3101-1ASN ヒストリアドール・アストゥリアス
クエルボ・イ・ソブリノスは、1882年にクエルボとその甥たちによって設立されました。卓越した企業家であり、高度な技術を持つ金細工職人であるこのファミリーは、スペイン北西部のアストゥリアス出身でした。ヒストリアドール アストゥリアスは、19世紀、幸運を求めてアメリカ大陸に船出した勇敢な移民たちに敬意を表したものです。キューバは、新しい世界を発見し、より良い生活を築くことを熱望した勇敢なアストゥリアスの人々が目指した国でした。
アストゥリアスはスペイン北西部の自治州で、1830年頃この地に産業革命の波が訪れました。この地方は石炭採掘と鉄の生産が活発でしたが、新しい生活を夢見る多くの人々は、アメリカ大陸、特にアルゼンチン、ウルグアイ、プエルトリコ、メキシコ、そしてとりわけキューバへの移住を選びました。
1862年、ラモン・フェルナンデス・クエルボ(アストゥリアスのプラビアからの移民)は、ハバナで宝石店を開き、事業が十分に軌道に乗ると、家族たちをハバナに呼び寄せました。
その後、1882年、ドン・ラモンは、甥(ソブリノス)たちとともに、クエルボ・イ・ソブリノスという名の新会社を設立。ドン・ラモンとその家族の並外れた商才が、その成功に決定的な役割を果たしました。その後、会社は何度か移転し、宝飾品の卸売業者としても高く評価されました。ロンジン、パテック・フィリップ、ロレックスなどの時計ブランドが、クエルボ・イ・ソブリノスの名前を製品に冠したモデルが残っています。
1920年代、クエルボ・イ・ソブリノスはパリとプフォルツハイムに事務所を開き、1928年には、スイスのラ・ショー・ド・フォンに時計工房を開設しました。長い年月をかけて、クエルボ・イ・ソブリノスは様々な変化を遂げてきましたが、その成功はアストゥリアスからの移民であるクエルボというたった一人の男がスタートしたものでした。
「ヒストリアドール・アストゥリアス」は、クエルボの功績を称え、キューバの歴史と伝統を讃えるクエルボ・イ・ソブリノスのアイコンのひとつ、ヒストリアドール・コレクションに加わりました。
歴史への情熱
クエルボ・イ・ソブリノスブランドの中心には、常に「歴史」という文字があります。2009年、クエルボ・イ・ソブリノスはハバナのブティックを改めてオープンしました。その際尽力したハバナの公式歴史家であるエウセビオ・レアル・スペングラー博士は、このブティックだけでなく、首都の他の多くの一流建築物の修復にも多くの力を注ぎました。
クエルボ・イ・ソブリノスは、ヒストリアドール(歴史家)と名付けたクラシックなウォッチコレクションを発表することで、ハバナの建築ルネッサンスに対するレアル博士の貢献を称えることにしました。
ヒストリアドール アストゥリアスは、クエルボ・イ・ソブリノスの歴史に対する情熱を永続させるものです。少しミステリアスでスモーキーなダイヤルが、中央のミディアムトーンからエッジに近い深い色合いまで、さまざまに変化するのが特徴です。
モデルバリエーション
- 169107655
- 169107538
- 169107249
- 169107773
- 176983802
知られざる名ブランド「クエルボ・イ・ソブリノス」とは
『スイスのハートにキューバのスピリット。』
1882年、創業者であるラモン・イ・クエルボはキューバの首都ハバナでも一流ショップが集まるキンタ通りにラ・カーサという高級時計宝飾店をオープンしました。
ほどなくアルマンド・リオ・クエルボを含む兄弟達が経営を手伝い始め、後に店名を「クエルボとその甥達」という意味である「クエルボ・イ・ソブリノス」(CYS)に変更し、事業を次第に拡大していきました。
時計はスイスのラ・ショー・ド・フォンで製造。
卓越したスイスの時計製造の技術に、ラテンの精神を吹き込むことに成功しました。
ロンジンも、ロレックスも、パテック・フィリップも
1940年代、砂糖需要の拡大によりのキューバはかつてない好景気に沸き、それとともにCYSも絶頂期を迎えました。
CYSの高い評価は世界的なものとなっており、ダイヤルに「Cuervo y Sobrinos」と記されたダブルネームモデルを多数製造。
今では信じられないことですが、ロンジン、ロレックス、パテック・フィリップ、ユリスナルダンなど、現代の時計業界を支えている大手ブランドの数々がCYSの人気を糧に時計を販売する時代もあったのです。
歴史を変えた偉人も愛したCYS
作家のアーネスト・ヘミングウェイ、俳優のクラーク・ゲーブル、政治家のウィンストン・チャーチル、そして物理学者のアルベルト・アインシュタイン。
世界を変えたと言っても過言ではない著名人たちが、クエルボ・イ・ソブリノスの顧客名簿にその名を連ねていることからも、当時の人気ぶりを窺い知ることができます。
休眠と再出発
しかしながら50年代に入るとキューバ革命により社会主義国へ移行。
ブランドも国営化されてしまい、キューバ軍のアンゴラ介入時には軍用時計を生産することもありました。
その後ブランドは休眠状態となり、20世紀末に長い眠りから発見されるまでの約40年間、時計製造を停止することになりました。
2002年、当時のCEOのマルツィオ・ヴィラによって本格的にブランドとして復活。
現在もスイスを拠点に、クエルボファミリーの職人たちより受け継がれた時計のムーブメントや当時のスケッチからヒントを得ながら、かつてのモデルに独自のタッチを加え、新たにハバナテイストを基調としたエレガントなモデルを生み出しています。
当ネットショップで取り扱っているモデルはお取り扱い品の一部です。
さらに豊富なラインナップはハラダ本店店頭でご覧いただけます。