
腕時計を選ぶ際は、搭載されている機構を第一に考える人も多くいらっしゃるでしょう。とりわけ、100年単位で日付調整の必要がないパーペチュアルカレンダーは、腕時計に搭載される憧れの機構のひとつとなっています。
この記事では、パーペチュアルカレンダーとは何か、アニュアルカレンダーとの違い、世界三大複雑機能の概要などについて解説します。合わせて、手頃にその機能性を実感できるモデルとして、パーペチュアルカレンダーを搭載したクォーツ式モデルも紹介しています。ぜひ時計選びの参考にしてください。
パーペチュアルカレンダーとは
パーペチュアルカレンダーとは、機械式時計の世界三大複雑機構の1つです。基本的に手動で調整する必要がないことから、永久カレンダーとも呼ばれています。
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物理的な仕組みで駆動する複雑機構は、極めて高額な腕時計にのみ搭載されるものであり、まさに腕時計の最高峰。トゥールビヨンやミニッツリピーターと並び、この機能に強い憧れを抱く時計愛好家も少なくなくないでしょう。一方、集積回路で制御するクォーツ式モデルにおいては、一般的な機能となりつつあります。また、機械式に比べてリーズナブルな価格帯で展開されている点も魅力となるでしょう。
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まずはパーペチュアルカレンダーの魅力や歴史、アニュアルカレンダーとの違いについて解説します。
パーペチュアルカレンダーの魅力
一般的な腕時計の日付表示は31日です。したがって、30日の月や2月28日、うるう年の2月29日を過ぎた際には手動で設定する必要があります。
それに対してパーペチュアルカレンダーの腕時計は調整が不要です。30日の月およびうるう年に対応しているため、時計が動き続けている限り、正確な日付を示し続けます。そのため永久の(=perpetual)カレンダーという名前が付いています。

ただし、ほとんどのパーペチュアルカレンダーは「西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年は平年とする」といううるう年の例外ルールに対応していません。そのため、例外ルールで平年となる2100年や2200年などの2月28日以降は再設定が必要です。
パーペチュアルカレンダーの歴史
パーペチュアルカレンダーは1975年、天才時計師アブラアン‐ルイ・ブレゲがその発明に大きく貢献し、誕生したとされています。マリー・アントワネットからの依頼で1827年に完成したれた懐中時計「ブレゲNo.160」にも、パーペチュアルカレンダーが搭載されています。
パーペチュアルカレンダーが腕時計に初めて搭載されたのは、パテックフィリップの「No.97975」です。以降、同社はパーペチュアルカレンダー搭載の腕時計の傑作を次々に発表しました。
そして現代では、高度な技術が必要とされる機械式時計のパーペチュアルカレンダーは、高級時計ブランドの威信をかけた最上位モデルにしばしば搭載されています。
アニュアルカレンダーとの違い
パーペチュアルカレンダーが100年に1回程度の設定で済むのに対して、アニュアルカレンダーは毎年3月1日に日付調整が必要な機能です。そのため、年次(=annual)カレンダーという名称が付いています。

アニュアルカレンダーはパーペチュアルカレンダーほど複雑な機構ではありません。とはいえ、比較的高価なモデルに搭載される機構です。
アニュアルカレンダーは1996年にパテックフィリップが発明し、各ブランドがそれを採用するようになりました。パーペチュアルカレンダーと比べると歴史的に新しい機構です。
【機械式編】パーペチュアルカレンダーおすすめブランド「ピアジェ」
ピアジェは、ジュエリーと時計製造の両面で強い存在感を示す、スイスの名門ブランドです。薄型のムーブメントおよび腕時計の製造で広く知られており、そのラインナップにはスリムかつドレッシーな顔ぶれがそろいます。
そんなピアジェには、その哲学に則った、薄型のパーペチュアルカレンダーウォッチが登場しています。ここでは、ピアジェのスポーツウォッチ「ポロ」から登場しているパーペチュアルカレンダーウォッチについて、紹介していきます。
ピアジェ ポロ パーペチュアルカレンダー ウルトラシン G0A49006

