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【歴史、魅力は?】一生モノにグランドセイコーという選択を

国産の高級腕時計というコンセプトで誕生したセイコーのフラグシップコレクション、グランドセイコー。2017年にはコレクションの6時位置にあった「SEIKO」のロゴが姿を消し、高級腕時計ブランドとしてセイコーからの独立を遂げました。

今やそのシェアは国産腕時計の最高峰に位置しており、国外限定モデルを発売するなど、その人気は海外にまで拡大しています。

当記事では、そんなグランドセイコーの歴史や魅力、一生モノに足るその完成度の高さや充実のアフターサポートについて詳しく解説いたします。

 

 

グランドセイコーの歴史

グランドセイコーの誕生

初代グランドセイコーの写真

1960年、初代グランドセイコーは「世界に挑戦する国産最高級の実用時計」というコンセプトのもと誕生します。この頃、高級腕時計と言えばスイス製がスタンダードであり、世界を見据えたグランドセイコーにはそれを超える性能が必須でした。

結果、グランドセイコーの初代モデルは、当時のスイス・クロノメーター優秀規格と同一の社内検定が行われることとなり、それをパスした個体のみが歩度証明書付きで販売されました。

 

アイデンティティの確立と
クォーツ式腕時計への挑戦

44GSの画像

1967年、グランドセイコーは現代まで受け継がれるデザインコード「セイコースタイル」を44GSで定義。翌年にはマジックレバー方式を採用した自動巻式モデルをリリースするなど、フラグシップコレクションとして一歩ずつその地位を確立していくこととなります。

1969年には、クォーツ式腕時計の登場によって機械式腕時計の需要に衰えが見えましたが、セイコーは精度と実用性を高めたグランドセイコーのクォーツモデルによってこれに対応。その名を再び世界に知らしめました。そして、グランドセイコーのクォーツモデルは、1993年の9Fクォーツの誕生によって遂に完成形へと至ったのです。

9F8の画像
”クォーツを超えたクォーツ”として誕生した
「9F8シリーズ」

 

機械式時計への再挑戦とセイコーからの独立

9S5の画像
新GS規格のもと復活した
「9S5シリーズ」

1990年代後半、クォーツ式腕時計の誕生によって鳴りを潜めていたスイス腕時計ブランドが、高級路線へと舵を切ったことで、セイコーもグランドセイコーの機械式時計開発に再び取り掛かりました。

この時はスイス公認クロノメーター(COSC)超えが目標となりましたが、機械式腕時計の開発に長いブランクがあったため、開発は困難の連続。しかし、セイコーはいくつもの困難や課題を乗り越え9Sメカニカルの開発に成功し、高級腕時計ブランドとして市場への復活を果たします。

9R6の画像
GS初のスプリングドライブモデル
「9R6シリーズ」

2004年には、セイコー独自のムーブメント「スプリングドライブ」がグランドセイコーにも搭載されたことで、ついに現行のグランドセイコーのメインコレクションが集結。機能の多様化やムーブメントの高精度化を進める一方で、2017年にセイコーからの独立を果たし、今の高級腕時計ブランドの地位に辿り着いたのです。

 

 

グランドセイコーの4つの魅力

グランドセイコーのロゴ画像

グランドセイコーが今の高級腕時計ブランドとしての地位を確立したのは、「世界に挑戦する国産最高峰の高級腕時計」というコンセプトが生み出した多くのアイデンティティによるものです。
ここからは、「セイコースタイル」「GS規格に代表される洗練された精度」「マニファクチュール」「アフターサービス」の4点に絞って、その独自の魅力を詳しく解説していきます。

 

 

日本らしい美意識の結晶
「セイコースタイル」

独自のデザイン理念「セイコースタイル」の確立

44GS現代デザインのコンセプト画像

グランドセイコーは、1967年発売の「44GS」によって、グランドセイコーのデザイン理念「セイコースタイル」を確立しました。

このセイコースタイルは、セイコーの源流である服部時計店の当時のチーフデザイナーが考案した「グランドセイコーが、腕時計の本質を究めながら、高級腕時計としての普遍的な価値を作り出すために必要なのは、燦然とした輝きである」という哲学が発端となっています。

