えられます。トリチウムを使用したモデルであれば、10年程度でトリチウムのエネルギーが失われます。このような場合は塗料の塗り直しや文字盤の交換が必要になるでしょう。

対して蓄光タイプの夜光塗料は、経年劣化によって光らなくなることはほとんどなく、基本的に外部のエネルギーを受けている限りは光り続けます。しかし内部に水分が入ってしまうなどして塗料の劣化が進むと、光らなくなることがあります。この場合も、塗料の塗り直しや文字盤の交換が必要です。

夜光あり腕時計の取り扱い上の注意点

夜光機能が付いている腕時計を購入した場合、取り扱いに当たっては注意点があります。長い間使い続けるためには、次の2つの注意点を意識して取り扱いましょう。

内部に水が入らないように注意する

先ほども紹介したように、時計の内部に水分が入ってしまうと夜光塗料が劣化する要因になります。塗料が劣化するとうまく光らなくなってしまい、塗料の塗り直しや文字盤の交換が必要になるかもしれません。

そもそも腕時計は精密機械であり、水気は大敵です。水分が内部に入ることがないよう、普段から取り扱いに注意するのは大前提といえるでしょう。

夜光付きのモデルは高い防水性能を備えるものも多いですが、使い方を誤ると、内部に水が入ってしまうことがあります。例えば水中でのリュウズの操作は厳禁です。

防水性能の違いも把握しておき、想定外の使い方をしないことが大切です。防水機能について詳しくは、以下のページをご参照ください。

アンティークモデルは衝撃に注意する

夜光機能付きのアンティークモデルは、経年劣化によって塗料が脆くなっていることもあるので、衝撃を与えないように注意しましょう。場合によっては割れてしまいます。

アンティーク腕時計の場合はメーカーによる修理ができないことも多くあります。専門の時計店に持ち込めば塗り直しなどの修理を依頼できることがありますが、塗料の素材や塗り方が変わってしまう可能性が高く、アンティーク腕時計としての風合いが失われてしまうかもしれません。

アンティークの風合いを大切にするためにも、普段から慎重に取り扱うようにしましょう。

おすすめの夜光付き腕時計3選

夜光付き腕時計は、さまざまなブランドやコレクションで販売されています。ここではユニークなものも含めた、おすすめの夜光付きモデルを3つご紹介します。

ノルケイン ネベレスト ナイトサイト NNB1001BBWA/IL107/15NBF

ノルケイン ネベレスト ナイトサイト NNB1001BBWA/IL107/15NBFのリストショット

スイスの腕時計ブランド「ノルケイン」は、2018年創業の新しいブランドであるにもかかわらず、スポーツ界の著名人たちにも愛用されるなど高い人気を誇っています。

ノルケインの「ナイトサイト NNB1001BBWA/IL107/15NBF」は、Never rest(決して休まない)をもじった名称のコレクション「ネベレスト」の一本。ネベレストコレクションにおけるスペシャルモデルで、針だけでなく「文字盤の全面」に夜光機能があります。ケースやリュウズなどにはオールブラックのDLCコーティングが施されており、個性的な夜光腕時計を探している方におすすめの一本です。

「ナイトサイト NNB1001BBWA/IL107/15NBF」のデザインや機能性については、以下の記事でも詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

ネベレストナイトサイト
https://hrd-web.com/?mode=f311

オメガ スピードマスター ダークサイド オブ ザ ムーン 311.92.44.51.01.004

オメガ スピードマスター 311.92.44.51.01.004のリストショット

オメガのアイコニックなコレクションである「スピードマスター」は、NASAの装備品にも採用され、アポロ11号の搭乗員とともに人類初の月面着陸を成し遂げた腕時計としても広く知られています。

「ダークサイド オブ ザ ムーン」は、月に同行した第4世代モデル(初代ムーンウォッチ)にインスピレーションを受けて生まれたモデルです。

「311.92.44.51.01.004」は、ブラックセラミックのダイアルが特徴。スーパールミノバを使用したインデックスやタキメータースケールがブラックの文字盤で光る姿は、まるで暗闇の中に一筋の月光が差し込むかのような美しさです。

生成りのステッチを施したブラックのレザーストラップとの組み合わせも見事で、ビジネスシーンにも適したモデルとなっています。

「311.92.44.51.01.004」は、スピードマスターでは初めての黒一色のモデルです。その中に込められたこだわりを、以下の記事で詳しく解説しています。

オメガ スピードマスター 311.92.44.51.01.004の夜行
https://hrd-web.com/?mode=f283

セイコー プロスペックス ダイバー スキューバ SBDC193

セイコー プロスペックス ダイバー スキューバ SBDC193の全体図

ダイビングやトレッキングをはじめとして、スポーツやアウトドアシーンでも使える機能性の高さを特徴とする「セイコー プロスペックス」。南極観測隊越冬隊員の装備品にも使われた、国産初のダイバーズウォッチとしても知られています。

「ダイバー スキューバ SBDC193」は世界限定3,500本で、ブラックとグリーンのコントラストが印象的なモデルです。新開発の夜光塗料である「グリーン ルミブライト プロ」がインデックスと針に採用されており、暗い場所での高い視認性を備えています。

高スペックでありながら、比較的手の届きやすい価格帯なのも魅力の一つ。夜光機能を備えたスポーツウォッチを探している方におすすめの一本です。

夜光ありの腕時計をお探しの際はHARADAへ

夜間や暗い場所でも時刻を正確に知ることができる夜光機能付きの腕時計。夜間と昼間の違いを演出してくれるなど、夜光は腕時計の可能性を広げてくれる要素の一つでもあります。

夜光ありの高級腕時計をお探しなら、高級時計正規販売店HARADAのご利用をぜひご検討ください。HARADAではスポーツシーンやビジネスシーンなど、お客さまがお使いになるシーンに合った夜光機能付きの腕時計をご提案いたします。

この記事の監修

腕時計販売店 HARADA
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