ピアジェ ポロ パーペチュアルカレンダー ウルトラシン G0A49006は、18Kホワイトゴールド製のケースに、深みのあるブルーオブシディアン文字盤を組み合わせたモデルです。注目は、パーペチュアルカレンダー機能を搭載しつつも、その厚さをわずか8.65mmにまで抑えている点。
この厚みは、自社製の極薄自動巻ムーブメントCal.1255P(厚さ4mm)の搭載によるもので、時・分表示に加え、月、日付、曜日、うるう年、そして6時位置にはムーンフェイズを、極めて正確に表示します。
ウルトラシンの名にふさわしい、ピアジェのエレガントなウォッチメイキングを実感できる、至高の永久カレンダーモデルです。
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また、本作には、グリーンのストライプ入りダイアルを備えたステンレスモデルも登場しています。こちらはよりシックなスポーティスタイルが魅力で、ブルーとはまた違った表情が演出されています。

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【機械式編】パーペチュアルカレンダーおすすめブランド「ボーム&メルシエ」
ボーム&メルシエは、スイスの腕時計ブランドの中でも、一際長い歴史を持つ老舗です。本格的なスイスウォッチが、比較的手の届きやすい価格帯で展開されており、実用的なボーマティックムーブメントの搭載が、その魅力をさらに押し上げています。
当ブランドでは、人気コレクションであるクリフトンやリビエラから、パーペチュアルカレンダーウォッチが登場しています。比較的(とはいえやはり高価ですが)手に入れやすい価格帯でパーペチュアルカレンダーモデルが購入できるため、一度検討してみてはいかがでしょうか。
ボーム&メルシエ リビエラ パーペチュアルカレンダー 10786
ボーム&メルシエのラグジュアリースポーツウォッチであるリビエラに、パーペチュアルカレンダーを搭載したモデルです。縦のポリッシュ仕上げが入ったシルバーグレーダイアルに、ピンクゴールドの表示部を組み合わせ、エレガントな視認性が演出されています。さらに、月、日付、曜日、6時位置にムーンフェイズ表示を配置し、それぞれをメインダイアルと同色にすることで、クラシカルなパーペチュアルカレンダー機能が、モダンにダイアルの中へ溶け込んでいます。
世界限定50本の希少なモデルですが、その分特別感も満載の一本と言えるでしょう。
【クォーツ編】パーペチュアルカレンダーおすすめブランド「ザ・シチズン」
ここからはパーペチュアルカレンダーを手軽に体験できるクォーツモデルを、ラインナップするおすすめブランドと、代表モデルをご紹介していきます。
最初にご紹介したいブランドは「ザ・シチズン」です。ザ・シチズンは「身に着ける人の人生に永く寄り添う腕時計」を理想に掲げ、シチズンのフラグシップコレクションとして1995年に誕生したブランドです。
パーペチュアルカレンダーモデルを比較的安価な価格帯で購入するなら、クオーツ式モデルが基本となります。ザ・シチズンでは、実用性とデザイン性を兼ね備えたパーペチュアルカレンダー搭載のクオーツ式モデルが多く揃います。
ここでは、ザ・シチズンのパーペチュアルカレンダー搭載モデルを3つ紹介します。
AQ4060-50A
AQ4060-50Aは、「正確・見やすい・使いやすい」の三拍子が揃った実用性と、ザ・シチズンの本質を追求した格調高い光沢感、平滑面のあるケースラインが特徴です。
AQ4060-50Aに搭載されたムーブメントは、1年365日でわずか±5秒以内の誤差しか生じない高精度を誇ります。さらに、光を電気に変えるシチズンの独自技術「エコ・ドライブ」によって電池交換なしで稼働し、パーペチュアルカレンダーと併せて長期間正確な時刻と日付を示し続けます。
また、表面ガラスは約99%の光を透過させ反射を抑える「クラリティ・コーティング」が採用されているのが特徴です。太陽光が強い場所でも、文字板をはっきり視認できます。使いやすいホワイトダイアルである点も魅力となるでしょう。
AQ1050-50F
AQ1050-50Fはシチズン独自の光発電システムである「エコ・ドライブ」の誕生10周年を記念したモデルです。エッジの効いたスパイラルデザインを持つブラックダイアルを備え、その特別感を強調したモデルに仕上がっています。
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ケースには、腕時計の美しさを守り続けるシチズン独自の表面硬化技術「デュラテクト」が採用されています。また、JIS1種耐磁、衝撃検知機能、針自動補正機能を一体化させた独自技術「パーフェニックス」といったザ・シチズンを象徴する実用機能を備えています。
AQ4091-56M