この燦然とした輝きの表現に選ばれたのは、「日本特有の美意識」でした。屏風や障子といった和の様式で見られる光と陰のグラデーションを外観に取り入れることで、グランドセイコーは高級腕時計として普遍的な価値が与えられたのです。

セイコースタイルが定義する3つの方針と9つの要素

さて、そんなセイコースタイルでは、以下の3つのデザイン方針が定義されています。

・平面を主体として、平面と二次曲面からなるデザイン。三次曲面は原則として採り入れない。
・ケース、ダイヤル、針のすべてにわたって極力平面部の面積を多くする。
・各面は原則として鏡面とし、その鏡面からは極力歪みをなくす。

グランドセイコーのデザインには、これらの方針を元に定義された9つのデザイン要素が取り入れられており、腕時計の本質である「正確さ」「美しさ」「時間の見やすさ」「使いやすさ」そして「長く愛用できること」が強調されています。

9つのデザイン要素

いかにも時計然としたデザインを継承しつつも、飽きのこない日本人らしい輝きに満ちたデザイン。これこそ、グランドセイコーが幅広い年齢層から人気が高い理由のひとつではないでしょうか。

 

進化を続けるセイコースタイル

エボリューション9スタイル

グランドセイコーは2020年より新たなデザイン文法である「エボリューション9スタイル」を打ち出しました。
上位コレクションにのみ採用されるこのデザイン文法では、従来のグランドセイコーのデザイン文法「セイコースタイル」を継承しながらも、新しく「光と陰の間の美」をコンセプトに導入することで、日本らしい美意識表現と実用性の底上げが図られています。

また、このデザイン文法はセイコースタイルで定義した哲学を名前の通り「進化」させたデザインコードでもあり、審美性、視認性、装着性がより洗練されることになりました。

グランドセイコーは、この新たなエボリューション9スタイルによって、その理想の腕時計を追求する姿勢をより浮き彫りにしたと言えるでしょう。

 

 

製造から手掛ける
真のマニファクチュール

グランドセイコーの設計者の写真

腕時計は、ケースや文字盤、ブレスレットといった外装と、機械部分であるムーブメントの2つで構成されます。そして、外装はもちろんこのムーブメントの部品までを一から製造する腕時計ブランドを、マニファクチュール(自社一貫製造ブランド)と呼びます。

腕時計の本場であるスイスでは、ムーブメント製造をメインとするメーカーが多く存在しており、ムーブメントのみ他社製のものを使う腕時計ブランドも少なくありません。

その一方で、グランドセイコーは2つの製造地と2つの工房を構え、腕時計の設計から出荷までの全てを自らで手掛けるマニファクチュール(自社一貫製造ブランド)です。

最先端のテクノロジーと熟練の職人技によって、ムーブメントの主要部品であるヒゲゼンマイやゼンマイの製造、金属素材の開発さえも自社で担うグランドセイコーは、世界的に見ても稀有な存在となっているのです。

 

 

高精度を追求する
「グランドセイコー規格」

グランドセイコーの精度検査

グランドセイコーの精度基準は非常に厳しいことで知られており、「グランドセイコー規格」を代表に、そのコレクションの精度は極限にまで研ぎ澄まされています。

腕時計の本質的な性能のひとつである精度が世界的に見ても高水準にあるグランドセイコーは、その優秀なスペックも魅力のひとつと呼べるでしょう。

9Sメカニカルの厳格な精度基準
「グランドセイコー規格」

グランドセイコーのムーブメント画像

1990年代後半、グランドセイコーは9Sメカニカルの開発に際し、スイス認定クロノメーター規格(COSC)を超える精度を目標に設定しました。その基準として誕生したのが「グランドセイコー規格」です。

このグランドセイコー規格ではCOSCを超える基準が設定されており、1998年には「新グランドセイコー規格」が登場したことで、より厳しい基準がグランドセイコーのコレクションに適用されるようになりました。

この「新グランドセイコー規格」では検査期間、姿勢差、精度、環境温度の面でスイスクロノメーターを超える基準が設定されており、店頭に並ぶグランドセイコーのメカニカルコレクションはその高い品質が約束されているのです。

