タイトルデュラテクトバンドアップ画像

【素晴らしきCITIZENの技術】
デュラテクト

人間の体の中でも特に動きが激しい部位である「腕」に着用する腕時計はキズつきやすい宿命にあります。そんな腕時計をキズから守るために生まれた技術が、表面硬化技術「デュラテクト」です。

デュラテクトはシチズン独自の表面硬化技術であり、腕時計のケースやバンドの素材表面に特殊な加工処理を施すことで、キズに強く、美しくすることができます。
そして、チタニウムにデュラテクトを施した「スーパーチタニウム」はシチズンにしかできない素材であり、キズに強く、軽く、肌に優しく、サビにくく、美しいというまさに腕時計にうってつけのモノだといえるでしょう。

 

 

洗浄

ケースを洗浄している様子

まず、シチズンの表面硬化技術に欠かせないのが、前工程にあたる「洗浄」です。長年の経験によって培われた微細な汚れさえ逃さず洗う洗浄技術が、高いクオリティを持つ表面硬化処理につながります。

 

 

特徴

デュラテクトは腕時計の目的に合わせて3つの技術を使い分けます。

 

 

1.素材をコーティングする技術

デュラテクトに様々なコーティングをして並べた様子

イオン化した金属やプラズマ化したガスを使い素材をコーティングする技術で、腕時計を特に すりキズに強いモノにします。また、プラチナやゴールド等の貴金属を使い、ゴールドからピ ンクまで時計に合わせた美しい色調を再現することができます。

・デュラテクトチタンカーバイト
デュラテクトの中で最も早く商品化された歴史ある技術。チタニウム特有のシルバー色が特徴 で、硬度1000HVという耐傷性が高いモノだけ商品化される。

・デュラテクトプラチナ
上記のデュラテクトチタンカーバイトにプラチナを使用したコーティング。明るく透き通るよ うな色調が特徴で、柔らかいプラチナを使用しながらも高い耐傷性を持つ。主に高級時計やレ ディスウォッチに採用。

・デュラテクトゴールド
ゴールドを使用したデュラテクト。ゴールド特有の明るい光沢感を持つ。プラチナと同様に、 柔らかいゴールドを使用しながらも高い硬度のモノを実現。

・デュラテクトピンク
ゴールドを用いて愛らしいピンクゴールド色を再現したデュラテクト。デュラテクトゴールド と同等の耐傷性と、独特の輝きを持つ。

・デュラテクトサクラピンク
シチズンが「女性の肌を美しく魅せること」を追求し生み出した、淡く優しいサクラ色のデュ ラテクト。変色しにくい特徴を持ち、高い硬さも実現。シチズン独自の色で「xC」などのレ ディスウォッチに採用されている。

・デュラテクトα
シチズンの最高峰技術で、デュラテクトの中でもっとも硬い。貴金属のような美しい輝きを持 ち、耐メタルアレルギー性にも優れている。主に「ザ・シチズン」のような高級時計に採用さ れている。

・デュラテクトDLC
一般に広く使われているDLCを採用することにより、すりキズへの強さと、触り心地の滑らか さを実現。見た目の美しさも追求されており、上品で艶やかなブラック色のデュラテクトに なっている。
※DLCとは
Diamond-Like Carbonの略。ダイヤモンドと黒鉛の中間にあるような素材で、低摩擦・耐摩耗 コーティング素材として、カミソリから電子機器にまで広く採用されている。

 

 

2.素材自体を硬くする技術

真空装置にガスを封入して素材に熱処理を施すことで、素材自体の表面を硬くする技術です。 素材表面の硬化層が厚みを増すことにより、打ちキズに強い腕時計を作れます。
2019年 にはゴールド色も加わり、多彩な外装表現もできるようになってきました。

・デュラテクトMRK
通常のデュラテクトに比べ、素材表面の硬化層が10倍以上の厚さになっている。特に打ちキズ に強く、スポーツウォッチなどの過酷な環境で使用される時計に多く採用。

・デュラテクトMRKゴールド
デュラテクトMRKの特長をそのままに、美しい金色と耐メタルアレルギー性を獲得。これまで 以上に多彩なデザインが可能に。

 

 

3.両方を複合的に施す技術

上記のデュラテクト技術を両方施す複合硬化技術で、すりキズにも打ちキズにも強い腕時計を 作れます。
硬質化した素材表面に硬質被膜が重なることでさらなる耐傷性を実現、耐メタ ルアレルギー性も兼ね備える、シチズンの表面硬化技術の最高峰とも言えるデュラテクトで す。

・デュラテクトMRK+DLC
デュラテクトMRKで硬質化した素材表面に、デュラテクトDLCの硬質被膜が重なることでさら なる耐傷性を実現。スポーツウォッチなどのハードな環境で使用される時計に採用されてい る。

・デュラテクトMRK+α
デュラテクトMRKで硬質化した素材表面に高硬度のデュラテクトαをコーティングすることに より、デュラテクトのなかで最高の硬度を実現。すりキズ、打ちキズに強く、美しさにもこだ わったシチズンが誇る最強のデュラテクト。

 

 

デュラテクトの硬さ

下図は、デュラテクトが施された素材と一般的な素材をビッカース硬度で比較したもので す。
※ビッカース硬度とは
ダイヤモンド製の圧子を素材に押し付けてできる傷の大きさにより、硬さを数値化したもの。 数値が大きいほど硬く、キズがつきにくい素材であることを示している。

デュラテクトの硬さの表お

また、すりキズの比較は以下のようになっています。いかにデュラテクトがすりキズに強いか わかります。

デュラテクトの擦り傷を比較した画像