AQ4091-56Mは藍染された和紙文字盤がユニークなモデルです。ジャパンブルーとも呼ばれる藍染が施されており、日本らしい魅力が際立ちます。

独特の落ち着いた質感と風雅なジャパンブルーの文字盤は、人生の豊かさを知る人の腕に似合うことでしょう。藍染和紙文字板はシチズン初の試みであり、今後も更なるラインナップ展開が期待できます。

機能面では他のザ・シチズンと同等であり、高い実用性がしっかりと備わっています。
この商品の特徴である和紙を染め上げた藍染工房「Watanabe’s」の渡邉健太さんにお話を伺っております。あわせてご覧ください。
【ザ・シチズン 藍染和紙文字板モデル】藍染工房「Watanabe’s」渡邉健太さんにインタビュー
AQ4091-56M The CITIZEN ザ・シチズン 藍染和紙文字板
パーペチュアルカレンダー搭載おすすめブランド「カンパノラ」
シチズンのカンパノラは「時を愉しむためのウォッチブランド」をコンセプトに展開しているブランドです。シチズンの高い技術力によって、機械式では高額となる複雑機構を、クオーツ式で比較的安価に実現しています。
AG6250-50A
AG6250-50Aはトノー型ケースを備えたパーペチュアルカレンダーモデルとなっています。トノーはフランス語で「樽」という意味で、中央が丸みを帯びた長方形の形状が特徴です。なめらかな3次曲面の美しいフォルムは、職人の手によるステンレスの削り出しで実現されています。
AG6250-50Aに搭載されたパーペチュアルカレンダーの中核というべき年表示は、立体感のあるドーム状です。このため針が中空に浮かんでいるかのような印象を与え、ユニークな天文盤さながらの表情が際立ちます。
ケース形状は先代機から縦の長さが約4mm短くなっており、腕なじみの良さも向上。全体の仕立てもかっちりとした一本に仕上がっています。
AH7061-00E

AH7061-00Eは、「水琴窟(すいきんくつ)」をモチーフにデザインされたモデルです。水琴窟とは日本庭園の装飾の一つで、地中に空洞を掘って手水鉢から滴る水の音を反響させて楽しむ仕掛けです。
本作では、この独特な透明感と深みを持つ水琴窟の音色を、カンパノラ独自のミニッツリピーターで実現しています。ミニッツリピーターは音で時刻を示す機能で、高低2種類の音色で時間を告げます。また、クォーツモデルらしい機能性として、朝、昼、夜で異なる3種類の音色を奏でます。
このAH7061-00Eには、ミニッツリピーターとともにパーペチュアルカレンダーが搭載されており、複数の複雑機構の搭載は、クォーツ式モデルだからこそ実現したものと言えるでしょう。
AH7061-00E CAMPANOLA カンパノラ コンプリケーションコレクション
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AH7060-53F

AH7060-53Fは、湖に浮かぶ月と湖面に降り注ぐ星々が表現されたアーティスティックなモデルです。その美観から、「皨雫(ほしのしずく)」という名称が付けられています。
湖に浮かぶ月には白蝶貝、また雫のように湖面に降り注ぐ星々には螺鈿(らでん)と、いずれも自然由来の素材が用いられているのが特徴です。文字板には漆(うるし)および螺鈿が使われています。