ちなみに、このグランドセイコー規格には上位規格にあたるものも存在しています。それが、「グランドセイコースペシャル規格(GSS規格)」です。こちらの規格の精度基準はなんと-2〜+4秒以内に設定されており、世界的に見ても極めて高水準な精度が設定されています。
このGSS規格が採用されているモデルは、文字盤に「SPECIAL」ロゴが記されています。

グランドセイコーの9Sメカニカルについて、詳しくは以下のページもご覧ください。

 

9Fクォーツが誇る「年差」という精度

グランドセイコーSBGP001のコンセプト画像

クォーツ式腕時計の台頭ののち、グランドセイコーをその最高峰に押し上げた存在である9Fクォーツ。その精度も9Sメカニカル同様、世界的に見て非常に高い水準にあります。

具体的な数値で表すと、一般的なクォーツウォッチの精度が月差±20秒ほどであるのに対し、9Fクォーツは年差±10秒という、1年で10秒しかズレない圧倒的な精度を実現しています。

その精度を作り出すのは、歯車の衝撃を抑える機構や、水晶体の温度を測定制御する機能、3針の独立等に代表される革新的技術の数々であり、腕時計の良し悪しを精度で判断するのであれば、グランドセイコーは世界的に見ても優秀な腕時計と呼べるでしょう。

なお、こちらの9Fクォーツにも精度を追求した特別精度モデルが登場しており、その精度は年差±5秒と研ぎ澄まされています。文字盤には星のマークがあしらわれているのも特徴となっています。

グランドセイコーの9Fクォーツについて、詳しくは以下のページもご覧ください。

 

第3のムーブメント9Rスプリングドライブ

グランドセイコーSBGC251のコンセプト画像

第3のムーブメントであるスプリングドライブは、機械式と同じゼンマイ駆動でありながら、クォーツ式と同様に精度を水晶振動子で制御するハイブリッドムーブメントです。
その精度は、水晶振動子をもとにICがゼンマイの解ける速度にブレーキをかけ、一定の速度を保つことで制御されています。

これにより、スプリングドライブは文字盤を流れるようなスイープ運針を特徴としており、その精度は月差±15秒とゼンマイ駆動としては最高峰に位置しています。

また、スプリングドライブでは現行のグランドセイコーで唯一クロノグラフモデルが登場しており、世界一正確な「ゼンマイ駆動のクロノグラフ機能」が備わっている点でも有名です。

もちろんスプリングドライブにも平均月差±10秒にまで精度を追い込んだ特別調整ムーブメントが登場しており、シースルーバックから覗くローターに黄金の獅子のワッペンがあしらわれているのが特徴となります。

グランドセイコーの9Rスプリングドライブについて、詳しくは以下のページもご覧ください。

 

 

一生モノを叶える
充実のアフターサポート

アフターサポートをしている様子

グランドセイコーは腕時計の品質を保証するために、非常に充実したアフターサービスを提供しています。2021年より5年間に延長された無償保証期間があるのに加え、オーバーホールや電池交換ではケースの研磨などの追加サービスを受けることができます。

リペアポリッシュの写真

部品保管期間は10年間ですが、大掛かりなムーブメントのアップグレードや廃盤がなければ、基本的に購入後10年以上経過しても修理対応をしてもらえます。また、大きな傷、ヘコミにも対応する外装リペアポリッシュサービスを提供しており、年季の入ったモデルであっても新品に近い輝きを取り戻すことができます。

グランドセイコーのアフターサービスについて、より詳しくはこちらのページもご覧くださいませ。

 

 

まとめ

当記事では、グランドセイコーの歴史や魅力、一生モノに足るその完成度の高さや充実のアフターサポートについて詳しく解説いたしました。

創業90周年以上の歴史を持つ高級腕時計正規販売店である当店も、グランドセイコーは自信を持っておすすめできるブランドのひとつです。時計選びの際は多くの選択肢がありますが、国産最高峰の腕時計であるグランドセイコーをぜひ一本、手に取っていただけると幸いです。