機能面は上記モデルと同様で、パーペチュアルカレンダーとミニッツリピーターの両方が搭載されています。
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パーペチュアルカレンダー搭載おすすめブランド「セイコーアストロン」
セイコーアストロンは、世界初のクオーツウォッチとして1969年に発売された「クオーツ アストロン」の名前を引き継いだブランドです。洗練されたデザインと進化を続ける機能性が、多くの人に支持されています。
SBXC121

SBXC121はGPSソーラーウォッチ誕生から10年の節目に誕生したモデルです。ブラックケースにブルーダイアルがクールさを加えており、精悍なスポーツスタイルが演出されています。

ケース・ブレスレットはさびにくく軽量なチタン製で、表面にはダイヤシールドを施しています。また、ガラスは光反射を99%以上抑えるスーパークリアコーティングが施されており、太陽光がまぶしい屋外の活動でもクリアにダイヤルを読み取れます。時刻精度は非受信時平均月差±15秒で、ソーラーGPS衛星電波修正による駆動方式です。
SBXC121 SEIKO セイコー アストロン NEXTER
SBXC147
SBXC147はオールブラックカラーの腕時計を探している人におすすめのモデルです。モノトーンを基調としたデザインが特徴で、ソリッドな造形が強調されています。
使い心地にも配慮されており、低重心のチタンケースによって腕のフィット感を高めています。ショートタイプの駒を採用したブレスレットは腕なじみが良く、装着感を意識させません。なお、時刻精度や駆動方式は、SBXC121と同スペックとなっています。
SBXC147 SEIKO セイコー アストロン NEXTE
SBXD014
SBXD014は力強くダイナミックなデザインが特徴のGPSソーラーモデルです。水晶をイメージしたダイアルには「クリスタルボックスパターン」を採用。電波受信の都合上、これまで採用できなかったソリッドなベゼルデザインを実現しており、ピンクゴールドとのコンビネーションカラーも合わせて、圧倒的な存在感を醸し出します。
機能面で見ると、SBXD014は海外出張が多いビジネスパーソンにも向いているモデルです。セイコー独自の「スーパースマートセンサー」を搭載しており、地球上どの場所にいてもワンステップで現地時間に合わせられます。
8時位置のサブダイヤルでは、豊富な機能性や設定を管理できます。GPS衛生の受信情報やパワーリザーブ、うるう秒データの受信情報、機内モードなどを簡単に設定できます。
SBXD014 SEIKO セイコー アストロン NEXTER
機能性と美しさを持つパーペチュアルカレンダー
パーペチュアルカレンダーは、100年ごとにしか手動設定を必要としない超複雑な機械機構。ここでご紹介したピアジェやボーム&メルシエの腕時計は、まさに憧れの存在と言えるでしょう。そのため、なかなか手が届かない存在に感じる方も、少なからずいらっしゃるかも知れません。しかし、本記事で紹介したように、クオーツ式のパーペチュアルカレンダーモデルであれば、比較的安価にその魅力を実感できます。
創業90年のHARADA(ハラダ)は高級腕時計ブランドの正規販売店です。本記事で紹介したピアジェ、ボーム&メルシエ、ザ・シチズン、カンパノラ、セイコーアストロンなどのブランド時計を多数取りそろえています。初めて高級腕時計を購入する際や、パーペチュアルカレンダー搭載の腕時計をお探しの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事の監修

- 時計は単なる時間を知るためのツールではなく、個性やスタイルを表現する大切なアイテムであるという信念のもと、ハラダではお客様一人ひとりのライフスタイルに合った時計を提案し、長く愛用できる商品選びをサポートしています。
当ブログでは、最新の製品レビュー、メンテナンスのコツ、時計に関するトリビアなど、腕時計に関する多岐にわたる情報を提供しています。
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